ベントレーがミツバチを飼育!? サステイナビリティに対する取り組み
くるまのニュース / 2020年4月14日 20時10分
ベントレーは、さまざまなサステイナビリティに対する取り組みをおこなっている。そのなかで特にユニークな5つを紹介しよう。
ベントレーはこれまで、サステイナビリティに対する取り組みを多岐にわたっておこなってきた。そのなかから、特にユニークな5つの取り組みを紹介しよう。
●01:英国最大級のソーラーカーポート設置
創業100周年を迎えた2019年、ベントレーの英国クルー本社では、敷地内の1378台分の駐車スペースに2.7MW(2700kW)の発電容量を持つ10000枚のソーラーパネルを設置。これにより、クルー工場で使用するすべての電力は、太陽光発電によるものか認証済みのグリーンエネルギーとなった。
工場建屋の屋根に設置済のソーラーパネルと合わせると、クルー工場のソーラーパネル枚数は3万815枚となり、太陽光発電容量は7.7MW(7700kW)にのぼることになる。これは1750戸分の住宅で使用される電力に匹敵する数値だ。
ベントレーのピーター・ボッシュ取締役は、この投資について「今後100年間の事業を見据え、準備するために、当社の製品、従業員、さらに敷地内の設備基盤に多くの投資をすることが重要です。これには環境への取り組みも含まれます」とコメント。
さらに「将来のモデルに向けたパワートレインの技術導入のためであろうと、すでに受賞歴のあるクルー工場の環境への影響を低減する研究のためであろうと、これらの対策は持続可能なラグジュアリーモビリティをリードしたいという当社の願望をより強化するものとなります」などとも述べた。
●02:創業100周年を記念して100本を植樹
創業100周年を迎えた2019年11月にベントレーは、クルー工場の持続可能な未来へ向けた取り組みのひとつとして、クルー本社の周辺地域に英国原産種の苗木を100本植樹した。
このプロジェクトは、気候の変動に取り組みながら生物の多様性を守るために、より多くの木を植えることが重要であると訴える「ナショナルツリーウィーク」(2019年11月23日から12月1日)に先駆けて実施されたものだ。
クルー本社の敷地周辺には、オフィス棟の外に10本のナラの苗木が、ピムスレーンに隣接する本社メインエントランスへのアプローチには15本のサクラの苗木が植えられた。
また、社会施設「レジェンド」の境界沿いにもカエデ、ブナ、クルミ、ライム、ニレなど70本の苗木を植樹。さらにCW1ビジターレセプションエリアの外側に新たな果樹園を作るために、あらかじめ用意していた10本の果樹の苗木を移植した。
●03:生物多様性への取り組みで養蜂を開始
ベントレーは2019年5月、生物多様性への取り組みとして、本社のあるクルーの敷地内で養蜂を開始した。
フライングBとミツバチの「Bee」をかけて「Flying Bee」と銘打ったこのプロジェクトでは、地元の養蜂家の助けを借りながら、ふたつの巣箱を設置して12万匹のミツバチを飼育。英国ではミツバチの個体数が減少しているが、クルーはチェシャー地方の田園地帯と接しており、ミツバチが好む野生の花が自生する養蜂に適した場所であることが証明された。
また、夏の終りには初めてのハチミツを収穫し、瓶詰めで100個以上の量を生産。瓶とラベルはベントレーのインテリアデザイナーがデザインし、「ベントレー・ハニー」として従業員に配布したほか、クルーを訪れたVIPのカスタマーへ贈答した。
●04:本社工場で新たな水サイクルシステムを導入
2020年2月、本社クルー工場に新たな水の回収・リサイクルシステムを導入。これにより、施設内の持続可能性をさらに向上させる一歩を踏み出した。
今回導入されたのは、塗装施設で使用する水を浄化する逆浸透処理装置で、この装置では高圧ポンプを使用して処理用水から汚染物質を分離し、純水を生成することが可能だ。
これにより、製造プロセスで使用する水も、ベントレーの高品質な塗装仕上げに影響を及ぼす恐れのある汚染物質を除去することが可能となった。
これまでは処理用水3リットルに対し、純水は1リットルしか生成できなかったが、新リサイクルシステムの導入により、残りの2リットル分を工場および施設を清潔な状態に保つために処理し、使用することができるようになる。
●05:バカラルに採用されたサスティナブルな素材
2020年3月に発表されたマリナーのコーチビルディング復帰第1弾となるバカラルには、サスティナブルが実践され、なおかつ倫理的に調達した素材が使用されている。
例えば、もみ殻灰を原料とする塗料や、天然のブリティッシュウールを使用。
さらに、ウッドパネルには、イングランド東部のフェンランズで取れる5000年前のリバーウッドを採用しているが、これは自然に倒れた木が5000年もの間、湿地帯に横たわっていたことでできた素材で、真っ直ぐな木目がバカラルのインテリアを飾っている。
これらの素材は、100周年を記念して作られたコンセプトカー「EXP100GT」に採用されたもので、そのDNAがバカラルにも受け継がれているのだ。
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