韓国で広まる「検査妨害目的」飲酒ドライバーのさらなる飲酒…防止法が国会通過
KOREA WAVE / 2024年11月19日 17時30分
【KOREA WAVE】飲酒ドライバーが、検査を妨害する目的でさらに酒を飲む「飲酒隠蔽」行為を処罰するための法的根拠となる「キム・ホジュン防止法」が韓国国会を通過した。この法律の施行により、飲酒運転事故後さらに酒を飲む行為が減少するか注目が集まっている。
与野党は14日の本会議で「道路交通法一部改正案」を可決した。改正案では、飲酒検査を妨害する目的で酒を飲む行為を違法とし、検査拒否と同等の処罰規定=1年以上5年以下の懲役または500万~2000万ウォン(約55万~220万円)の罰金=が適用される。改正案には、飲酒状態にあるとみなされる合理的な理由がある場合、さらに酒を飲んだり、血中アルコール濃度に影響を及ぼす医薬品を使用したりすることを禁止する内容が盛り込まれている。
この背景には、5月に発生したトロット歌手キム・ホジュンによる事件がある。キム・ホジュンはソウル市江南区で飲酒運転中にタクシーと接触事故を起こし逃走、その後缶ビールを飲んで警察の検査を妨害した疑いで逮捕された。裁判では懲役2年6カ月の判決が下されたが、飲酒運転の罪は適用されなかった。
警察は「ウィドマーク公式」を用いてキム・ホジュンの飲酒運転を立証しようとしたが、検察は「時間を置いて何度も酒を飲んだため、正確なアルコール濃度を算出するのは難しい」として、飲酒運転の罪状を外した。ウィドマーク公式とは、飲酒ドライバーの血中アルコール濃度を事故時点に遡って計算する方法だが、法的信頼性が低いとして無罪判決となる事例も多い。
キム・ホジュン事件以降、飲酒運転を免れるための「飲酒隠蔽」手法が広まった。例えば、京畿道城南市で22歳の男性が電動自転車に乗っていた33歳の男性をひき逃げし、逮捕後に「家で酒を飲んだ」と主張した事例がある。この事件では、事故発生2時間後に飲酒検査が実施されたが、逮捕者がその間に再び酒を飲んでいたため、正確な血中アルコール濃度を特定できなかった。
専門家らは、今回の法案通過により飲酒隠蔽行為に対する法的抑制が強化されると評価している。ある弁護士は「今回の改正案により、飲酒運転後の検査妨害行為が大幅に減少するだろう」と述べた。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News
この記事に関連するニュース
-
飲酒運転で事故→隠そうと水4リットルをがぶ飲み…ひき逃げ疑い 21歳男を書類送検
産経ニュース / 2024年11月18日 19時45分
-
危険運転致死傷罪の適用基準見直しへ検討会が具体的な数値盛り込んだとりまとめ案発表 専門家「指針としての運用がベスト」
RKB毎日放送 / 2024年11月18日 16時28分
-
“飲酒ひき逃げ容疑”歌手キム・ホジュン、実刑宣告に控訴→“追い酒”処罰「キム・ホジュン防止法」が国会で可決
Wow!Korea / 2024年11月14日 19時21分
-
「危険運転」に数値基準 飲酒や速度、要件の見直しも
共同通信 / 2024年11月13日 18時41分
-
キム・ホジュン、飲酒ひき逃げ1審で懲役2年6か月宣告
Wow!Korea / 2024年11月13日 13時20分
ランキング
-
1“長距離ミサイル攻撃”駐日ロシア大使が批判…西側諸国が「露と戦うということ」
日テレNEWS NNN / 2024年11月21日 18時11分
-
2ロシアがわずか1000km先にICBM発射情報、アメリカへ「核攻撃いとわない」警告か
読売新聞 / 2024年11月21日 20時1分
-
3対人地雷供与はロシアの戦術変更に対応するため 米国防長官
AFPBB News / 2024年11月21日 14時9分
-
4ザビエルの遺体に祈り、インド 10年に1度の一般公開
共同通信 / 2024年11月21日 19時49分
-
5ウクライナ和平案、ロシアは現実的なものなら検討=外務省報道官
ロイター / 2024年11月21日 18時33分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください