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30代になるとなぜ痩せにくい? 20代と同じダイエット方法が通用しない本当の理由

KOIGAKU / 2014年6月29日 22時0分

「以前は食事を減らせばすぐに体重が減ったのに、最近まったく効果がない」「お肉の付き方が変わってきた……」といった“体の変化”を実感する人が増えてくるアラサー世代。20代と30代の身体は実際どう違うのか、なぜ歳を重ねると痩せにくいのか。そんな普遍的な悩みを解決すべく、「ダイエット王子」として多くの女性たちを導いてきた、ダイエットトレーナー&メンタルコーチの小山圭介さんを直撃! 30代ならではのダイエット方法を教えてもらった。

痩せにくくなる原因は代謝の低下ではない!
「若さでカバーしていただけ」は本当だった

小山圭介さん

ダイエットトレーナー&メンタルコーチ
小山圭介さん
1975年静岡県生まれ、『LAVAビレッジ伊豆高原』主宰。2009年にダイエット合宿施設LAVAビレッジ伊豆高原を立ち上げ、心・食・身体のすべての側面からダイエット指導を行う。「ダイエット王子」として、テレビや雑誌企画などの監修も担当。近著『美腹巻くだけさらしダイエット』(学研パブリッシング)、『巻くだけバスタオルダイエット』(宝島社)

小山さんによると、食べないダイエットをはじめとする“我慢のダイエット”が効果的なのは、残念ながら20代まで。30代からは、根性だけでは痩せられない理由があるという。
「代謝が落ちるから痩せにくくなる、とよく言われていますが、実は20代と30代ではさほど代謝は変わらないんです。それよりも問題なのは、ライフスタイルの変化。タクシーを使うようになって歩く量が減ったり、土日のうち一日は家でゆっくり過ごすようになったり……。遊びに行くにしても、以前はカラオケからボーリングのハシゴだったのが、今はレストランからバーに移動、という感じになっていませんか? さらに30代になると、仕事上の付き合いで夜の外食も増えるでしょう。そこに、社会的地位が上がることで加わるストレスがのしかかってくる。これらの要因が重なって、30代からのダイエットを難しくしているんです」
大人の女性としての一般的なライフスタイルになることが、生活全体の活動量を減らしていしまっているのだ。また、精神的にストレスを感じると、食欲増進ホルモンが分泌されると同時に、代謝抑制ホルモンが出るとか。つまりお腹が空く上に代謝が落ちる、という最悪の事態がおこってしまうのだ。
「蓄積してきた生活習慣や姿勢のゆがみなどが、一気に身体に表れてくるのも30代から。それまで若さでカバーできていたのは、いわば生まれたときに親からもらった“燃料”を消費してきたようなもの。その燃料を使い果たしてしまうのが、ちょうど30代になるころなんです。そこからは自分で燃料をチャージしていかないと、健康で美しい身体はキープできなくなるということです」

30代からのダイエットに一番効果的なのは
「地道な生活改善」

では具体的に、どのような生活をすれば痩せやすい身体がキープできるのだろう。そのポイントとは、姿勢、食事、運動、ストレスマネジメント、睡眠、生きていく上でのワクワク感(=モチベーション)、腸をはじめとする内臓ケアの7つだそう。中でも特に重要な、姿勢、食事、ストレスマネジメントの3つについて改善方法を聞いた。

小山圭介さん

肩甲骨が開き、巻き肩になっている姿勢を正すだけでダイエット効果に

【1】お腹を引っ込めて肩甲骨を寄せたままで生活を!
まずは正しい姿勢をキープしたまま生活をすること。すると正しく筋肉が付き、正しいサイクルで代謝できる身体になるそう。
「私たちは毎日、生活する中で7000歩ほど歩いています。お腹を締めて肩甲骨を寄せて生活するだけで、30分から40分エクササイズしたのと同じ効果があるんですよ。さらに、姿勢が良くなると、周囲に与える印象がグンと良くなり、『キレイになったね』『痩せた?』なんて言われるようになる。すると女性ホルモンが分泌されて代謝が上がり、さらに痩せやすい体になります。両手を組んで頭の上に伸ばした状態で思いきり背伸びして、そのまま両手をストンと落としてみて。その状態が、お腹を引っ込めて肩甲骨が寄った状態です」
【2】安い食べ物は身体に入れない!
続いてのポイントは、安くて粗悪な食品は体の中に入れないこと。粗悪な油や食材は、内臓の元気を奪って代謝を落とし、余計なぜい肉として蓄えられてしまうのだ。
「値段と食品のクオリティは等価、と心得てください。栄養たっぷりの有機野菜や天然の魚介類などは、高価ですが体を元気にキープしてくれます。もちろん外食も同じ。ファストフードや格安料理店は避け、大人だからこそ行けるおいしいお店を選ぶようにしましょう」

小山圭介さん

【3】ストレスは溜める前に外に放出!
溜まってしまったストレスを力技で発散させられるのは20代のうちだけ。30代は、日頃のストレスが溜まりきらないうちに定期的に開放させるのが大事だという。それには「これをやったらストレスが解消できる」というチャンネルを、できるだけ多く持っておくことが必要だ。まずは最近「気持ちが良い、癒される」と感じた体験を思い出してみよう。
「キャンドルを灯して半身浴、近くの公園での深呼吸、友だちと行った温泉での露天風呂……など、何でもいいんです。それを、何となくするのではなく『毎週土曜日は高い入浴剤を入れて半身浴する』『週に一度は必ず公園に行く』『第3土曜日は必ず温泉』などとスケジュールに組み込んで実行する。そうすると、溜める前にストレスが発散でき、余計なお肉の付きにくい、巡りの良い身体でいられますよ」
「30代からのダイエットは一朝一夕ではできない」。 この事実を受け入れ、自分の体を見直す生活改善を始めるのがよさそう。30代だけと言わず、40代以降も健康的な体を維持して、長く美しく働き続けるために!
取材・文/萩原 はるな 撮影/洞澤 佐智子(CROSSOVER)

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