韓国の防衛産業、中距離地対空迎撃システムをイラクに輸出…契約は4000億円規模
KOREA WAVE / 2024年9月25日 11時30分
【KOREA WAVE】韓国の防衛産業が中東で再び大規模な契約を獲得した。LIGネクスワンが開発した中距離地対空迎撃システム「天弓II」がイラクに輸出されることとなり、その契約規模は約3兆7000億ウォン(約3980億円)に上る。
これまで先進国が占めていた中東の防衛市場において、韓国の技術で開発された誘導兵器システムが、続けて大規模な輸出を果たした例となる。
LIGネクスワンは9月20日、イラク国防省と「天弓II」の輸出契約を締結したと発表した。イラクの首都バグダッドで19日、両国の国防当局がこの契約を結んだ。「天弓II」は、弾道ミサイルや航空機などの空中脅威に対処するために韓国国内の技術で開発された中距離・中高度地対空迎撃システム。2018年から量産が進められており、多くの迎撃試験で100%の命中率を記録している。
「天弓II」は、航空機と弾道ミサイルを同時に迎撃できる高度な制御技術、多機能レーダーの追跡技術、複数目標に同時対応する精密探索機など、先進的な技術が盛り込まれている。このようなシステムの開発に成功した国は世界でも限られており、今回のイラクへの輸出により、今後の長距離・高高度迎撃システムの追加輸出につながる可能性が高まる。
防衛産業関係者によると、今回のイラクへの輸出成功は、韓国政府の積極的な支援が大きな役割を果たしたという。韓国国防省、国防科学研究所、国防技術品質院、そして韓国空軍が連携し、商談から契約交渉に至るまで全面的に支援したことが成功につながったとされる。
LIGネクスワンは、海外市場の開拓を目指し、専門人材の確保や専任組織の設置など、継続的に投資してきた。同社は2006年に韓国製無線機の初の輸出を手始めに、米国、コロンビア、インドネシア、UAE、サウジアラビアなどに現地事務所を開設し、海外市場を拡大してきた。2012年には韓国初の中南米への艦対艦誘導ミサイル「海星」を輸出し、その後もUAEやサウジアラビアへの輸出を成功させてきた。今回のイラクへの「天弓II」の輸出によって中東の主要3カ国に「K-防空システムベルト」を作った形となる。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News
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