尹大統領の逮捕後も「政権維持」支持が優勢…中道層・若年層で「与党支持」アップ
KOREA WAVE / 2025年1月21日 10時14分
【KOREA WAVE】韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領が内乱容疑で拘束される事態に至ったにもかかわらず、与党「国民の力」の支持率が上昇し、6カ月ぶりに最大野党「共に民主党」をリードする結果が出た。ユン大統領に対する否定的な評価とは対照的に、与党候補者らが政権維持の支持を得ている現状が浮き彫りとなった。
リサーチ会社「リアルメーター」が実施した1月第3週の世論調査(全国18歳以上1004人対象)によると、国民の力の支持率は前週比5.7ポイント上昇して46.5%を記録。一方、共に民主党は3.2ポイント低下して39.0%に留まった。両党の支持率差は7.5ポイントで、昨年7月以来6か月ぶりに国民の力がリードした。
与党支持の上昇は、保守層の結束に加え、中道層や20~30代の若年層での支持増が要因とされる。中道層の支持率は1月第2週の34.5%から今回39.0%へと上昇。18~29歳と30代の支持率はそれぞれ43%、38.5%から46.6%、46.4%に上昇した。
特に注目されるのは、ユン大統領の逮捕にもかかわらず、「政権維持」支持が「政権交代」支持を上回った点だ。調査によると、与党による政権維持支持は48.6%で、前週比7.4ポイント増加。一方、野党主導の政権交代支持は46.2%で6.7ポイント減少した。両者の差は2.4ポイントで、統計上の誤差範囲内となった。
政権維持の支持が高まった背景には、ユン大統領の非常戒厳宣布に、与党全体が関与したとはみなされていない点がある。さらに、与党有力候補者らがユン大統領と距離を置く姿勢を示したことも影響したと分析される。
一方、野党に対する中道層の不満も影響した可能性がある。ある政治関係者は「保守支持層の結束が進む中、中道層は民主党の対応を問題視しているようだ」と述べた。
ただ、この傾向が持続するかは不透明だ。今回の調査はユン大統領の拘束令状発付やその支持者によるソウル西部地裁への侵入事件が反映されていない。特に後者の暴力事件は、与党支持率に悪影響を及ぼす可能性が指摘されている。
(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News
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