鎌倉芳太郎はなぜ首里城を救えた? 「記録の大切さ」を学ぶワークショップ 香川・三木町
KSB瀬戸内海放送 / 2024年12月23日 18時14分
香川県出身の沖縄文化研究家、鎌倉芳太郎が残した写真は、火事で焼失した首里城の復元に大きく貢献しました。こうした「記録の大切さ」を学ぶワークショップが香川県三木町で開かれました。
芳太郎の出身地、三木町の観光協会が開いたものです。講師を務めたのは世界中を旅しながら写真を撮影している石川直樹さんです。
石川さんは高松市で10年前から写真学校を開いていて、三木町のフォトコンテストの審査員も務めています。
石川さんは芳太郎の写真について、「表現」ではなく「記録」に徹した点に注目します。
(写真家/石川直樹さん)
「芳太郎さんは必ず、全部にピントが合うようにめちゃくちゃ絞り込んで写真を撮っていた。自分の美意識というよりは、そこにあるものへの美をすごく認識していた。御後絵(琉球王朝の肖像画)を残さないといけない。首里城はきちんと写真の資料として残さないといけない。強い意志がある。そういう撮り方。『いいね』は全然付かないかもしれないけれど、自分の主観とか表現欲求とかを抑えて、記録とか資料とかに残すということに徹した写真の方が、よっぽど写真としては強い。芳太郎さんはそれをすごい深い部分で理解されていた」
その結果、芳太郎が撮影した写真やノートが首里城の復元につながったと話しました。
その後、参加者は外に出て実際に写真を撮影しました。まちの歴史を感じることができる場所など思い思いの場所の今を「記録」しました。
(参加者は―)
「あるものをそのまま残すという写真も大事だなと思いました」
(写真家/石川直樹さん)
「僕がずっと関心があった『写真の記録性』ということを体現する存在でもあるので、自分でも調べて文章とかを書いていきたいとも思うし、さらに研究を自分自身で続けていきたい」
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