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尹大統領「収監中でも職務遂行可能?」…議論百出、憲法の盲点浮き彫り

KOREA WAVE / 2024年12月12日 18時0分

4日、非常戒厳令の解除を表明する韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領=KBS(c)MONEYTODAY

【KOREA WAVE】「非常戒厳」宣布(3日)を受けた捜査が韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領本人にまで及び、大統領の逮捕の可能性が法曹界で議論されている。特に、逮捕後も職務遂行が可能かどうかをめぐり、法的解釈が分かれている。韓国の現行憲法には、大統領が逮捕された場合に職務が自動的に停止される明確な規定がないためだ。このため、大統領が収監中でも「獄中から統治を続ける」という前代未聞の事態も考えられる。

韓国憲法第71条は「大統領が職務を遂行できない場合(事故)または職位が空席の場合(欠位)、その権限は国務総理(首相)や法律で定められた国務委員(閣僚)が代行する」と規定している。しかし、「事故」に逮捕が含まれるかどうかについて、法曹界の意見は分かれている。

中央大学のイ・サンドン名誉教授は「逮捕を憲法第71条の『事故』に該当させるのは難しい」と慎重な見解を示した。一方、憲法裁判所の元研究官であるノ・ヒボム弁護士は「逮捕されることで職務を遂行できなくなるのは明白であり、『事故』に該当すると解釈すべきだ」と主張している。

逮捕が「事故」と解釈されれば、職務は自動的に停止し、首相や副首相が権限代行を務める。しかし、逮捕後も職務遂行が可能と解釈されれば、ユン大統領は獄中から決裁や軍の指揮権を行使することになる。企業のオーナーが収監中に「獄中経営」を担う事例に例え、可能性を指摘する声もある。

もし逮捕に伴い職務停止と解釈された場合、その後の手続きにも課題が残る。例えば、憲法裁判所が弾劾案を棄却した場合、大統領は職務復帰することになるが、この際、停止状態と復帰状態が衝突する可能性がある。また、こうした状況が引き金となり、憲法改正の必要性を訴える声も高まっている。

現状、職務停止を確実にする方法として「弾劾」が最も適切だという見解が広がっている。大統領の弾劾訴追が国会で議決されれば、大統領の職務は裁判の結果が出るまで自動的に停止されるためだ。

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News

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