「さよなら、うちのワンちゃん」死に装束を着せて嗚咽…韓国の動物葬儀場に行ってみたら
KOREA WAVE / 2024年2月1日 17時0分
【KOREA WAVE】韓国京畿道広州市の動物葬儀場。1月23日、ある女性が泣き腫らした目で追慕室からとぼとぼと出てきた。彼女は突然の事故で死んだペット犬の葬儀を営むためにここを訪れた。
急いで出てきたせいか、トレーニングウエア姿だった。
彼女は5年以上育てたペットに死に装束を着せ、火葬場に移されるとしきりに涙を流した。ペットのそばには普段好きだったおやつが置かれた。女性は火葬の間、椅子に座りもせずにずっと足踏みしていた。
ペット人口1000万時代に入り、動物のための葬儀場が続々と登場している。これまで動物の死体は生活廃棄物に分類され、指定されたゴミ袋である従量制袋に入れて処理しなければならなかった。最近、このような葬儀場が増えたため、ペットを見送らなければならない飼い主の悲しみが、いささかなりとも癒やされるようになった。
![](/mwimgs/2/e/-/img_2e7c92296226c883fb9132bdb8cd7c1c85986.jpg)
この日訪問した動物葬儀場「21グラム」は1日15組の予約が可能なところだ。同日の予約はすべて埋まっていた。昨年は約4000匹の動物がここで葬儀を営んだ。葬儀指導士12人が勤務し、子犬、猫のほかにもヘビ、カメレオン、ハムスターなどさまざまな動物の死体を火葬に付すサービスを手掛けている。
葬儀は人の葬儀と変わらない。大きく分けて、納棺、追悼式、火葬、骨上げ、奉安などの順で進められる。葬儀指導士が動物の死体をきれいに拭いて、死に装束を着せ納棺を終えると、飼い主は1坪余りの部屋で最後の別れの挨拶を交わす。弔問客や香典なしに家族だけで1日葬を営むのが人の葬式と違う点だ。
飼い主は動物の足にインクをつけて足型を残したり、少量の毛を切って保存したりする。縁の紐を意味する赤い糸を足に結び、飼い主の髪の毛と結んだりもする。追悼式が終わると、飼い主は葬儀指導士と一緒に火葬場に移動する。2時間余りの火葬が終われば、骨上げをし奉安して保護者に引き渡す。飼い主たちは遺骨を家に持ち帰ったり、ネックレスとして身につけたりすることもある。
40代のチョ・セヨンさんも同日、16年以上飼っていたペット犬を見送るためにここを訪れた。
「ペットは家族のような存在だが、庭に埋めることや従量制袋に入れて処分することなどできない。このように子どもを送ると安心感もあり、傷んだ心が癒やされる。私たちだけの追慕空間で十分に別れができて良かった」
動物葬儀場は飼い主の心身を優先的に考える。特にここは飼い主が同行せずに動物だけを運んで葬儀を代行する「非同行葬儀サービス」もある。主に体の不自由な独居の高齢者や、葬儀を見守るのが辛い飼い主らがサービスを利用する。ハム・ジユン葬儀指導士は「最近はペットロス症候群に陥る飼い主も多い。非同行サービスの他にもペットロス克服ガイドブックを提供している」と話した。
![](/mwimgs/1/8/-/img_182b43e77c517e66a027ee183bc6776395421.jpg)
動物葬儀情報ポータルによると、全国で合法的に運営される動物葬儀場は約58カ所だ。動物保護法によると、動物葬儀業をしようとすれば、葬儀場・火葬場及び納骨堂など必要な施設と人材を備え、市長・郡守・自治区の区庁長から承認を受けなければならない。
わずか数年前までは、動物の火葬場が不足して不法に運営されるところも多かったが、最近になって合法化した空間が大幅に増えた。これをめぐって地域住民と対立することもある。地域住民らは、ややもすれば住宅価格を下げ、環境を汚染させる恐れがあるとして、葬儀施設の建設に反対している。
ハム・ジユン葬儀指導士は「ペット葬儀場は依然として横行している不法火葬場や嫌悪施設などをなくすために作られた。一生を共にしたペットを見送るのはとても悲しいことであり、その方々に子どもと最後に美しい別れの挨拶を交わすことができるように使命を果たしている」と話した。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News
この記事に関連するニュース
-
ペットセレモニー『クオリア』のホームページに24時間365日受付可能なLINE相談窓口を開設
@Press / 2024年6月27日 15時0分
-
【骨になるまで・日本の火葬秘史】志村けんさんはひとり、コロナ禍の厳戒態勢の中で骨になった
NEWSポストセブン / 2024年6月25日 11時15分
-
「納棺師×エンバーマー」おくりびとアカデミー主催 無料トークセッションのお知らせ
PR TIMES / 2024年6月18日 11時15分
-
〈約20%の飼い主が60代以上〉人間と愛犬の間にもある深刻な“老老介護”問題「この子はがんばったね」老犬ホームスタッフが語る高齢犬の“お見送り”
集英社オンライン / 2024年6月17日 8時0分
-
離れて暮らしていた愛犬の火葬の日、最後の最後に家族が迎えにきてくれて…… 今もあふれる思いに涙「会いたいよ。寂しくて仕方がないよ」
ねとらぼ / 2024年6月7日 21時30分
ランキング
-
1「敵前逃亡」で兵士25人に死刑 コンゴ軍事法廷
AFPBB News / 2024年7月4日 13時59分
-
2英総選挙きょう投開票、「穏健」労働党が大勝見込み…スターマー党首が左派色改め現実路線へ回帰
読売新聞 / 2024年7月4日 9時46分
-
3ハリス副大統領が最有力候補、バイデン氏選挙戦から撤退なら=関係筋
ロイター / 2024年7月4日 0時8分
-
4イスラエル、西岸で12.7平方キロ「国有地化」 過去30年で最大の土地接収
AFPBB News / 2024年7月4日 13時2分
-
5ニシキヘビが女性丸のみ、腹から遺体発見 インドネシア
AFPBB News / 2024年7月3日 17時59分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)