ろうそくから応援棒へ「韓国・弾劾デモの新たな象徴」…「ろうそくは風で消える」発言が再び注目
KOREA WAVE / 2024年12月11日 7時0分
【KOREA WAVE】韓国でアイドルを応援するための「棒」が予想外の人気を博している。先週末に開催されたユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾を求めるデモで、ろうそくの代わりに「応援棒」を使用する市民が増加し、ポータルサイトや中古品取引サイトで応援棒の検索や取引が急増している。
大手ポータルサイト「ネイバー」の「検索トレンド」を分析したところ、ショッピング分野別のクリック数や検索キーワードの動向を示す「ショッピングインサイト」の生活・健康カテゴリーでは、8日に「応援棒」の検索が1位を記録した。5~7日にはトップ10にも入っていなかったキーワードが、8日に一気にトップに躍り出た。
応援棒の検索数は6日から徐々に増え始め、8日に急増した。特に40代の検索数が顕著に増加し、それに次いで30代、さらに50代の検索数も大幅に増加した。応援棒を持ってデモに参加したいという40~50代が増えたためとみられる。
中古品取引プラットフォーム「タングンマーケット」では、応援棒の取引が通常より活発化している。アイドル応援棒を販売する投稿や「発光性能が優れている」という「NCT」の応援棒など、特定の応援棒を求める投稿が目立つ。
特に、NCTの応援棒「ムムウォン棒」はネオンカラーで視認性が高い上に、四角い形状で文字を貼り付けやすい点が評価されている。
「デモ用におすすめ」として応援棒を貸し出す投稿もあった。「本当に明るい」「平日は学生なのでデモに行けないため、平日に参加する方に無料で貸します」「デモ参加者には携帯カイロを無料で提供します」といった内容の投稿もあった。
応援棒が弾劾デモで注目された背景には、2016年のパク・クネ(朴槿恵)大統領(当時)の弾劾デモ時、与党「国民の力」のキム・ジンテ議員(現江原道知事)が国会委員会で「ろうそくはろうそく。風が吹けば消える」と発言したことが関係している。この発言を受けて消えにくいLEDろうそくが注目され、その流れが応援棒に引き継がれた形だ。
SNSやオンラインコミュニティーでも応援棒に関連する投稿が活発化している。「ライブ以外で使うことがなかったが、こうして使えるのは良い」「音楽番組が中止された怒りを抱えたファンが、どこに向かうか見てほしい」「中学生の娘が貸してくれた。大切に使って返してと言われた」など、多様な意見が寄せられている。
ある業界関係者は「弾劾デモが始まってから数日しか経っておらず、販売数を把握するのは難しいが、既に持っている応援棒をデモで活用する市民が増えているようだ」と話しす。
(c)KOREA WAVE/AFPBB News
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