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岩国基地騒音「現在より拡がらず」 米海軍オスプレイ・F35C配備計画で国が地元自治体に回答 「総機数は10機程度減」

KRY山口放送 / 2024年8月20日 18時17分

KRY山口放送

岩国基地(山口県岩国市)の空母艦載機部隊の機種更新として、米海軍オスプレイやF35Cステルス戦闘機が新たに配備される計画を巡り、防衛省は20日、地元自治体の文書照会に回答しました。

文書照会は新たな機種の機数や騒音、安全性など32項目を質すもので、山口県・岩国市・周防大島町・和木町の連名で7月22日、国側に提出されていたものです。

■機数・騒音は?

国は米海軍オスプレイやF35Cの具体的な配備機数については「米軍の運用に関することであり、防衛省として回答が困難」とする一方、艦載機部隊全体の機数(約60機)には「大きな変更はない」としています。

一方、岩国基地では米海兵隊も機種更新(FA18→F35B)が予定されていて、基地全体の総機数は「現在より10機程度減少する」と明らかにしました。

同基地の1日あたりの標準飛行回数が今より増えることは見込まれないとし、「周辺への騒音状況については、現在より拡がらないと見込んでいる」としています。

■オスプレイの安全性は?

オスプレイについてはクラッチや防氷装置の不具合が指摘されていることから、地元側は事実関係や対策を質していました。

・クラッチについて…クラッチを原因として稀に発生するとされる特有の現象(ハードクラッチエンゲージメント)に対する、米海軍オスプレイにおける対策について、国は、「米側からは、ハードクラッチエンゲージメントへの対応として、使用時間800時間を超えるクラッチに関連する部品を交換する等の措置を実施してきており、こうした対策は全てのオスプレイに適用されているとの説明を受けている」と回答。

・防氷装置について…国は、「米側から、これまで防氷装置に関連した事故は発生しておらず、機体の安全性に問題はないとの説明を受けている」などと回答。

また、米国議会公聴会で「オスプレイの全面的な任務再開は2025年半ば以降となる」、「安全に関わる問題に十分に対処するまで無制限の飛行運用には戻さない」旨の米海軍関係者による発言があったとの報道について、国は、「米空軍オスプレイ事故(去年)を踏まえ、ダイバート飛行場に着陸するまでに必要な飛行時間の制限といった措置も講じているところ、米海軍航空システムコマンドにおいて、こうした制限を課さずとも安全に飛行運用することが可能となるような、物質的・非物質的な変更について検討中であると承知しており、米側からは、2025年半ば頃から、こうした変更の適用が開始される見込みであるとの説明を受けている」と回答しました。

米海軍オスプレイ、F35Cは年内に岩国基地に配備される計画で、両機種とも、日本国内では初の配備となります。

岩国市では23日に市議会全員協議会が開かれ、国が計画を説明するほか、議員による質疑も予定されています。今回の文書照会の回答や議員の意見を踏まえ、岩国市は近く、配備を受け入れるかについて、一定の判断をするものとみられます。

また岩国市に隣接する和木町と周防大島町でも26日、町議会全員協議会が開かれ、国の担当者が各議員らに説明する予定です。

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