【恋学読みきりショートストーリー】恋愛カウンセラー日記「自爆メール」

恋学 / 2014年10月10日 1時46分

彼と あたしの 心の糸は
どうしてこんなに もつれてしまうの?
あたしはただ 愛されたいだけなのに
やさしい愛の言葉を 聞きたいだけなのに

20141010

映子
今月の週末全部無理なんて、そんなの嘘に決まってる。
やっぱり・・・他に誰か出来たんだ。
毎朝のメールも「行ってきます」だの、「台風が来そうです」だの、何だか素っ気ない。
会っている時も、やたらと携帯をいじくっているし、心ここにあらずな感じ。
近くにいるのに、ひとつきに一度も会えない彼氏なんて私的にはあり得ない。
【会えないのは、もう私のことが好きじゃなくなったってこと?他に好きな人が出来たならハッキリ言ってください。】

孝史
なんじゃ、こりゃ?
ゴルフやら休日出勤で、会う予定が立てられないってメールしただけなのに、なんでこうなる?
他に好きな人??この飛躍は一体どこからくんだ。
彼女のメールには、何かにつけてすぐこのワードが出てくんだけど、理解不能。
ま、こういう時はほっとくに限る。
【今日は結構涼しいから上着が必要。行ってきます】

映子
いつもそう。
気持ちを聞くメールには答えがない。答えがないのは逃げてるから?
なに、上着が必要って。ばかにしてる。
【私は気持ちが聞きたいんです。どうして前と変わっちゃったの?何か私、悪いことしたかな?】

孝史
勘弁してくれよ・・・会議や案件でアタマ爆発しそうだってのに。
前と変わった?毎朝満員電車からメールしてんだろうが。
悪い事?皆目わからん。気持ちってなんだよ。何書けってんだ?
上着着ていけよって、これ彼女を思う気持ちじゃないのかよ。
面倒くさっ。全然わかんねえわ。
あ、もうアポの時間だ。出掛けなきゃ。

映子
返信来ない。3日も来ない。何度見ても来てない。
職場にいても携帯が気になって仕方ない。食欲もない。眠れない。
怒らせたのかな?もう嫌いなのね。どうでもいいんだ、私のことなんか。
私が大事なら、どんなに忙しくても、短い返信くらい送れるはず。
“他に好きな人なんかいないよ”、“どこかで時間作るから心配すんな”
一言でよかったのに。
それが貰えたら、ひとつきでも三か月でも待つつもりだった。
でも、もうだめなんだ・・・
【もう会えないんだね。会って話したかったけど待ってるの辛いから、もう連絡しません。孝史も連絡してこないで。新しい彼女と幸せになってください】

孝史
え?えぇ?!な、なんでこうなった?
気持ちって言われても、何書きゃいいかわかんなくて後回しにしてる内に、確かに日数経っちゃったけど、だからって。
こっちは、週末空けようと調整してて、決まったら連絡しようと思ってたのに。
連絡しちゃいけないのか。参ったな。
もう会議の時間だ。後で考えるか。

映子
別れのメールにすら連絡がない。
連絡しないでって書いたら、ほんとに連絡くれないなんて、彼にとってその程度の女なのね、私。

孝史
♪週末ゴハンでもどう?彼女でいっぱい?♪
同窓会で再会した章子からLINE来てた。
あいつ明るくていいな。たまには話してみっか。
どっちみち“新しい彼女”がいることになってるみたいだし。
よくわかんない“気持ち”の話とかより楽しそう。
連絡するなって言うんだから、しばらく間空けるしかないもんな。

                               (おわり)

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