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韓国・三養食品、「ブルダック旋風」でラーメン業界首位…株価急騰

KOREA WAVE / 2024年8月23日 8時0分

(c)KOREA WAVE

【KOREA WAVE】韓国・三養食品の株価が激辛チキン風味ラーメン「ブルダック」の人気を背景に急上昇している。昨年5月には、約30年間業界のリーダーであった「農心」を超え、ラーメン業界トップとなった。急速な株価上昇により、食品業界全体のトップに上り詰めるかどうかに関心が集まっている。

◇強固な利益体質

韓国証券取引所によると、今月20日に三養食品の株価は前取引日に比べ若干上昇し、52万5000ウォンを記録した。2021年初頭と比較すると525%の上昇であり、2024年だけでも123.9%の急騰を見せた。

5月には「辛ラーメン」で知られる農心が約30年間守り続けてきたラーメン業界のトップの座を奪取。8月20日に農心の時価総額は2兆4787億ウォンである一方、三養食品は3兆9548億ウォンと、その差は1兆ウォン以上に広がっている。

三養食品の2024年4~6月期の連結売上高は前年同期比48.7%増の4244億ウォン、営業利益は103.2%増の894億ウォンを記録した。海外売上高は前年同期比74.9%増の3321億ウォンで、全体売上の78%が海外市場からの収益だった。

LS証券のオ・ジウ研究員は「第1四半期の好調な業績に続き、売上高と営業利益の両方で過去最高の四半期業績を更新し、強固な利益体質を証明した。現在『ブルダック』は供給が追いつかないほど世界的に需要が急増しており、来年完成予定の生産能力増強は業績の上昇に繋がる見込みだ」と説明している。

パリ「ビビゴ市場」でK-フードを注文する客=CJ第一製糖(c)KOREA WAVE

◇手強い食品業界大手

現在、食品業界のトップに位置するのはCJ第一製糖だ。8月20日時点での時価総額は5兆2690億ウォンである。

2024年4~6月期も良好な業績を収めた。物流部門の大韓通運を除く売上高は4兆3314億ウォン、営業利益は2690億ウォンを記録。売上高は前年同期比2.1%減少したが、営業利益は14.1%増加し、3四半期連続で営業利益は上昇を続けている。

食品事業部門の売上高は2兆7051億ウォン、営業利益は1359億ウォンで、前年同期比それぞれ1%、4.8%減少した。海外食品事業では、ドイツやオランダなど西欧州を中心に流通チャンネルへの進出を拡大し、売上高は1兆3244億ウォンを達成したと同社は説明している。

北米では、主力製品である餃子(28%)、常温加工米(24%)などのグローバル戦略製品やピザ(12%)の売り上げが増加した。また、オセアニア地域では、オーストラリアを中心に大手流通チャンネル「ウールワース」で「ビビゴ」ブランドの冷凍キムバプ(海苔巻き)や新製品の餃子を展開し、新たな需要を創出して売上が51%増加した。

CJ第一製糖の時価総額が三養食品と約1兆ウォンの差があるものの、三養食品の急速な成長を背景に、トップの座を奪取する可能性も考えられる。

IBK投資証券のキム・テヒョン研究員は「国内食品売上高は内需の低迷と油脂の不振により微減し、海外市場でも米国や欧州では堅調だったものの、中国と日本市場の低迷が続き、成長はわずかにとどまった」と述べた。また、「消費心理の冷え込みを考慮すると、下半期も国内食品事業の成長期待は限られるが、米国市場での餃子やピザなどの主力製品の高い地位が維持される中、欧州での販売チャンネルの拡大や製品の多様化により、海外食品事業のモメンタムは強化される見込みだ」と説明している。

◇下半期の主戦場は欧州

下半期には、三養食品とCJ第一製糖の両社が欧州市場を中心に事業を展開することが予想されている。

三養食品は第3四半期中にオランダに欧州販売法人の設立手続きを完了する予定だ。迅速な販売ネットワークの構築と地域別の効率的なマーケティングが可能となる点でポジティブに評価され、欧州への輸出実績の成長が加速することが期待されている。

三養食品の欧州向け輸出比率は年々拡大しており、2021年の11%から2022年には13%、昨年には16%を記録した。3月から建設が始まった密陽(ミリャン)第2工場が完成すれば、輸出向けの生産量がさらに増加する見込み。現在、密陽第1工場で年間18億食分を生産しているが、第2工場が完成すれば、7億食分を追加生産することが可能となり、合計で25億食分の生産が見込まれている。

CJ第一製糖も欧州市場に注目している。

パリ・オリンピックが開催された7月25日から8月11日まで、同社はパリで「ビビゴ市場」のイベントを実施した。

「ビビゴ市場」は、パリ中心部に設置された大韓体育会の「コリアハウス」内に韓国式市場を再現したブースで、「ビビゴ」ブランドのトッポッキやキムチ、餃子、おにぎり、ホットドッグなど5種類のコンボメニューを提供した。CJ第一製糖によると、毎日用意された500食分が平均4時間で完売したという。また、地元の大手流通チャンネルを含む19社のバイヤーが訪れ、用意されたメニューを試食し、餃子やK-ストリートフードに関心を示した。

CJ第一製糖は、最近進出したフランス市場で新たな流通チャンネルへの展開を加速し、欧州食品事業の拡大を目指している。そのため、フランスでは「ビビゴ」ブランドのポップアップストアや試食イベントを通じて、現地ブランドの認知度と消費者体験率の向上に注力。スウェーデンやイタリアなどの新市場への販路拡大を図り、欧州全域への事業拡大を目指している。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News

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