平壌の日常、スマートフォンとドイツビールも…ロシア人観光客が捉えた北朝鮮の風景
KOREA WAVE / 2024年11月24日 11時0分
【KOREA WAVE】北朝鮮とロシアの交流が加速する中、ロシアのYouTuberが公開した平壌の映像が注目を集めている。この映像は、新型コロナウイルス感染による長期封鎖後、ベールに包まれていた北朝鮮の現状を生々しく捉えたものだ。
最近、あるYouTubeチャンネルに「ウラジオストクから平壌へ飛ぶ」というタイトルの動画が投稿された。この映像では、ロシアの観光客が10月14日、ウラジオストク国際空港から高麗航空便に乗って平壌国際空港に到着し、平壌市内を観光する様子が収められている。
観光客によると、この旅行は航空券、宿泊、食事、観光を含む4泊5日のパッケージで、総額1378ドル(約21万円)だったという。
映像では、北朝鮮の客室乗務員がロシア語で「いらっしゃいませ」と挨拶し、搭乗者には衛生袋と英語の日刊紙「Pyongyang Times」が提供される様子が映っている。また、機内食としてハンバーガーや飲み物が振る舞われた。
空港の内部は、書籍や記念品を販売する店や「アジア料理専門レストラン」などがあるものの、ほとんどの店が閉まっている状態だった。同空港は現在、ウラジオストク、北京、瀋陽を結ぶ国際便のみ運航しており、映像が撮影された日には2便のみが離発着していたという。
平壌市内では、赤い背景に「我が国家第一主義の時代」や「白頭山精神」といったスローガンが書かれた看板が至る所に見られた。市民の服装は年齢によって異なり、学生は白いシャツと赤いスカーフで統一されていた一方、成人は比較的自由な装いだった。
街中では、自転車や徒歩で移動する市民が多く、車道は閑散としているが、「人民のために奉仕する」というスローガンが書かれたバスやトラム、タクシーも時折見られた。
さらに、西洋の影響を感じさせる物も散見された。市内には高層マンションや複合住宅が立ち並び、ドイツ製の車や海外ブランドのビール、炭酸飲料が店頭に並ぶ様子が映し出されていた。特にスマートフォンの普及率が目立ち、通話しながら歩く市民の姿が多く見られた。「情報技術交流所」という看板を掲げる店も多く、これらはスマートフォン関連の教育や修理を担う場所だという。
また、市内の屋台では「清涼飲料」や「氷水」と書かれた看板の下に人々が列を作る光景も見られた。
金日成広場では、数百人の群衆が音楽に合わせて踊りや集団演舞を披露していた。このようなイベントは、北朝鮮で「舞踏会」や「夜会」と呼ばれるものと見られる。
北朝鮮は昨年8月から国境封鎖を一部解除したが、観光はロシア国籍者に限定されている。ロシア国営メディア「タス通信」によると、北朝鮮とロシアはチャーター便の運航回数を増やすことで合意したという。今年1月から9月までに両国間を訪れた観光客は5000人を超え、その70%以上が航空便を利用したとされる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News
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