「今、大変なことが」泣きながら通報したコンビニ店員…ソウル支庁駅前事故、目撃者にトラウマ
KOREA WAVE / 2024年7月8日 16時30分
【KOREA WAVE】「最近、お酒ばかり飲んでいる。市庁の事故を忘れようと思って」(市庁駅の逆走事故現場近くで居酒屋を経営している60代のパクさん)
16人の死傷者を出したソウル市庁駅事故の目撃者が、心理的安定を取り戻すために必死になっている。事故直後、現場を収拾したり119番通報などに乗り出した人たちで、事故の残像を忘れるための努力が続く。
現場近くで飲み屋を営むパクさん。そこから事故現場が見渡せる。パクさんは事故当日の1日夕方、轟音を聞いてすぐに現場に近づいた。6人が死亡し、3人は心停止状態で病院に運ばれた。苦しんでいる負傷者も7人いて、目撃者は救助活動に乗り出した。
死亡者名簿に含まれた銀行役職員4人はこの日、パクさんの酒場で会食をした。居酒屋の関係者は「銀行から20人ほど団体客が来た。たばこを吸うために外に出て事故に遭ったと聞いた」と話した。
市庁駅近くのコンビニの従業員は事故後、職場に出られずにいる。従業員は事故を目撃してすぐ119に通報した人だ。同じコンビニのアルバイトは「ものすごい衝撃を受けたようだ」と話した。
消防庁の119番通報の録音記録を見ると、この従業員が興奮しながら話をしていた。119番通報の受付者が「落ち着いて」と伝える。従業員は「ガタンガタンという音がして出てみると、人々が出てきて今、大騷ぎだ」と話した。受付者は「泣かずに落ちついて」と話している。従業員は受付者の要請に従い、コンビニの外に出て患者の状態を確認していた。
負傷者も日常に復帰できない。30代のユンさんは、仕事帰りに歩道を歩いている途中、突進する車にはねられ、尻や膝、足首などを怪我した。負傷者の中で最後に病院に移送され、事故現場に最も長く滞在することになった。ユンさんは「小さな音にも大きく驚く。トラウマにならないほうがおかしい」と話した。
事故直後、2階のビアホールから人が降りてきて、事故現場を囲んで人垣がつくられた。病院に移送されるころには救急隊が遺体を黒い布で覆っていた。「病院に搬送される際に見た現場の様子が忘れられない」。ユンさんはこう話した。
慶煕大学病院精神健康医学科のペク・ジョンウ教授は「遺族と負傷者、現場救助者らトラウマを経験した方々には格別な関心と積極的な支援が必要だ」と話した。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News
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