あなたは賛成?「夫婦別姓」のメリット・デメリット
KOIGAKU / 2024年6月19日 17時53分
あなたは賛成?「夫婦別姓」のメリット・デメリット
好きな人や恋人ができると、「この人と結婚したらこんな名前になるのかぁ」と一度は想像したことありますよね。
現在議論が進められている「夫婦別姓」問題。あなたはどれくらい関心がありますか? 今回は、夫婦別姓のメリットとデメリットについてまとめてみました。
そもそも「夫婦別姓」とは?
夫婦別姓は「選択的夫婦別姓制度」のことであり、結婚した時に夫婦どちらかの姓に合わせるのか、希望であれば結婚後もそれぞれが結婚前の姓を名乗るのかを選択できる制度のことです。
今現在は、結婚するのであれば、どちらかの姓に合わせることが義務付けられていて、90%以上の女性が夫の姓に合わせて姓を変えているのが現状です。
また、韓国ドラマで夫婦や母娘で苗字が違ったり、相手のことをフルネームで呼んだりするのを良く見ますよね。韓国では逆に、夫婦別姓が法律で義務付けられています。
なんと、夫婦で同姓にすることを法律で義務付けているのは、世界で日本だけなのです。
世界には、夫婦別姓を義務付けている国もあれば、別姓を可能にしている国もあり、国際的にみると日本はかなり珍しいと言えるでしょう。
夫婦別姓のメリット
夫婦別姓が可能になることで、名前変更における手続きにの手間が減るなど、負担が減るイメージはあるのかなと思います。具体的にどんなメリットがあるのか考えてみました。
<キャリアの継続がスムーズ>
結婚してからも仕事では、旧姓を通称名として使い続ける人は多くいますが、正式書類では使用ができないので、時に混乱が起きることもあります。
結婚後の姓で仕事をするにしても、浸透するまでに時間がかかったり、取引先などへの説明などへの負担もありますよね。
夫婦別姓が可能なことで、自分にとっても周りにとっても負担なく、結婚後も仕事を続けやすくなりそうです。
特に、研究職などで、結婚前に論文の発表や著書を出している人にとっては、本名が変わらない、というのは大きなメリットですよね。
<実家の苗字を残していくことができる>
例えば女性側が珍しい苗字だったり、由緒正しい家だったりする場合、途絶えさせたくない、と言う気持ちを本人も家族を持つことがありますよね。
現在でも男性が女性の姓になることは可能ですが、「婿養子」というイメージもあり、まだまだ一般的ではないことから周りに追及されたり、ハードルの高さもありますよね。
夫婦別姓が一般的になれば、両者にとって納得した形で自分の姓を残していくことができそうですよね。
<結婚後も「個」を大切にできる>
結婚して男性の姓に合わせる、ということ自体が「女性が男性に合わせるべき」「結婚したら相手の家庭に入る」と言うイメージがあり、今までの自分を捨てるような感覚を感じる人もいるのだろうと思います。
夫婦別姓にすることで「結婚しても自分は自分」と言うことを名前を通して実感できそうです。
<万一離婚した時の負担が減る>
最初から離婚しようと思って結婚する人はいないと思いますが、今や3人に1人は離婚する時代です。結婚して姓が変わっただけでも手続きが大変なのに、離婚して旧姓に戻るとなると、さらに負担があるわけです。
もちろん、離婚前の姓をそのまま使うことはできますが、離婚理由によってはそれに抵抗がある場合もありますよね。
手続きの大変さも去ることながら、姓が変わったことで周りへの説明など、精神的負担も大きいように思います。それが無くなるメリットは、大きいように思います。
夫婦別姓のデメリット
良いことばかりに思える夫婦別姓ですが、デメリットや、まだまだ議論が必要な面もありそうです。
<子どもに関する問題>
大きな疑問や課題は子どもに関することかなと思います。
どちらの姓に合わせるのか? 兄弟で揃える必要はあるのか? という制度的な面や、姓が違う親と、精神な的な結びつきが薄くなるのではないか? などの懸念があると思います。
また、学校関係者は、子どもと保護者の姓が違う場合の対応や書類上の把握など、今よりも負担が増えることは予想できます。
<家族のつながりが薄くなるのでは?>
日本は特に「家」と言う単位を大切にしますから、「同じ姓であることで家族としてのつながりや一体感が出てくるのでは?」「姓が別なことによって家族としての気持ちを持ちにくいのでは?」と言う考えもあります。
「家族のつながりと姓は関係ない」と言う声もありますし、それぞれの意識によると思いますが、不安視する意見も否定できません。都会と田舎によっても意見が違ってきそうだなと感じます。
<お互いの意見の違いが生まれる>
結婚するにあたって、今でさえ、お互いに擦り合わせて決めていかなければならないことって多いですよね。
新たに「同姓にするか別姓にするか」という選択が増えることで意見の違いから破局につながる可能性も考えられます。
何事も選択肢が増えると言うことは、自由だけでなく、人との摩擦のリスクも出てくると言うこと。お互いに後悔しないようによく話し合う必要があります。
時代の変化のに柔軟に対応していく必要がある
自分がするか、しないかは別として、あなたはこの制度に賛成ですか? 反対ですか? 筆者の意見としては、夫婦別姓が可決され、選択の幅が広がれば良いのになと思います。
世代によっても意見は異なると思いますし、どんな意見も正解、不正解はないと思います。ただ、誰もができる限り自分らしく生きやすい世の中になればと思います。
まだ可決されるかどうかは分かりませんが、今後の動きに注目していきたいと思います。
Written by 花山こころ
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