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[KWレポート] 済州航空機事故でわかった「危うい」韓国の地方空港 (中)

KOREA WAVE / 2025年1月12日 9時0分

【KOREA WAVE】

蔚山空港全景(c)NEWSIS

◇蔚山空港、国内最大の都市内渡り鳥飛来地で運営中「非常灯点灯」

済州航空旅客機事故の原因が「バードストライク(鳥との衝突)」とされる中、韓国最大の都市内渡り鳥飛来地に位置する蔚山空港にも非常灯が点灯した。

さらに、蔚山市が今年、不定期の国際路線就航を準備していることから、蔚山空港の安全性に関心が集まっている。

韓国空港公社の資料によると、蔚山空港では2019年から昨年8月までの合計30427便の運航のうち12件のバードストライクが発生した。この数値は2536便に1回の割合で事故が発生していることを示している。

年度別では、2019年に2件、2020年に2件、2021年に5件、2022年に1件、2023年に1件、2024年に1件が発生している。

運航便数に対するバードストライク発生率は、務安国際空港が0.09%で最も高く、蔚山空港は0.039%で全国の空港の中で4番目に高い数値である。

特に蔚山では冬になるとミヤマガラスやコクマルガラスなどが集まり、事故のリスクが少なくない。実際、蔚山は毎年97種、14万2165羽の渡り鳥が飛来する国内最大の都市内渡り鳥飛来地である。ミヤマガラスなど一部の鳥類は、蔚山空港周辺の農地や付近の原野で採餌した後、蔚山渡り鳥公園である三湖竹林に戻る。

このような状況にもかかわらず、蔚山空港の鳥類駆除専任人員は4人で下位にとどまっている。一方、近隣の金海空港では16人の鳥類駆除専任人員が勤務している。

また、蔚山空港には鳥類検知レーダーや鳥類検知用の赤外線カメラといった安全装置も設置されていない。

ただし、今回の事故で被害を拡大させたローカライザー(着陸誘導装置)のコンクリート土手は、蔚山空港には設置されていないことが確認された。

4日、務安国際空港で捜索を進める消防隊員(c)NEWSIS

短い滑走路も問題である。蔚山空港の滑走路の長さは2000mで、蔚珍空港に次いで短い。

さらに、事故が発生した務安空港の滑走路より800mも短い。

これを受け、蔚山市は滑走路延長案を検討するため、2023年に「蔚山空港活用策研究事業」に着手した。

しかし、最大500mの滑走路延長案については、投入される費用に対して実益が少ないと分析され、実質的に延長は不可能とされている。

このため、蔚山市が10月の蔚山工業祭期間に予定している不定期国際路線の運航にも懸念が出ている。

市は祭り期間に合わせて、日本や中国など姉妹都市の1つと不定期の国際便4便を運航する計画だ。

また、2028年の国際庭園博覧会までに不定期国際路線の運航を拡大する方針だったが、今回の事故により国際線就航手続きが従来より複雑になると予想される。

蔚山市は安全性を確保するため、国土交通省と十分に協議した上で、当初の計画通り不定期便を就航させる。

蔚山市の関係者は「航空機も事故が発生した機種より改良されたものを使用し、蔚山空港の滑走路規模に合った機種で運航する」と語っている。また、鳥類衝突を防ぐため、「現在は爆音警報器などを使用して鳥を追い払っているが、不定期便が運航される場合には、夜間にも熱画像カメラを使用できるよう国土交通省に提案する」と明らかにした。

(c)NEWSIS/KOREA WAVE/AFPBB News

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