「疑わしい声」AIが判別…ボイスフィッシングを遮断、韓国移動通信会社が識別技術活用
KOREA WAVE / 2024年7月29日 11時0分
【KOREA WAVE】韓国の移動通信会社が人工知能技術で「フィッシング」犯罪を防ぐ。オンデバイス人工知能技術を活用してスマートフォンで犯罪かどうかを判断して対応でき、声の識別技術も活用する。
新種のボイスフィッシングの手口が登場し、昨年末からフィッシング犯罪が増加傾向を見せている。各社は関連省庁などと連携して被害予防に総力を傾けている。
KTは年内に、携帯電話からリアルタイムで、振り込め詐欺の危険度を探知できるサービスを提供する。外部連動なしに動作する「オンデバイスAI」を適用したことで、被害に遭う可能性が高いと判断されれば簡単に申告できる機能も含まれる。
KTはスパムをフィルタリングする「AIクリーンメッセージングシステム」も活用中だ。フィルタリングの精度は99%という高レベルであり、3年間、1日平均150万件以上のスパムデータを学習したという。
最近ではボイスフィッシングに使われる番号をネットワーク上で緊急遮断できる「緊急ネットブロックサービス」も適用した。
この間、犯罪に利用された回線をブロックするためには少なくとも1日以上がかかったが、このシステムでは直ちに電話の受信・発信をブロックでき、迅速な利用者保護が可能だ。
SKテレコムも実際の被害事例を学習したオンデバイスAIを通じてフィッシング・スミッシング犯罪を防ぐ技術を提供する。AIが通話の文脈に基づいてボイスフィッシングの疑いをリアルタイムで判別し、危険要素が確認されれば、本人や家族に通知する機能などを含む。
LGユープラスは独自のAI技術「イクシー」を活用して開発した声識別技術(話者音声認識)で対応する。この技術は、発話者の音声の特徴を分析し、事前に登録した人と同一かどうかを確認する。
ボイスフィッシング犯罪組織がAIを活用して家族の音声に変えて電話をかけても、AIが既に登録された家族、知人の声と比較して本物かどうか判別し、犯罪予防に役立つという。口座やお金など犯罪関連性のある特定単語を感知すれば「危険」の文字も表出する。
セキュリティ業界では、巧妙になる犯行を防ぐため、技術開発の継続が必要だと強調する。業界関係者は「フィッシング犯罪は、発生すれば被害回復が容易ではない。予防が重要だ。効果を見るためにはAIなどを活用した対応策をさらに強化しなければならない」と話した。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News
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