ソウル地下鉄、12月6日に向けたストライキ準備本格化…高まる「通勤混乱」の懸念
KOREA WAVE / 2024年11月25日 13時30分
【KOREA WAVE】ソウル地下鉄1~8号線を運営するソウル交通公社の労働組合が、20日から業務を一部緩める「順法闘争」を開始し、12月6日のストライキに向けた準備を本格化している。これに加え、第2および第3労組も争議行為に向けた手続きを進めており、市民の通勤が深刻な影響を受ける可能性が高まっている。
第1労組にあたるソウル交通公社労組は約9425人の組合員を抱え、12月6日のストライキを予告している。20日から始まった順法闘争は、一部の列車が停車時間を厳密に守ることでダイヤに遅れが生じる可能性がある。この運動の目的は、安全な乗降時間の確保を強調し、過密な運行スケジュールを見直すことであるという。
一方、第2労組である韓国労総所属の組合は12月4~6日に組合員を対象とした争議行為の賛否投票を実施する予定だ。約2615人の組合員を有し、第1労組に次ぐ規模を誇る。
また、第3労組である「正しい労働組合」は21~24日に賛否投票を実施し、初のストライキの可否を決める。第3労組はMZ世代(1980年代~2000年代初旬の生まれ)の若手を中心に結成され、今年交渉権を取得したばかりであるが、組合員は約2007人と全体の12.8%にとどまる。
労組が求めるのは主に▽安全人員の増員▽前年比5.0~7.1%の賃金引き上げ――の2点だ。
一方、公社側は政府の指針である2.5%以内の賃上げを提案し、双方の溝は埋まっていない。第1労組は10月末、第2労組と第3労組はそれぞれ11月末の交渉が決裂し、現在は地方労働委員会の調停手続き中だ。
順法闘争は、通常よりも長い停車時間を取ることでダイヤの乱れを引き起こす可能性がある。特に、通勤時間帯の混雑が深刻化する懸念が指摘されている。公社側は運行回数や配車間隔を従来通り維持する計画だが、駅ごとに遅延が発生することが予想される。
ストライキの可否は労組ごとに手続きの進捗が異なるため、12月6日にすべての労組が参加するかは不透明だ。ただ、第1労組が中心となるストライキが実施されれば、市民生活に与える影響は避けられない。
労働組合は「市民の安全確保が最優先」という姿勢を示している一方で、賃金や人員配置を巡る対立が深まる中、首都圏交通網の混乱が現実味を帯びている。ストライキが現実となれば、ソウル市内の公共交通機関を利用する数百万の市民が大きな不便を強いられることになる。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News
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