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韓国デジタル大転換の玄関口へ…仁川国際空港、拡張完了カウントダウン

KOREA WAVE / 2024年10月22日 8時0分

仁川国際空港に新たに導入されたチェックインシステム(c)KOREA WAVE

【KOREA WAVE】韓国の空の玄関口「仁川国際空港」の第2旅客ターミナルの拡張工事が最終段階を迎えた。17日に同空港第4段階建設事業の現場を訪ねると、最後の仕上げが続いていた。第4段階建設事業が完了すれば、2001年の開港時に掲げた年間1億人、貨物630万トンを処理できるメガハブ空港時代が幕を開ける。

韓国国土交通省のペ・ソクジュ空港政策課長は「北東アジアのハブ空港を目指して1992年に策定された仁川空港の基本計画は、30年以上を経てようやく第4段階の完成段階にある。年間1億人という数字は世界第3位に相当し、最新のデジタル技術とメディアアートが融合した、まさにメガハブ空港として発展するという点に大きな意味がある」と話す。

また、仁川国際空港公社経営本部長のキム・ボムホ副社長は「仁川国際空港第4段階建設事業は、2017年11月から7年間で4兆8000億ウォンを投じて進めた事業だ。1992年に仁川空港の計画が策定され、建設・運営に至るまでの30年余りのノウハウが投入されたこの第4段階建設事業は、韓国の航空産業・空港産業がさらに一段階進化する契機となるだろう」と語る。

第4段階建設事業は▽年間国際旅客1億人以上が利用可能なグローバルメガハブ空港▽先端技術を基盤としたデジタル大転換▽文化芸術を中心としたグローバルアートハブ――という3つのキーワードで整理される。

改装中の仁川国際空港第2旅客ターミナルのチェックインホール(c)KOREA WAVE

◇国際旅客1億人時代を迎えるグローバルメガハブ

仁川国際空港公社のキム・ジョンヒョン第4段階運営準備団長によると、第4段階建設事業は第4滑走路と第2旅客ターミナルの拡張、エプロンおよび接続交通網の拡充を目的とした事業という。第2旅客ターミナルの拡張事業が完了すれば、年間旅客処理規模は現在の7700万人から1億600万人に拡大し、北東アジア1位のハブ空港を超え、イスタンブール空港やドバイ空港に続く世界3大メガ空港へと飛躍するそうだ。

第4段階建設事業の進行率は15日時点で98.7%、第2旅客ターミナル拡張事業の進行率は99.7%に達しており、今月末の竣工を目指している。

現在、第1旅客ターミナルはコンコースを含む総床面積67万3000平方メートルで、年間旅客5400万人を処理している。出発・到着、乗り継ぎ手続きのためのシステムを拡充する第2旅客ターミナルの拡張事業が完了すると、総床面積は73万4000平方メートルに増加し、現在の年間2300万人から5200万人まで旅客処理能力が増える。

4本の滑走路によって、1時間あたりの運航回数は90回から107回に増加し、ピーク時間帯のスロット拡大によって航空ネットワークの強化が期待される。さらに、エプロンも163カ所から225カ所に増加し、ピーク時における安定した運営能力が向上し、航空サービスの利便性も高まる見通しだ。

仁川空港第2旅客ターミナル拡張工事で新しくなった搭乗口(c)KOREA WAVE

◇第4段階と連携して出入国プロセスを革新するデジタル大転換

仁川空港は、出入国プロセスのデジタル大転換により、手続き時間を短縮し、さまざまな顧客向けのサービスを提供する。

バイオ認証技術を基盤としたスマートパスやCT X線検査機を導入し、セルフチェックインや自動手荷物預けを拡大。チェックイン手続きと搭乗手続きをそれぞれ10%と40%短縮する。

出入国プロセスの改善により、ホテルや自宅など空港外でチェックインと手荷物預けが可能になり、到着先の空港まで「手ぶら旅行」できるようになる。このため、ターミナルの混雑も緩和される。自宅でも手続きが可能な「ホームドロップ」や、到着先の宿泊先まで手ぶらで移動できる「グローバル・ホーム・トゥ・ホーム・サービス」も進められている。現在、四つの航空会社の二つの拠点で利用可能なこのサービスを、さらなる航空会社や拠点へ拡大する方針だ。

また、顔認証によって本人確認し、パスポートや搭乗券を取り出さずに出国審査や搭乗ゲートを通過できるスマートパスシステムを導入。セルフドロップや免税品購入など、出入プロセス全般にバイオ認証を拡大適用する。

韓国外務省と連携し、スマートパスの登録手続きを改善する。金融機関アプリとの連携により、登録チャンネルを多様化させ、利便性も向上させる。

さらに、機関ごとに実施していた各種申告手続きをワンストップでできる事前申告制度に改編し、迅速かつ便利なサービスを提供する。出入国関連の行政サービスを1カ所でできる「デジタル出入国統合プラットフォーム(仮称)」も構築する予定で、仁川国際空港公社は、プラットフォームの構成と運営方針を関連機関と協議し、実効性のあるサービスを拡大する方針だ。

長期的には港湾も含めた革新的な国境管理体制を構築し、国際民間航空機関と協議してグローバルスタンダードとして提案したい考えだ。

第2旅客ターミナルの拡張に伴い、東西に600メートルに及ぶ搭乗区間には、移動が困難な利用者のために自動運転の直行シャトルが導入される。

仁川空港第2旅客ターミナルのチェックインホールに設置されたキネティック彫刻(c)KOREA WAVE

◇文化芸術空港の地位を高めるグローバルアートハブ

第4段階建設事業の特徴は、先端技術と芸術を融合させ、感性的で多彩な体験を提供する「文化芸術空港」を目指している点だ。

チェックインホールの天井には、人工知能技術を活用した動く芸術作品「キネティック彫刻」が設置され、音楽と共に美しさを演出している。このキネティック彫刻は、ドイツの「iF」「レッドドット」、米国の「IDEA」という世界3大デザイン賞を受賞するほど、芸術的価値が認められている。

また、出入国エリアには大型メディアが設置され、文化芸術のプラットフォームとして活用される。特に入国エリアの大型メディアには、芸術作品と到着する航空機の情報が表示され、待ち時間に退屈しない工夫がなされている。

ターミナル内には、自然と伝統をテーマにした韓国庭園(東側)や、さまざまなイベントを楽しめるオープンガーデン(西側)が設けられ、空港内で待機する旅客にリフレッシュとK-カルチャー体験を提供している。

(c)KOREA WAVE/AFPBB News

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