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55年ぶりとなる大阪万博開催決定記念! 1970年発売の国産車5選

くるまのニュース / 2018年11月27日 6時10分

2025年の万博開催地が大阪に決定しました。じつに55年ぶりとなる大阪万博です。そこで、前回の大阪万博が開催された1970年に発売された国産車5車種をピックアップして紹介します。

■日本車が大きく進歩した1970年に発売された5車種

 日本時間で2018年11月24日、2025年の万博開催地が大阪に決定しました。1970年の開催以来、じつに55年ぶりとあって、大阪はもとより日本中がこの明るい話題に湧きました。

 大阪万博開催の1970年を少し遡る1968年4月に東名高速が部分的に開通し、翌1969年には全線が開通。日本は高速時代に突入します。

 東名高速道路の開通によって、国産車の性能も飛躍的に高まっていくきっかけになります。

 今回、万博が開催され、日本車が大きく変わっていく転機となった1970年にデビューしたクルマ5車種をピックアップして紹介します。

●トヨタ「セリカ」

時代を先取るオーダーシステムだった初代「セリカ」

「カローラ」よりもスポーティ路線で1970年12月に誕生したのが初代「セリカ」です。ボディは2ドアハードトップクーペのみとなっていて、のちに「リフトバック」と称されるハッチバックが追加されています。

 この「セリカ」で最大のトピックスは「フルチョイス・システム」という、セミオーダーができることでした。具体的には外装が4種類、エンジンが4種類、トランスミッションが3種類、内装は9種類用意され、ユーザーが好みの1台に仕立てることができました(GTグレードは専用のエンジン、トランスミッション、内外装のみとなっています)。

 このオーダーシステムは、元々は1964年に登場したアメリカのフォード「マスタング」が導入したもので、それを模して作られました。ちなみに、オーダー時の選択によって価格は57万円から100万円まで幅があったそうです。

「フルチョイス・システム」は、クルマの販売方法として画期的に思えますが、実際には注文される仕様はある程度限定されていたようで、初代「セリカ」以降は採用されることはありませんでした。

●日産「サニー」

大衆車としてマイカーを身近にした「サニー」

 日産の元祖大衆車といえば「サニー」です。「カローラ」とはライバル同士として、お互い切磋琢磨して進歩していきました。

 1970年に登場した「サニー」は2代目となるB110型で、ラインナップは4ドアセダン、2ドアセダン、2ドアクーペ、バン、ピックアップと多彩で、あらゆるユーザーニーズに応える構成となっていました。

 なお、ピックアップのみモデルチェンジせずに1994年まで販売され「サニートラック=サニトラ」の愛称で、いまも隠れた名車として人気があります。

 また、エンジンも名機と名高いA12型を搭載し、OHVと前時代的なメカニズムでしたが、堅牢でシンプルな作りは大衆車には最適な選択となっていました。

 このB110型サニーは市販車をベースにしたツーリングカーレースでも活躍し、A型エンジンも高度なチューニングが施された結果、OHVながら10000rpmを許容するなど、驚異的な性能を誇っていました。

●ホンダ「1300クーペ」

ホンダのクルマ作りの歴史で迷車ナンバー1ともいえる「1300クーペ」

 大衆車「シビック」を発売する以前、ホンダは1.3リッターエンジンを搭載した、その名も「1300」を販売していました。

 ボディタイプは4ドアセダンと2ドアクーペで、デザインは違う車種に見えるほど大きく異なり、先にセダンが発売され、1970年にデビューしたのはクーペ版の「1300クーペ7/クーペ9」でした。なお、装備やエンジンの仕様の違いで「クーペ7/クーペ9」に分けられていました。

 この「1300クーペ」の大きな特徴は4気筒空冷エンジンを採用していたことです。空冷は文字通り空気でエンジンを直接冷やすもので、ポルシェやフォルクスワーゲンも当時空冷エンジンを採用していました。

「1300クーペ」はこの空冷エンジンをフロントに搭載し、前輪を駆動するFFでした。出力は「1300クーペ9」で110PSと高出力を誇っていましたが、複雑な構造のエンジンは重く、空冷であるメリットの軽量は果たせませんでした。

 重いエンジンをフロントに搭載したことで、前後の重量バランスが悪く、運動性能は悪化。当時の本田技研の社長だった本田宗一郎は空冷が優位という考えでしたが、1972年に水冷エンジンに切り替えられ、「シビック」の発売の後、販売は終了しました。

●マツダ「カペラ」

高性能なロータリーエンジンを搭載した「カペラ」

 マツダは大衆車として「ファミリア」がありましたが、さらに上のクラスに位置するモデルとして1970年に初代「カペラ」を発売しました。

 ボディは4ドアセダンと2ドアクーペで、エンジンは新開発の12A型ロータリーと1.6リッターの4気筒レシプロエンジンの2種類をラインナップ。とくにロータリーエンジンは120PSを誇り、初代「カペラ」のパワーと斬新なデザインは世間を驚かせ、「風のカペラ」という呼び名で多くのファンから愛されました。

 1971年10月にはロータリー初のAT(REマチック)も登場するなど、スペシャルティカー色を強め、その後、1974年2月、環境意識の高まりもあって、公害対策システムを採用したロータリーエンジン搭載の2代目カペラが発売されました。

●スズキ「ジムニー」

唯一無二の本格的な軽4輪駆動車「ジムニー」

 2018年7月に20年ぶりとなるフルモデルチェンジで大いに話題となった「ジムニー」ですが、初代のLJ10型「ジムニー」は1970年4月に軽自動車初の本格的4輪駆動車としてデビューしました。

 エンジンは空冷2サイクル360ccの2気筒で、出力はわずか25PSでしたが、車重600kgと軽量な車体には十分なものとなっていました。

 シャシは悪路走破性を高めるラダーフレームを基本骨格にし、信頼性の高い前後リーフスプリング(板バネ)のサスペンションを装備。現在では一般的なコイルスプリングとなっていますが、フレームを別体としたレイアウトはいまも普遍です。

 高い悪路走破性から土木や林業の現場で活躍する「道具」としての面と、手軽にオフロード走行やレジャーのパートナーという面もあり、その人気は不動のものになりました。

※ ※ ※

 今回紹介した5車種は、性能を向上させたいというエンジニアの想いが伝わってくる一方で、まだまだ技術的な問題も抱えていた過渡期でもあります。しかし、どのモデルも際立った個性を持っていて、見ているだけで楽しめました。

 次回万博開催の2025年には、どんなクルマ登場するか、そちらも楽しみに待つこととします。

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