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恋愛学の師・森川教授が女ゴコロを解説! 働く女性の「結婚しなくていいや」はウソ!?

KOIGAKU / 2014年5月28日 22時0分

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未婚女性の増加や晩婚化が指摘されている昨今。女性の同僚や友だちが、「私、もう結婚はしなくていいかなって思うんだよね〜」と、つぶやくのを耳にしたことはないだろうか。特に20代後半の働く女性たちは、いわゆる“適齢期”に差し掛かるタイミング。職場では少しずつ責任あるポジションを任されるようになり、仕事が面白くなる時期でもある。女性の結婚願望が薄くなる理由には、仕事の充実が関係しているのだろうか? 早稲田大学で「恋愛学」の講座を持つ森川友義教授に分析してもらった。

ますます難しくなる働く女性の結婚!? 適齢期と生殖力のピークにズレが生じている

 

「社会構造の変化によって、現代の女性たちが結婚しにくくなっているのは事実です。医学的に見れば、人間の女性が生殖力のピークを迎えるのは19歳から20歳。だから第二次世界大戦前までは、女性は10代で結婚・出産し、20代で育児をする人生が普通でした」
しかし現在は、女性も高等教育を受けるようになり、仕事のスキルを磨いてビジネスの世界でも活躍する時代。女性が10代や20代前半のうちに、結婚や出産を経験することは難しい。
「女性の社会進出が進むこと自体は非常に良いことです。ただ、忘れてはいけないのが、男性の遺伝子には『生殖力の高い女性を求める』というプログラムが組み込まれていること。生殖力の高さが若さに比例してしまうことから、恋愛や結婚を先延ばしにすればするほど、男性に選ばれる可能性は低くなってしまいます。厳しいようですが、まずはこの現実を認識する必要があります」

「結婚しなくていい」は女性の防衛本能認知的不協和が結婚のチャンスを遠ざける!?

 

とはいえ、結婚が難しい環境にあるからといって、女性たちは即座に「結婚しなくていい」と考えるものなのだろうか。森川教授によれば、その裏には女性が陥りやすい心理的なワナが潜んでいるという。
「物事を正当化して考えてしまう状態を、心理学では『認知的不協和』に陥った状態と言います。嫌な事実を認めるということは、女性にとって大きなストレスとなるため、事実をすり替えて認識してしまうことがあるのです。『仕事が忙しいから、結婚はしなくていい』というのも、働く女性によく見られる認知的不協和の典型例です。さらに注意しておきたいのが、『ソーシャルトラップ』というワナ。これは、短期的には合理性がある行動も、長期的には合理性を欠く行動である場合を指す用語です。『結婚はいつでもできるから、今すぐする必要はない』『周りもまだ独身だから大丈夫』といった考えは一見すると合理的ですが、結局は問題を先延ばしにしているだけとも考えられます。気付いたときには、問題の解決がよりいっそう難しくなっているかもしれません。そういう事態を避けるためにも、なるべく早めに自分の心と素直に向き合いたいですね」
認知的不協和から脱するためには、自分自身をきちんと見つめ直すことが重要だという。そのときに大切になるのは、自分がいま望んでいるのが恋愛なのか、結婚なのかを考えてみること。森川教授によれば、女性は「恋愛=結婚」と考えがちだが、男性にとってはそうとも限らないという。だから、女性の側が特別な努力をせず、待っているだけでは結婚には至らないことが多いのだ。独身のまま恋愛を楽しみたいならそれも良し。再度考えてみた結果、自分の望みが結婚であるならば、具体的な行動を起こす必要がある。

「結婚が目的」と狙いを定めたら“恋愛スキル”ではなく“結婚スキル”を磨く

 

「私は結婚を望んでいる女性たちに、『婚活は就活と同じ』とアドバイスしています。就活では、一社から内定をもらうために、数十社に応募をして、できるだけ多く面接を受けますよね。婚活もまったく同じ。出会い=エントリー、デート=面接、内定=プロポーズと考えればいいのです。たくさんの男性に出会える場所に出掛けていって、何人もの男性とデートをして、ようやく一人からプロポーズをもらえるんですよ。異業種交流会や婚活パーティーへ行けば、一度に100人と名刺交換をすることも可能なのですから、仕事が忙しい女性ほど、効率的に多くの男性と出会える場を求めて積極的に動くべきです」
そしてもう一つ重要なのは、「結婚スキル」を高める努力をすること。男性にモテたいと考える女性は、外見や容姿を磨くことを頑張りがちだが、それでは「恋愛スキル」が高まるだけ。「結婚スキル」を高めるには、料理の腕を磨いたり、家事のコツを学ぶなど、男性が結婚に求めるスキルも高める努力が必要というわけだ。そう聞くと、「女性だけが家事をしろってことなの!?」とお怒りの女性もいるかもしれないが、ここで大事なのは、あくまで「結婚」という目的を果たすためと割り切ること。実際に結婚して共働きを続ける限り、夫婦で家事を分担するのは自然な流れ。忙しく働く妻を見て、まったく家事に協力しないという男性の方が少ないはずだ。
「いろいろとシビアなことをお話しましたが、私自身も女性たちに仕事と結婚を両立してほしいと願っています。キャリアか結婚かの二者択一という考え方は『20世紀型恋愛』。『女に生まれたからには子ども、21世紀に育ったからにはキャリア』、これを両立するのが『21世紀型結婚』です。自分の奥さんがバリバリ仕事をしながら、育児もこなしていたら、素敵で魅力的だと男性も感じるはずですよ。それに、結婚して専業主婦になってしまったら、それまで積み上げてきたビジネススキルが水の泡になってしまう。それは日本社会にとっても大きな損失です」
「21世紀型結婚」を実現したいなら、心理的なワナに陥らず、本当の自分自身を見つめ直すことが第一。自分が望む生き方を常に意識しながら、希望する未来をぜひ掴み取っていただきたい。
森川友義さん
【お話を伺った方】
早稲田大学国際教養学部教授 森川友義さん
1955年、群馬県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒、ボストン大学政治学部修士号、オレゴン大学政治学部博士号取得。国連開発計画、国際農業開発基金などの国連専門機関に勤務した後、ルイス・クラーク州立大学助教授などを経て現職。専門は日本政治、恋愛学、進化政治学。著書に『結婚しないの、できないの?』(ディスカァー・トゥエンティワン)など。
取材・文/塚田有香

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【働く女の本音白書】http://womantype.jp/category/web/voice
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