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日本ではイマイチ不人気車!? 小さな高級車を目指した車5選

くるまのニュース / 2019年10月8日 6時10分

高級車といえば豪華な装備のほかに車体サイズが大きいことが普通です。しかし、それに反し、運転しやすい大きさながら上質な装備で「小さな高級車」を目指したクルマが過去にありました。そんな小さな高級車5車種をピックアップして紹介します。

■コンパクトなボディに上質を求めたクルマたち

 一般的に高級車というと、快適装備満載で本革を使った内装、そして大きなボディサイズに大排気量のエンジンというのが定番ではないでしょうか。

 しかし、かつては小さなボディサイズながらも装備を充実させ、上質な乗り心地などを目指したクルマが存在しました。

 そんな小さな高級車を目指したモデル5車種をピックアップして紹介します。

●日産「ローレルスピリット」

 1981年にモデルチェンジでFF化された日産「サニー」は、トヨタ「カローラ」とともに日本の自動車市場の発展を大きく支えた大衆車です。

 当時、コンパクトカーにおいても上級車種と同じ贅沢な装備を求めるニーズが高まってきたことから、日産のミドルクラスサルーン「ローレル」と似たルックスを持った「ローレルスピリット」を1982年に発売しました。

 ローレルスピリットは、エンジンやシャシなどのコンポーネントをサニーのものを流用していましたが、ベーシックなグレードのサニーが1.3リッターエンジン搭載だったのとは違い、全車1.5リッターエンジンを搭載。

 低グレードを除きパワーステアリング、パワーウインドウ、集中ドアロックなどを備え、内装のカラーもローレルをイメージさせるコーディネートが採用されています。

 さらに外観にもメッキパーツなどを多用し、ローレルの雰囲気を上手く再現していました。

 また、日産ではその流れで「スカイライン」の外観をコンパクトカーに凝縮した「ラングレー」を発売。ローレルスピリットとともに1990年まで販売されました。

●ホンダ「ドマーニ」

英国調の高級車を目指していた「ドマーニ」(画像は2代目)英国調の高級車を目指していた「ドマーニ」(画像は2代目)

 国内専用セダンとして1992年に発売されたホンダ「ドマーニ」は、「日本のクルマ環境に最適なファミリーセダンの創造」をテーマに開発されました。

 フルオートエアコン、パワーステアリング、パワーウインドウ、パワードアロック、電動リモコンドアミラー、オーディオシステムなどを全グレードに標準装備し、1.6リッターから1.8リッタークラスで初めて運転席用エアバッグシステムも標準装備するなど、上級車に劣らない装備を採用。

 1997年に発売された2代目では、「シビックフェリオ」と基本コンポーネンツを共有しながらも、シビックフェリオに対して薄型ヘッドライトと細長いグリルを装着して、4ドアセダンならではの落ち着きのある上品さと、同社の高級車「レジェンド」に通じる上質さを表現します。

 最終モデルではFFの1.6リッターエンジン搭載車にオートエアコン(1.5リッター車はマニュアルエアコン)を標準装備し、全車にデュアルエアバッグ、ABSも標準装備。

 内装では、紫外線と太陽エネルギーを大幅にカットする高熱線吸収UVカットガラスを、フロントウインドウ、フロントサイドウインドウを上位グレードで採用し、メーカーオプションでGPSとジャイロセンサーによる自立航法を併用した、高性能ナビゲーションシステムが装着できました。

●マツダ「ベリーサ」

走りに質も高く11年のロングセラーとなった「ベリーサ」走りに質も高く11年のロングセラーとなった「ベリーサ」

 2004年に発売された5ドアハッチバックのコンパクトカー、マツダ「ベリーサ」は、「アクセラ」と「デミオ」の間を補完するために、デミオのプラットフォームを流用して「上質なライフスタイルを演出するシンプルクオリティコンパクト」をコンセプトとして開発されました。

 パワートレインは1.5リッター直列4気筒エンジンと4速ATの組み合わせのみで、FFと後輪をモーターで駆動する「e-4WD」がラインナップされました。

 上級車に採用されていた、カードキーを携帯しているだけでドアのロック/アンロックと、エンジンスタートができる「アドバンストキーレスエントリー&スタートシステム」を全車に標準装備。

 モデル途中では、レザーパッケージを標準装備するグレードや、イモビライザー、オートライトとレインセンサーワイパーを組み合わせたパッケージが追加されるなど、コンパクトカーとしては贅沢な装備が採用されていました。

 珍しい装備としては、約3000曲を収録できる「ミュージックHDD(ハードディスクドライブ)」がメーカーオプションで用意され、簡単な操作で音楽CDから内蔵ハードディスクへ曲のインポートがおこなえ、エンジンを止めてクルマを離れている間に、音楽CD1枚分の曲がインポートできる機能も備えていました。

■名門アストンマーティンの小さな高級車とは!?

●トヨタ「プログレ」

志が高かったもののユーザーの拡大にはつながらなかった「プログレ」志が高かったもののユーザーの拡大にはつながらなかった「プログレ」

 1998年に登場したトヨタ「プログレ」は、全長4500mm×全幅1700mmながらも高級車を目指したクルマです。

 ホイールベースは当時の「クラウン」と同等で室内空間は広く、全色5層コートのボディカラーや静粛性向上のために吸音材を多用するなど、内外装で高級感を高めていました。

 ほかにもレーダークルーズコントロールや本革シート、高性能オーディオなどが設定されるなど、小さな高級車にふさわしい装備を採用。

 搭載されたエンジンは2.5リッターと3リッター直列6気筒で駆動方式をFRとし、足まわりは4輪ダブルウィッシュボーンとするなど、走りの質にもこだわっています。

 内容的には十分に高級車としての素質があったプログレですが、落ち着きや品の良さを追求したために、保守的過ぎた外観は年配者にしか受け入れられず、かつクラウンと大差ない車両価格だったために、日本国内でのレクサスブランド展開後の2007年に販売を終了しました。

●アストンマーティン「シグネット」

「iQ」ベースの英国流高級車「シグネット」「iQ」ベースの英国流高級車「シグネット」

 高級スポーツカーメーカーとして長い歴史のあるアストンマーティンですが、かつて1.3リッター直列4気筒エンジンを搭載する3ドアハッチバックを販売していた時期がありました。

 それは、2011年に登場した「シグネット」で、トヨタのマイクロカー「iQ」をベースにしたモデルです。iQの完成車をトヨタから輸入して分解し、専用設計のボディパーツや内装に手作業で組み替えられていました。

 ボディサイズは基本骨格を共通とするiQと大差はありませんが、アストンマーティン伝統のグリル形状やボンネットのエアインテーク、フロントフェンダーのエアアウトレットなどでアストンマーティンらしさを表現。

 内装もシートやトリムにふんだんに本革を採用し、高級車であることを主張します。

 エンジンやサスペンションなどのパーツもiQそのものでしたが、各部の遮音材追加やエンジンとトランスミッションのマウントを変更するなどで静粛性を高め、アストンマーティン流の高級車に変貌していました。

※ ※ ※

 日本では「小さな高級車」が大きな販売実績を残すことはありませんでしたが、海外では一定のニーズがあったようです。

 例えば、1960年代には「小さなロールス」といわれた「バンデン・プラ・プリンセス」や、近年ではルノー「5(サンク)バカラ」、ランチア「イプシロン」などがありました。

 最近は高額なコンパクトカーの場合、高出力なエンジンを搭載するスポーティ路線ばかりですが、所有感が満たされるような上質なモデルもアリかと思います。

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