アルヴェルよりデカイ! なぜ狭い日本に!? 5m超のトヨタ「グランエース」導入の背景とは
くるまのニュース / 2020年1月29日 7時10分
トヨタの「グランエース」は、高まる「送迎」の需要に応える形で導入された大型ワゴンです。トヨタの考える「送迎ニーズ」とは、どのようなものなのでしょうか。
■グランエースに見る「送迎ニーズ」とは
トヨタは、2019年12月16日に新型「グランエース」を発売。アジア圏では、「マジェスティ」「グランビア」の車名でも販売されていますが、想定される「送迎ニーズ」とは、どのようなものなのでしょうか。
新型グランエースは、海外ですでに発表されている新型ハイエースの高級版となる「グランビア(オーストラリア)」「マジェスティ(タイ)」の日本仕様として発売しました。
日本では、ユーザーの多様なニーズに応じて、3列シート(6人乗り)の「プレミアム」と4列シート(8人乗り)の「G」というふたつのグレードを設定しています。
ボディサイズは、全長5300mm×全幅1970mm×全高1990mm、ホイールベース3210mm。 室内サイズは、室内長3290mm(8人乗り3365mm)×室内幅1735mm×室内高1290mmです。
グレードごとに異なる部分として、上級グレードのプレミアムはリアの全4席がキャプテンシートとなり、オットマン付きの電動シート(シートヒーター付き)となってます。
対してGグレードは、2列目にプレミアム同様の電動キャプテンシートを採用し、3列目を手動キャプテンシート、4列目はチップアップでトランク容量を増やすことのできるシートを採用しました。
さらに、室内のピラーやサイドガーニッシュが樹脂製か表皮巻、木目加飾など上質さを演出する部分が異なっています。
パワートレインは、2.8リッターディーゼルエンジンと6速ATを搭載し、低回転から力強い走行性能を発揮。リアの足まわりには、新開発のトレーリングリンク式リアサスペンションを採用することで、高いボディ剛性と相まって、上質な乗り心地と優れた操縦安定性を誇っています。
また、グランエースは従来のバンタイプと比べてセミボンネット化した構造によって、エンジン搭載位置を室内空間から独立させることで、アルファード並の静粛性を誇っています。
新型グランエースの導入背景などについて、トヨタは次のように説明しています。
「日本導入の背景は、近年のインバウンドによる訪日外国人の増加や2020年の東京オリンピックに向けて送迎需要の増加が見込まれるためです。
ベースは海外向けの新型ハイエースで、全長5m超えとかなり大柄なサイズですが、タイヤかなり切れるので一回り小さいアルファードより小回りが利くなど、日本でも問題なく使えます。
また、日本で新型ハイエース自体を導入するわけではないので、既存のハイエース(200系)はそのまま商用バンとして併売し、新型グランエースは、新たな送迎に関わるジャンルを開拓していくモデルです」
※ ※ ※
実際に送迎といってもいくつかの種類に分けることができるといいます。トヨタとしては、VIP/企業要人、大使館関係者、芸能事務所などでの「ショーファーニーズ」、ハイヤー/タクシー、インバウンド企業、高級リゾートなどの「送迎ニーズ」、ビックサイズミニバンやキャンパーなどの「小口法人や個人向けニーズ」というユーザーをターゲットにしているようです。
■新型グランエースってどんなクルマ?
新型グランエースは、全長5mを超えるため存在感のあるスタイルです。
外観デザインは、前方に張り出したセミボンネットや約2mというワイドなサイズを活かした迫力のあるフルサイズワゴンとなります。
堂々としたフロントデザインは、存在感と高級感をあわせ持ち金属調加飾の大型ラジエーターグリルとヘッドランプを融合させたほか、上下左右に張り立たせることにより、迫力のあるフロントフェイスを実現。
また、グリル枠と連動してヘッドランプに突き刺さるような特徴的なLEDデイタイムランニングライトと、クロム装飾フレームで囲んだ2眼ライトで、高級車に相応しいイメージを表現しています。
全長5m超えでも取り回しやすい
前席の黒を基調としたインパネは、金属調加飾や木目調加飾を配して華やかさが演出されているほか、ディスプレイオーディオをはじめ、スマホアプリが使用できる機能などによって、地図アプリや音楽アプリをディスプレイに表示可能です。
先進安全装備では、歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を搭載。
駐車時など低速走行時における衝突緩和や被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー[パーキングブレーキサポート(静止物)]などのサポート装備も充実しています。
新型グランエースは、6人/8人が快適に移動することができるワゴンとして送迎などの役割を担い、アルファード/ヴェルファイアは、ファミリーカーとしてはもちろん、最近は上級セダンの代わりとして、企業の重役や政治家などの移動で用いられるケースも増えています。
現在の高級ミニバン市場では、アルファード/ヴェルファイアが、日産「エルグランド」やホンダ「オデッセイ」などをリードしている状況です。新型グランエースが加わると、このカテゴリーの競争が激化することが予想されます。
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