どっちが魅力的? トヨタ新型「グランエース」とレクサス「LM」、超高級ミニバンを比較
くるまのニュース / 2019年10月13日 19時10分
トヨタが、新型フルサイズワゴン「グランエース」を発表、2019年内に発売されることが決定しました。上質な移動空間を提供するというグランエースですが、同様のコンセプトを持つモデルとして、レクサス「LM」が思い浮かびます。今回は新型グランエースとレクサスLMを比べてみました。
■トヨタvsレクサス!? 豪華ミニバン2台の方向性の違いとは
トヨタの新型フルサイズワゴン「グランエース」が、2019年内に発売されることになりました。
新型グランエースは、海外ですでに発表されているオーストラリアの「GRANVIA(グランビア)」、タイの「MAJESTY(マジェスティ)」の日本仕様として国内導入されます。グランエースは、海外仕様の新型「ハイエース」をベースにした高級バージョン、という位置づけです。
大きさだけでなく、内装のゴージャスさも注目されるグランエースですが、ここで思い出されるのは2019年4月に中国で開催された「上海モーターショー2019」でワールドプレミアされたレクサスのミニバン「LM」です。
グランエースとLMはどこが違うのか、比較します。
LMは、トヨタ「アルファード/ヴェルファイア」をベースにしたレクサス初のミニバンモデルとして、2019年の上海モーターショーで世界初公開されました。ただし2019年10月現在、日本だけでなく世界のどの市場でもまだ販売されていません。
●搭載エンジンはグランエースとLMでどう違う?
LMには「LM300h」というハイブリッドモデルと、「LM350」というガソリンエンジンモデルの2種類を用意しています。アルファード/ヴェルファイアには設定されている、2.5リッター直列4気筒エンジンは用意されていません。
LM300hに搭載されるのは、2.5リッター直列4気筒エンジン+モーターで、エンジンは152馬力/206Nm、フロントモーターは68馬力/270Nm、リアモーターは68馬力/139Nmを発生します。リアモーターで後輪を駆動する「E-Four」と呼ばれる電気式4WDシステムを採用します。
LM350に搭載されるのは、3.5リッターV型6気筒ガソリンエンジンです。301馬力/361Nmを発生、8速オートマチックトランスミッションと組み合わされます。
一方、グランエースに搭載されるエンジンは、「ランドクルーザープラド」にも搭載される1GD-FTV型2.8リッターディーゼルターボとなります。詳細なエンジンスペックは発表されていませんが、プラドに搭載されているものと同等だとすると177馬力/450Nmを発生します。
LM300hの詳細も発表されていないのですが、ハイブリッドモデルということもあり、燃費は良さそうです。兄弟車であるアルファード/ヴェルファイアのJC08モード燃費が18.4km/L(エクスクルーシブラウンジ)なので、LM300hも同等になると考えられます。
グランエースの燃費は未発表です。ちなみにランドクルーザープラドのJC08モード燃費が11.2km/L(TZ-G)なので、それよりも車両重量が重いと思われるグランエースはその数値を下まわるのではないでしょうか。
●室内の「おもてなし」度はどう?
では、室内空間はどうでしょうか。比較してみましょう。
グランエースの特徴は、なんといっても全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mmのフルサイズからくる圧倒的な室内空間の広さです。
発表されたリリースによると、ホイールベースは3210mmで、室内長3290mm(8人乗りは3365mm)×室内幅1735mm×室内高1290mmを誇ります。
3列シート6人乗りと4列シート8人乗りの2タイプが設定され、ユーザーのニーズに応じて選択できます。セカンドシートならびにサードシートの4席には、専用の本革キャプテンシートを採用。ロングスライド機構やオットマン機構などを装備しています。
いっぽう、上海モーターショー2019で登場したLMは、4人乗りで登場しました。
左右独立した大型のエグゼクティブシートは、自由なリクライニング角度調整とオットマン調整が可能です。低密度ポリウレタンで作られたシートフォームは極めて柔らかく快適ですが、上質な質感と優れたサポート性を両立しています。
リアシートの前面に配置された26インチディスプレイは、スマートフォンやタブレットなどのデバイスに簡単に接続でき、ブルーレイ再生までもサポートしています。
特別に設計された19スピーカーのサウンドシステムと二重構造の騒音低減ガラスに囲まれた空間の中でそれらを楽しむことができ、コンサートホールレベルの音場効果も実現しているといいます。
ただし、前述のとおりLMの詳細なスペックは発表されていません。
じつは2017年12月に、トヨタモデリスタインターナショナル(モデリスタ)から、アルファード/ヴェルファイアのコンプリート車「ロイヤルラウンジ」が発売されています。リアキャビンを2座のみとすることで、VIPセダンを超える移動空間を確保したモデルで、専用VIPシートや24インチ液晶ディスプレイなどを装備しています。
ロイヤルラウンジは全長4945mm×全幅1850mm×全高1950mm。ホイールベースは3000mmで、室内長3210mm×室内幅1590mm×室内高1400mmです。
LMは、これと同じようなスペックだと推測できます。
■気になる車両価格 グランエースとレクサスLMはどうなりそう?
気になる車両価格ですが、グランエース、LMともに発表されていません。
トヨタ新型「グランエース」4列8人乗り仕様
グランエースは、2019年内に日本で発売予定だということは発表されましたが、価格そのものについての言及はプレスリリースのなかにはありません。
ただし、グランエースはタイで発売されている高級ミニバンのマジェスティ、そしてオーストラリアで発売されるグランビアの日本仕様、ということを考えると、タイやオーストラリアでの現地車両価格を調べることで、おおよその日本での価格が推定できます。
タイのマジェスティは、「標準」「プレミアム」「グランデ」の3グレードを用意していますが、標準モデルが170万9000バーツ(日本円で約607万円)、プレミアムが189万9000バーツ(約674万円)、グランデが219万9000バーツ(約780万円)となっています。
ちなみに、オーストラリアで販売されている「グランビア」は、6座席モデルで7万0080豪ドル(約508万円)から、と発表されています。
日本で発売されるグランエースの装備とは異なるため、単純にこの車両価格で販売されるわけではありません。日本においては「3列6人乗り」と「4列8人乗り」の2タイプが設定されると発表されています。
いっぽうのレクサスLMですが、2019年10月現在、まだ世界中どこでも発売されていません。ですので車両価格は、想像するほかありません。
ベースとなるアルファードの車両価格は、378万2900円(消費税込、以下同様)から764万1700円という価格帯になります。そのうち、LM350に相当する3.5リッターエンジン搭載モデルは、506万1100円から731万0600円、LM300hに相当する2.5リッターエンジン+モーター搭載モデルは471万7900円から764万1700円となります。
モデリスタが作るアルファード/ヴェルファイアのコンプリート車「ロイヤルラウンジ」の車両価格は、1558万9200円から1607万2100円です。LMが仮に日本に導入されたとすると、ベースのアルファードよりも、こちらの価格のほうが参考になるかもしれません。
※ ※ ※
豪華な高級ミニバンとして登場する新型グランエースと、まだレクサスLMを比較してみましたが、日本で登場したらドライバーズカーとしても人気の出そうなLMと、上質な移動空間を提供するグランエースとは、立ち位置が異なりそうです。
LMの強みは、ディーラーで最上級のおもてなしを受けられるということもメリットとして挙げられます。それがレクサスというブランドの力ということもできるでしょう。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
レクサス新型「最高級ミニバン」1500万円の“6座仕様”発売! なぜ“4座仕様”より500万円も安いのか?
くるまのニュース / 2024年5月26日 14時10分
-
斬新“大口顔”の「高級ミニバン」公開! 超豪華「青内装」がめちゃカッコイイ! 超静音走行も可能な「GL8」中国に登場
くるまのニュース / 2024年5月23日 22時10分
-
全長5.1m! 新型「最上級6人乗りミニバン」発売! “クラス最高峰”の「超豪華リアシート」がスゴい! レクサス「新型LM」のインテリアとは
くるまのニュース / 2024年5月20日 19時10分
-
トヨタが新型「プレミアムバン」発表! 全長5m超えで高級顔&豪華内装の「マジェスティ」刷新!? タイで発売
くるまのニュース / 2024年5月15日 7時10分
-
レクサスが最上級ミニバン「新型LM」発表! 全長5.1mで「超豪華3列シート」採用! 新たに「6人乗りモデル」が追加に 1500万円
くるまのニュース / 2024年5月9日 13時30分
ランキング
-
1兄・秀吉とは真逆の性格…仲野太賀が大河で演じる豊臣秀長が長生きしたら徳川の世はなかった「歴史のもしも」
プレジデントオンライン / 2024年6月1日 18時15分
-
2診療報酬改定で6月から初診・再診の負担増 医療従事者の賃上げの原資に
産経ニュース / 2024年6月1日 20時15分
-
3今の日本はなぜ円高になりにくいのか…経済アナリスト森永康平氏に聞いた(児玉一希)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年6月1日 9時26分
-
4古いテレビを捨てたいです。お金をかけず楽に処分するにはどうすればよいでしょうか?【専門家が解説】
オールアバウト / 2024年6月1日 20時15分
-
5山中に違法な繁殖場「悪徳ブリーダー」偽装の手口 問題業者を野放しにするなら法改正も意味ない
東洋経済オンライン / 2024年6月1日 10時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください