【衆院選2024】岡山で最も広い岡山3区 前職と新人2人の戦いは【特集】
KSB瀬戸内海放送 / 2024年10月22日 18時15分
「衆院選2024 岡山・香川の注目選挙区」。10月27日投開票の衆議院選挙について、22日と23日の2日間、岡山・香川の注目選挙区を取り上げます。22日は岡山3区です。
今回の衆院選では「10増10減」の区割り変更に伴い、岡山県の選挙区は5から4に減りました。県全体の7割を占める広大な選挙区となった岡山3区。候補者3人を取材しました。
岡山3区は津山市や美作市など旧3区と、総社市や笠岡市など旧5区の大部分を合わせた9市7町2村がエリアです。面積は約4800平方キロメートルで岡山県全体の約7割、香川県の約2.5倍の広さです。
この岡山3区に立候補しているのは、届け出順に自民党前職の加藤勝信さん(68)、共産党新人の原田亜希子さん(51)、立憲民主党新人のはたともこさん(58)です。
(自民・前/加藤勝信 候補)
「まず一番やらないといけないことは経済をしっかり立て直していくことに尽きます」
10月15日、3人の候補者は別々の自治体で第1声を上げました。石破内閣で財務大臣を務め、8回目の当選を目指す自民党の加藤さんは笠岡市の事務所で出陣式を開きました。
(自民・前/加藤勝信 候補)
「今やっと回復の兆しが見えてきた。これを皆さんの賃金や所得の向上にどうつなげていくか。まさに所得を上げ、経済を回していくその中でいろんな課題を解決していく」
(共産・新/原田亜希子 候補)
「3つのことを訴えたい。1つ目には原発は直ちに0にするということ」
国政初挑戦となる共産党の原田さんは真庭市で第一声を上げました。「脱原発」を促進し、国防費の削減や中小企業の賃上げ支援を実現するため、政治を変えようと訴えました。
(共産・新/原田亜希子 候補)
「皆さん、声を上げれば必ず政治は動きます。みんなで選挙に行って私たちの力で政治を変えていきましょう」
(立憲・新/はたともこ 候補)
「この地を真の地方創生へともっていく。この地を子育てパラダイスにしてこそ、我が国の人口減少・少子化に歯止めがかかると確信している」
旧民主党時代に参議院議員を務めたことがある立憲民主党のはたさんは、津山市の事務所で出陣式を開きました。子育ての手当の拡大や1次産業の所得の充実で地方創生の実現を訴えました。
(立憲・新/はたともこ 候補)
「いよいよ政権交代をして私たちのこの手に、国民のこの手に政治を取り戻していく時が来ている」
区割りの変更で有権者からは戸惑いの声
区割りの変更で9市7町2村にまたがる岡山3区。広大な選挙区の有権者からは戸惑いの声も聞かれます。
(真庭市落合地域[旧3区]の有権者)
「一住民としても困る。遊説に来れない、来ていない。全然、顔が見えない、声が聞こえない、選挙公報だけでは物足りない」
(新見市[旧5区]の有権者)
「(選挙区が)広くなったので地域の声が届くのかちょっと不安はある」
(浅口市[旧5区]の有権者)
「候補者もその(広い)分(声が)伝わりにくく、こっちの意見も言えるものも言えなくなるのでは」
岡山3区で南西部の笠岡市から一番遠い西粟倉村まで、車で移動するのに高速道路で2時間以上かかります。
広い選挙区の有権者に訴えを届けるため、3人の候補者はそれぞれのやり方で選挙運動を行っています。
首長や地方議員らが支援
(自民・前/加藤勝信 候補)
「私にとってこの新3区は、特に津山は初めての選挙区、いわば新人候補という思いできょうもこの会場に寄らせていただいた」
加藤さんはこれまで選出されてきた旧5区に加えて、旧3区の市町村長や自民党の地方議員らの支援を受け、組織戦を展開しています。
財務大臣の公務や自民党候補の応援で2日間しか選挙区で活動できず、家族が選挙カーのマイクを握ったりテレビ電話で有権者と交流したりしています。
(自民・前/加藤勝信 候補)
「選挙区の皆さん方に、また支援をしている方々に大変なご負担をおかけをする選挙でありますが、ぜひ皆さんの力をいただき、この選挙を乗り越え、地元の皆さんの期待にしっかりと応えていきたい」
共産党の地方議員と活動
(共産・新/原田亜希子 候補)
「原田亜希子です。力いっぱい頑張ります。応援よろしくお願いします」
(共産党の高梁市議)
「この衆議院選挙に当たりまして、原田亜希子候補の応援にやって参りました」
原田さんはこの日、1日かけて高梁市を回りました。岡山3区の市や町で活動する共産党の地方議員と一緒に街頭演説を行い、有権者への浸透を図っています。
(共産・新/原田亜希子 候補)
「私たちは日本共産党という党を背負わせていただいているので、地域に支部があり仲間がいて声を届けてくださるので、広い広い選挙区ですが元気に駆け抜けたい」
連合岡山から推薦を受ける
(立憲・新/はたともこ 候補)
「おはようございます。行ってらっしゃい。前方注意安全走行なさってくださいね」
はたさんはこの日の早朝、9市7町2村で一番有権者が多い津山市の街頭に立ちました。街頭演説が認められている午前8時より前に車で通勤する人に向かってあいさつし、知名度アップを図っています。
連合岡山から推薦を受けていて、加藤さんのおひざ元、笠岡市でも支持拡大を図ります。
(立憲・新/はたともこ 候補)
「実際には有権者の皆さまの声としては、これまで届かなかった声がますます届かなくなるという有権者サイドからの声が大事だと思う。ですからその声に応えていくためには、私も寝食を忘れて精一杯走りまわることに尽きると思う」
岡山県で一番広い選挙区を舞台に前職と新人2人が争う岡山3区。10月27日投票で即日開票されます。
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