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混迷する韓国政局…与党「責任首相制」「大統領選前倒し」、野党「弾劾案再提出」

KOREA WAVE / 2024年12月8日 10時40分

7日午後、ソウル汝矣島の国会本会議場から退場する野党議員ら(c)news1

【KOREA WAVE】韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾訴追案が7日、投票不成立となり、政局がさらに混迷する様相を見せている。与党は世論の反発を懸念しつつ、ユン大統領の「秩序ある退陣」などの対策を急ぐ一方、最大野党「共に民主党」は迅速に弾劾手続きを再び進めて、世論を動員して与党への圧力を強めている。

与党「国民の力」は、弾劾案不成立による世論の反発を受け、早急に政局混乱を収拾する策を打ち出さざるを得ない状況だ。ユン大統領は7日の国民向け談話で「私の任期を含む今後の政局安定策を党に委ねる」と述べており、ハン・ドンフン(韓東勳)代表が主導権を握って対応にあたると見られている。

ハン代表は「責任首相制」と「任期短縮のための改憲」の二つの案を検討しているとされる。責任首相制は、首相が国政運営を主導する体制を敷き、大統領は外交や国際会議への出席に専念する形を想定している。また、任期短縮改憲案は、大統領の任期を4年に短縮し、再任を可能にすることを柱としている。ただし、ユン大統領自身は再任の対象外となり、次期大統領選は2026年3月に前倒しされる見込みだ。

一方、共に民主党は弾劾案再発議に向けた動きを加速させている。イ・ジェミョン(李在明)代表は弾劾案廃案直後の集会で、「国民の力は内乱政党であり、主権者を裏切った犯罪政党だ」と非難し、「ユン大統領を必ず弾劾する」と強調した。

韓国国会法第92条によると、否決された案件は同一会期内に再提出できないとされている。そのため、共に民主党は10日に定期国会が終了次第、11日から臨時国会を開き、ユン大統領弾劾案を再度発議する方針だ。さらに、次回の臨時国会で弾劾案が通過しない場合は、短期間の臨時国会を再び開き、弾劾案成立を目指すとしている。

共に民主党のパク・チャンデ院内代表は記者会見で「弾劾が成立するまで推進を続ける」とし、法制司法委員会での議決を経て、本会議に即座に上程するスピード感で取り組む考えを示した。同党のユン・ジョングン院内報道官も「弾劾以外の選択肢は考えていない」と断言した。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News

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