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青春の日々が蘇る 80年代から90年代の1.6スポーツコンパクト5選

くるまのニュース / 2019年1月18日 6時20分

いまはほとんどなくなってしまった1.6スポーツコンパクトですが、1980年代から1990年代にかけて当時の若者が夢中になるほど人気車種でした。そこで、1.6リッターのスポーツコンパクト5車種を厳選して紹介します。

■1.6リッタースポーツコンパクトを5車種紹介

 昔のスポーツコンパクトといえば1.6リッターの自然吸気エンジンと相場が決まっていました。日本の税法上だと、1.5リッターが自動車税の区切りになるため、一見すると中途半端な排気量に思えてしまいます。

 わざわざ1.6リッターエンジンにしていた理由はというと、モータースポーツでのクラス分けが大きく影響しているからなのです。

 例えば1990年代に「スカイライン GT-R」が無敵を誇っていた「グループA」のツーリングカーレースでは、1.6リッター以下クラスがあり、「シビック」と「カローラレビン」がしのぎを削っていました。

 1.6スポーツコンパクトはモータースポーツに参戦することで、イメージアップを図り、売上につなげていたという背景があります。

 そこで、1980年代から1990年代にかけて当時の若者が夢中になった、1.6リッターのスポーツコンパクト5車種を厳選して紹介します。

●トヨタ「カローラレビン GT-APEX」

いまも国内外で高い人気を誇る「AE86」こと「カローラレビン」

「AE86」という方がピンと来る方も多いほど有名なのが、1983年に発売されたトヨタ「カローラレビン」と「スプリンタートレノ」です。

 先代の「TE71型レビン/トレノ」では前時代的な「2T-GEU型」DOHCエンジンを搭載していましたが、「AE86」ではすべて新設計された4バルブDOHCの「4A-GEU型」に切り替えられ、最高出力は130馬力(グロス)を発揮。

「4A-GEU型」は吹け上がりの軽さと、アクセルの反応の良さに定評があり、後のトヨタ製スポーティカーの定番エンジンとして、進化を続けます。

 また「AE86型レビン/トレノ」はシリーズ最後のFR車ということもあり、生産が終わった後も高い人気を誇っていました。

 当時でもすでに古風な形式のサスペンションだったものの、車重が900kg台と軽量高剛性の車体のため、モータースポーツでの活躍はもちろんのこと、ワインディングでの走りの良さが光りました。

 なお、現在の中古車相場はおおむね100万円台から300万円台となっています。

■ライバルがいたから磨かれた走り

●ホンダ「バラードスポーツ CR-X Si」

FF車のライバルはシビックのみか?「バラードスポーツ CR-X Si」

「シビック」の姉妹車として、奇しくも「AE86」と同じ1983年にデビューしたのが「バラードスポーツ CR-X(以下、CR-X)」です。

 発売当初は1.5リッターと1.3リッターのSOHCエンジンを搭載していましたが、1984年に1.6リッターDOHCの「ZC型」を搭載した「CR-X Si」が発売されます。

「CR-X」はフロントフェンダーなどにプラスチックを採用し、800kg台といういまの軽自動車ほどの車重で、「4A-GEU型」を上回る135馬力を発揮するエンジンと相まって、当時のFF車では「シビック」しかライバルはいない状態でした。

 また「ZC型」は高回転には不利となるスモールボアでロングストークなエンジンでしたが、バルブリフトを大きく取るなどで、「4A-GEU型」に匹敵する回転数を実現しています。

 なお、アメリカで「CR-X(車名はシビック)」は「ローラースケートGT」の愛称で呼ばれていました。

●ホンダ「シビック タイプR」

「シビック タイプR」の系譜はこの「EK9」から始まった

 サーキットも走れることを前提に開発されたホンダの「タイプR」シリーズですが、この「EK9型 シビック タイプR」は「シビック」で初の「タイプR」として1997年に発売されました。

 すでに「グループA」のツーリングカーレースは終焉した後ですが、1.6リッターの「B16B型」DOHC VTECエンジンを搭載し、最高出力185馬力を8200rpmという量産車として類まれな高回転で実現。

 1トン強の車体にはかなりのパワーでしたが、VTECエンジンの特長でもある低速のトルクも確保されており、乗りにくさはありませんでした。しかし、サーキット走行を前提にした足回りで、乗り心地は犠牲となっていました。

 内外装も「タイプR」専用のパーツを採用し、エアロパーツやホイール、レカロ製シート、チタン製シフトノブなど、個々のパーツも走りに相応しいものがチョイスされていました。

「EK9型 シビック タイプR」は「タイプR」シリーズ最後の1.6リッターエンジン搭載車ということで、いまも人気があり、生産終了後もジムカーナやダートトライアルなどモータースポーツで活躍を続けました。

■いまとなっては激レアなスポーツコンパクト

●日産「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」

1.6リッター最強のNAエンジンを搭載した「パルサーセリエ VZ-R・N1」

 1997年に発売された日産「N15型 パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」はその車名にある通り「N1」カテゴリのレースで勝つことを目的として開発されました。

「N1」レースのマシンは改造の許される範囲が最小限に抑えられており、市販車にもっとも近い状態で行なわれるレースです。つまりノーマルでのポテンシャルがそのままレースの成績を左右することになります。

「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」は打倒「シビック タイプR」を目標に、日産とオーテックジャパンがタッグを組んで開発。エンジンは「SR16VE型」で最高出力は「シビック タイプR」を大きく上回る200馬力を達成しました。

 さらに、1998年には「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1 VersioII」を発売。シャシ性能の向上を行なうとともに、各部位で車両の軽量化を図り、さらに戦闘力を上げました。

 しかし、レースでは「シビック タイプR」の方がコーナリングスピードで分があり、打倒とは行かなかったようです。

 なお、「パルサーセリエ/ルキノ VZ-R・N1」「VersioII」ともに限定車で、トータル500台しか販売されず、いまではかなりの希少車になっています。

●三菱「ミラージュ サイボーグR」

モータースポーツでも活躍した「ミラージュ サイボーグR」

 現行の三菱「ミラージュ」は初代から数えて6代目になり、その歴史は昨年で40年にもなります。現行「ミラージュ」は新興国向けエントリーカーとして開発されたため、特段スポーティとは言えません。

 しかし、かつての「ミラージュ」はかなり尖ったクルマでした。

 1991年に発売された4代目「CA型 ミラージュ」は、翌1992年にはホンダのVTECに対抗すべく「4G92型」1.6リッターのMIVECエンジンを搭載した「ミラージュ サイボーグR」を追加。

 MIVECはVTECと同じく、三菱が開発した可変バルブタイミングリフト機構で「ミラージュ サイボーグR」の最高出力は175馬力を誇り、モータースポーツの世界で「シビック」の対抗馬になりえる存在でした。

 スポーティなタイプではないものの、バブル期に開発されたであろう世界最小となる1.6リッターのV6エンジン(6A10型:140馬力)搭載モデルもラインナップされていたのも、「CA型 ミラージュ」の特筆すべき点です。

 この後の5代目ではモータースポーツベース車の「RS」も発売するなど、「ミラージュ」は三菱を代表するスポーツコンパクトでした。

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