何故恋愛感情は薄れるのか?鍵を握るドーパミンの脆弱さを知る
KOIGAKU / 2014年12月17日 1時58分
「この人となら、一生楽しく暮らしていけるに違いない」と思って交際を開始したのに、いつしか恋の炎が消えてしまい、一切の刺激を感じることも出来なくなるというのが、恋愛の終焉の常。
結婚するまでにお互いの愛情が消えてしまうこともあれば、結婚して数年で関係が冷め切ってしまうこともあるでしょう。
日本は離婚率が比較的高い国ですが、一生の伴侶選びはそもそも非常に難しいものですし、これが恋人選びに視野を変えたとしても、なかなか簡単とは言い難いものですよね。
付き合いたての頃は確かに愛しくて愛しくてたまらなかったはずの相手が、どうしたわけか他に好きな人が出来たわけでもないのに、さほど興味を抱けなくなる。
なんとも不可解な感情ですが、これは誰しもに起こり得る変化。
ではその変化の原因は何処にあるのかと言えば、突き詰めればこれはドーパミンという脳内物質の分泌量にあると言えます。
ドーパミン。
主にホルモン調節と学習意欲、それから快楽を司る神経伝達物質で、お互いをもっと知りたいという意欲や性的快楽を共有したいなどという願望など、恋人同士が共通している感情の源泉と言われています。
つまりこのドーパミンが適正量分泌され続けている限り、恋人同士に破局などは起きることもないということなのですが、ホルモン分泌に個人差も限界もあるように、ドーパミン分泌にも制限があるようです。
今回は恋愛感情を維持するために必須であるドーパミンと、これを失った際の理屈では抗えない恋愛感情の薄れについて考えておきたいと思います。
恋愛感情は所詮ただの脳内信号……分かっちゃいるけど切ない現実
物事には始まりがあって終わりがありますし、その期間は個人差があるものです。
適正なドーパミン分泌量をキープしている方の場合、長くともおよそ3年程度で交際相手に異性としての魅力を感じにくくなり、恋が下火になると言います。
もちろんドーパミン分泌量によっては、それよりももっと長く愛情をキープ出来るものですし、場合によってはすぐに恋愛を継続出来ない状態になる人もいます。
つまり、恋愛を長続きさせるためには出来る限りこのドーパミンの分泌を促し続けることが肝要となるというわけなのですが、ではその方法にはどういったものがあるのでしょうか?
実はドーパミンを分泌させる方法自体は、非常に多く存在しています。
割と手ごろな手段としては、「興奮」で脳を思いっきり刺激することです。
この方法は非常に簡単なもので、例えば遊園地の絶叫マシンに乗る程度のことでも大いにドーパミンの分泌を増やすことが可能となります。
ただ、あくまでも局地的な大量分泌なので永続性というものが期待出来ないという点がネックです。
しょっちゅう絶叫マシンに乗っているカップルというのも何だか想像出来ないし、現実的な解決策ではありません。
他にはデートの度に、相手を驚かすプレゼントや仕掛けを用意しておくという方法も考えられます。
思いがけないサプライズは、ツボにはまれば必ず相手の脳内に多くのドーパミンを発生させる呼び水となることでしょう。
ただ、これだって仕掛ける側の知恵の絞り方も半端ではありませんし、コストもかかります。そういうことを常々お互いが思案している状況が長続きするとも思えません。
終わりに
そう、実際にはいつまでも同じ相手と愛し合うことの出来る方法など、よほど相性の良い男女でない限り存在しないのです。
そりゃ中には例外中の例外と言える男女もいるはずですが、こうした巡り会わせはそうそう自分の身に起こり得るものではないし、ほぼ無縁であると諦めていた方が精神衛生上もよろしいはず。
白馬の王子様の来訪を待つ女性がいる一方で、今ではかぼちゃの馬車に乗ったお姫様がわざわざ自宅の玄関まで来てくれるのを待つ受動的な男性も増えていますし尚の事です。
悲しいことですが、人間の脳内がそういう仕組みになっている以上は、絵本やドラマの中で繰り広げられる永遠の愛というものを体現することは、殊の外難しいということですね。
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