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軽トラが激減!? 需要はあっても生産不可… 自社開発をやめるワケ

くるまのニュース / 2020年4月20日 11時10分

かつての国産自動車メーカーには、それぞれで自社開発をおこなう軽トラックがラインナップされていました。しかし、現在ではスズキ「キャリイ(スーパーキャリイ)」、ダイハツ「ハイゼットトラック」、ホンダ「アクティトラック」のみです。なぜ、日本の道路事情に合った軽トラックの開発が減少しているのでしょうか。

■ホンダ「アクティ」生産終了… 残るは2車種に!?

 かつて、各自動車メーカーには自社開発の軽トラックがラインナップされていました。現在、自社開発として販売されているモデルは、スズキ「キャリイ(スーパーキャリイ)」、ダイハツ「ハイゼットトラック」、ホンダ「アクティトラック」の3モデルのみです。なぜ、日本の働くクルマとして身近な軽トラックは縮小傾向にあるのでしょうか。

 現在の軽トラックは、上記の3モデルをベースとするOEM車が大半となっています。キャリィをベースとしたOEM車は、日産「NT100クリッパー」、マツダ「スクラムトラック」、三菱「ミニキャブトラック」の3車種。

 ハイゼットのOEM車は、トヨタ「ピクシストラック」、スバル「サンバートラック」の2車種となり、アクティはOEM供給をしておらず、自社生産のみとなっております。

 日本の経済成長と共に普及し、農業、漁業、運送業に無くてはならなかった軽トラックは、どうして車種を減らしているのでしょうか。

 そもそも軽トラックの始まりは、バイクの後方に2輪をつけ足した、「3輪トラック」だとされています。3輪トラックは「オート三輪」とも呼ばれ、1952年にホープ商会から「ホープスター」と呼ばれる、荷台に積載スペースを装備した、本格的なオート三輪が発売。

 その後、1954年にダイハツ「SX」、「ミゼット」などのオート三輪が登場し、戦後の人々の生活を支えました。

 そして、1955年になると軽自動車のルーツとなるスズキ「スズライドバン」が登場。1961年には「スズライトキャリィ」、1961年にスバル「サンバー」、1964年にダイハツ「ハイゼットキャブ」など、現代にも名前を残す軽トラックが登場します。

 その後も経済成長に伴って、軽自動車の需要は伸び続けていきます。全国軽自動車協会連合会によれば、軽トラックの販売台数は1979年にピークを迎え、1年で約43万台が販売されていました。

 しかし、農業の規模縮小や需要減少によって、販売台数は年々減り続けています。2021年6月には、アクティの生産終了が発表されており、軽トラックは、キャリィとハイゼットの、実質2車種まで減るとされています。

■農道のポルシェこと「サンバー」はどうなった?

 需要の減少や不採算などの理由から、ほとんどの自動車メーカーでは軽トラックを自主生産からOEMへの切り替えを進めてきました。

 そのなかで、今でも根強い人気を誇るのがスバルが販売するサンバーです。

赤帽仕様のサンバートラック赤帽仕様のサンバートラック

 前述のとおり、2020年現在、サンバーはハイゼットのOEM車としてスバルから販売されています。しかし、登場した1961年から2012年4月までは、自社で開発・製造・販売されていました。

 サンバーの特徴は、エンジンを後輪側に搭載した「リアエンジン」と呼ばれる構造と、サスペンションひとつひとつが独立して動く、独立懸架サスペンションです。

 とくに独立懸架サスペンションは、農道などのでこぼこした道路に強く、載せている荷物や運転手への負担も少ないと評判でした。

 そのスペックの高さから一部のユーザーは「農道のポルシェ」と称賛するほどの人気を誇ったのです。

 また、サンバーには、運送業者の協同組合である「全国赤帽軽自動車運送協同組合連合会(通称:赤帽)」向けの仕様車が設定されるなど、さまざまなユーザーから愛されているモデルといえます。

 サンバーのように、多くのユーザーから愛される新たな軽トラックは今後登場するのか、期待されるところです。

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