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ミニカムリ爆誕!? トヨタ「ヴィオス」 日本人ウケ間違いナシなモデル!

くるまのニュース / 2020年4月16日 10時10分

トヨタのアジア圏向けモデルとして、コンパクトセダンの「ヴィオス」があります。タイではシェアNo.1を誇るほどの人気ですが、どのようなクルマなのでしょうか。

■ミニカムリともいえるようなデザイン

 トヨタは、中国や東南アジアに向けて「VIOS(ヴィオス)」というコンパクトセダンを販売しています。堅調な人気を誇っているといいますが、どんなクルマなのでしょうか。

 とくに、アジア圏のなかでもタイでは長年人気のモデルとして認知されており、マークラインズ株式会社の調査によると、2010年から2019年の期間で、ヴィオスは49万4319台の販売実績があります。これはタイでも人気のある「ヤリス(旧ヴィッツ)」の36万3102台と比べても、10万台以上の差があるのです。

 では、日本では未導入ながらこれほどの人気を集めるヴィオスとは、どんなクルマなのでしょうか。

 ヴィオスは、東南アジアなどの新興国をターゲットとして、2002年に登場しました。世界各地で販売されているハッチバック「ヤリス」のセダン版として位置づけられ、コンパクトな4ドアセダンモデルとなっています。

 初代ヴィオスは、トヨタ「プラッツ」を流用して開発されました。そのため、内装のダッシュボード上部には、元となったヴィッツやプラッツと同様の、メーター類を収めるパネルが取り付けられているのが特徴です。

 続く2代目ヴィオスは、日本では「ベルタ」の名前で、2005年から2012年まで販売されていた実績があります。

 2代目ヴィオスは、ヴィッツと共通のシャシーを持っており、ヴィッツは5ドアハッチバックモデルですが、ベルタはそのシャシーを流用し、4ドアセダンモデルとして登場しました。

 その後、2013年に現行モデルとなる3代目ヴィオスが登場しました。日本での販売アナウンスは今のところなく、過去にあった「名前を変えて販売される」という事例も無いようです。このことから、現行型ヴィオスは、事実上の海外専売モデルといえます。

 現行ヴィオスのデザインは、近年のトヨタのフロントデザインに共通する、「キーンルック」が採用され、切れ長のヘッドライトと、精悍な顔つきが特徴的です。直近では、2018年にフェイスリフトがおこなわれました。

 パワートレインは、日本国内でもトヨタやダイハツのクルマに供給されている「NRエンジン」シリーズを採用し、排気量は1.3リッター/1.5リッターの2種類が用意されます。トランスミッションは、5速MT/4速AT/7速スーパーCVT-iが設定されています。

 ボディサイズでは、全長4425mm×全幅1730mm×全高1475mm。近いサイズである現行型「カローラ(日本仕様のセダン)」よりも、全長70mm、全幅15mmほど小さいサイズですが、全高は40mm高くカローラと比べてずんぐりとしたスタイルです。

 足回りは、フロントにマクファーソンストラット、リアにはトーションビームを採用していますが、どちらもスタビラーザーを備え、乗り心地と操縦性能向上に貢献しています。

 安全面では、ヒルスタートアシスト、トヨタビークルセキュリティシステム、チャイルドシートを固定するISOFIX(アイソフィックス)シートアンカー、カメラ付きパーキングセンサーなどが装備されるほか、最大7つのエアバックを装備。

 オプションとしては、TRD SPORTSの15インチアルミホイールやリアスポイラー、専用ナンバーフレームとステッカーが用意されるなど、日常的な移動手段だけではなく、カスタマイズを楽しめる若者向けのクルマとしての性格付けもおこなわれています。

※ ※ ※

 タイでの価格は、60万9000バーツから78万9000バーツ(約202万円から約262万円)。また、フィリピンでは66万2000ペソから109万8000ペソ(約142万円から約236万円)となります。

 国や地域によって価格が違うのは、設定されているグレードや、装備が異なることが大きな原因とされ、より多くの人がヴィオスに乗れるよう、柔軟な価格設定がおこなわれているようです。

■現地でヴィオスが選ばれる理由とは

 ヴィオスは、ほかのアジア圏においても高い人気を誇っています。

 フィリピンでは、公用、私用を問わず、多くのフィリピン人に愛用されています。トヨタのフィリピン現地法人である「トヨタモーターフィリピン」では、ヴィオスのためのワンメイクレースとして、「ヴィオスカップ」開催。

 これは、フィリピンのパンパンガ州にある「クラークインターナショナルスピードウェイ」毎年開催されているレースで、毎年大勢の観客がレースを観戦するために訪れています。

 一方、タイでは冒頭のようにヴィオスは高い人気を誇るモデルでした。しかし、現行型のヴィオスは簡単に購入できるクルマではなくなったようです。
 
 日本貿易振興機構によれば、タイの製造業における一般工の月額賃金は、413ドル、4月11日現在の日本円に直すと約4万4753円となり、単純に12か月をかけたとしても年収は約53万7032円に過ぎません。

 実際に、タイでヴィオスを購入する場合、エントリーグレードでも約202万円となり、これは現地で同様に販売されているホンダ「シティ」のエントリーグレードの、約190万4500円より高い価格です。

 そのため、現行型ヴィオスは苦戦を強いられており、タイの英語日刊新聞バンコックポストによれば、「タイのBセグメントを見渡すと、ヴィオスは興味深い選択肢ではなく、トヨタのブランドイメージの信用を失うことになる」ともされています。

 ヴィオスは、多くの人から支持されてきたコンパクトセダンです。しかし、現行ヴィオスは、国によりその評価が大きく分かれているようです。

スポーティな内装の「ヴィオス」スポーティな内装の「ヴィオス」

 日本においては、Bセグメントのセダンは、自家用車としてだけではなく、企業の社用車として活躍してきた歴史があります。

 しかし、近年はコンパクトカーやステーションワゴンタイプのバンが商用車としての地位を確立しました。実際に、ホンダ「グレイス」などのコンパクトセダンは、ほとんどのメーカーから姿を消しています。

 しかし、世界に目を向けると、コンパクトセダンはまだまだ根強い人気を誇る車種です。ヴィオスは、東南アジア以外にも、中東などの地域で販売されており、現地ではトヨタを代表する車種のひとつといえるでしょう。

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