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韓国・統合失調症の59歳弟を20年間放置した76歳姉…「なぜ気づかなかったのか」

KOREA WAVE / 2024年2月1日 19時0分

(c)news1

【KOREA WAVE】韓国で最近、真冬の寒さに満ちた部屋の中で重症統合失調症患者A氏が放置されたまま発見された。壁には大小便の跡がそのまま残っていた。彼は栄養不良で命の危機に瀕していた。A氏の姉B氏は宗教的な理由で20年間、弟の治療を拒否した。

2022年には、統合失調症を患っていた男性C氏が80代の母親を殺害するという衝撃的な事件が発生した。普段通っていた精神病院が廃業し、C氏は4年間、薬だけを服用した。そうするうちに、薬が自分の症状を悪化させるという錯覚に陥り、薬の服用を勧める母親を殺害した。

最初の事例は最近、ソウル東部(トンブ)地検がB氏を障害者福祉法違反の罪で起訴し、事件が世間に知られるようになった。20年間もA氏が放置された事実が伝えられ、精神疾患者がきちんと治療を受けられるシステムを整えるべきだという声が高まっている。

これに対し、精神障害者家族協会は「そうすべきである」と言い切る。現在のシステムは、家族や患者本人がシステムに登録しなければ、政府が状況を把握できる方法がないからだ。

精神疾患者の保護義務者は民法上扶養義務者または後見人だ。大半の保護義務者は親や兄弟など家族だ。

保護義務者には法に基づき▽疾患者の適切な治療・社会適応訓練のための努力▽疾患者の入院について本人の意思尊重▽疾患者が自分と他人を傷つけないように努力▽疾患者を遺棄しない――などの義務が付与される。

このため、疾患者家族は経済的扶養を含め、通院診療、強制入院申請など、患者に関するすべてのことを担ってきた。

これは言い換えれば、保護義務者が疾患者を意図的に放置しても、社会が疾患者の状況について知ることができないという意味でもある。慶煕(キョンヒ)大学精神医学科のペク・ジョンウ教授は「保護義務者の誤った判断、偏見などが介入して疾患者を放置すれば状態を知る方法がない」と説明した。

精神疾患者対象の管理が全くないわけではない。疾患者が退院する時、各市郡区の基礎精神健康センターに「精神健康事例管理サービス」を要請すれば、センターが月1~4回程度疾患者に連絡したり訪問したりする。

しかし、統合失調症や双極性障害などの精神疾患者のほとんどは、本人が健康だと考えているため、登録しない。基礎健康センターの管理は本人の同意が必須だ。これが管理の死角地帯が必然的に発生する構造になっている。

特に保護義務者が高齢になり、適切なケアが難しい場合も多い。大韓精神障害者家族協会のキム・ヨンヒ政策委員長は「90歳の親が60代の精神疾患者の子どもを保護しなければならない状況も少なくない」と述べた。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News

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