愛されキャラはあだ名で呼ばれる! 車名よりニックネームの方が有名なクルマ3選
くるまのニュース / 2019年11月4日 14時10分
クルマのネーミングは多種多様で、数十年にわたって使われることもあれば、短命に終わることもあります。一方、愛称で親しまれているクルマもあります。そこで、かつて販売されていたクルマのなかから、有名な愛称で呼ばれたモデル3車種をピックアップして紹介します。
■見た目の印象から愛称が付けられたクルマ
クルマのネーミングは時代によって変化してきました。なかには「クラウン」「カローラ」「デリカ」など、数十年も使われてきた車名もあれば、1代限りで消えてしまった車名もあります。
一方で、親しみをもってメーカーが付けた名前だけでなく、ユーザーから愛称で呼ばれるクルマが存在します。
そこで、これまで販売されたクルマのなかから、愛称で呼ばれることが多いモデル5車種をピックアップして紹介します。
●スバル「360」⇒「てんとう虫」
軽自動車のみならず、国産車のなかでも歴史の転機になったクルマが「スバル360」です。
スバル360は、日本で高度成長期が始まる手前の1958年に発売。まだマイカーを持つことが夢だった時代に、その夢を現実にできると国民が思えるきっかけとなったクルマです。
このスバル360の愛称は『てんとう虫』です。フォルクスワーゲンが同じく国民車として開発した「タイプ1」がビートル(=カブトムシ)と呼ばれていたことが由来で、スバル360はタイプ1とフォルムが似ていて小型だったため、カブトムシよりも小さい『てんとう虫』と親しまれました。
スバル360の設計思想は、大人4人乗ることができて、十分な速度で連続走行できるパワーがあるという、いまの軽自動車にも通じるもので、その先駆者としていまも語り継がれる名車です。
●初代 トヨタ「セリカ」⇒「ダルマ」
1960年代から1970年代は、クルマの実用的な面や耐久性などが重視される流れがありました。そうした市場にトヨタが投じた「セリカ」は、同社初となる量産スペシャルティカーとして誕生しました。
初代セリカは1970年に発売。当初は2ドアのみで、内外装やエンジン、トランスミッションを自由に選択できる『フルチョイスシステム』が採用されました。
1973年にはハッチバックを備えた「セリカLB(リフトバック)」もラインナップ。
このセリカは『ダルマ』の愛称で呼ばれました。ダルマのヒゲのようなバンパー形状や、丸みを帯びた車体形状が由来とされています。
セリカは7代目が2006年まで販売されましたが、初代以降は特別な愛称で呼ばれることはありませんでした。
■略称やCMから付けられた愛称のクルマ
●4代目 日産「スカイライン」⇒「ケンメリ」
4代目「スカイライン」は日本でもっとも有名なニックネームが付けられたクルマかも
日産と合併したプリンスが独立したメーカーだったころから販売していた「スカイライン」は、いまも続くスポーティカー(セダン)です。
日産が販売するようになった3代目スカイラインは、そのスタイルから後に『ハコスカ』の愛称で呼ばれ、いまも親しまれています。
そして、1972年に発売された4代目スカイラインは、当時のCMにイメージキャラクターとして「ケンとメリー」が登場しますが、これにちなんで『ケンメリ』と呼ばれています。
『ケンメリ』という愛称は広く浸透し、4代目スカイラインの呼び名として完全に定着しました。日本の旧車人気が続くアメリカでも“Kenmeri”または“Ken and Mary”と呼ばれるほどです。
ちなみに、メリー役の女性は、日本の旧車イベントの出席のためCMから数十年後に来日したり、アメリカでの旧車イベントにもゲストとして参加しています。
※ ※ ※
愛称で呼ばれたクルマはほかにもたくさんあります。とくにスカイラインにはその傾向が多く「ジャパン」「ニューマン」「鉄仮面」「7th」などがあり、ユーザーに愛された証ではないでしょうか。
トヨタ車では「クジラクラウン」「ニーナナ」「ハチロク」などが有名な愛称です。
ホンダ車では、「Z」の「水中メガネ」が知られています。
海外メーカーは前出の「ビートル」以外でもオースチン「ヒーレー スプライトMk.1」の「カニ目」があります。
メーカー自らが名付けたケースでは、ホンダ「シティ ターボII」の「ブルドッグ」がありましたが、あまり浸透したとはいえませんでした。
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