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SUVのトレンド激変!? トヨタ「ライズ」が販売3位でも真の王者だった訳

くるまのニュース / 2020年4月20日 9時30分

人気カテゴリであるSUVは、ここ数年はトヨタ「C-HR」とホンダ「ヴェゼル」がトップ争いをしていましたが、2019年度の販売ランキングにおいてはトヨタ「RAV4」がトップになるなど、トレンドが変化しつつあります。しかし真のSUV王者といえるべきモデルはRAV4ではなく、トヨタ「ライズ」だといえます。それはなぜなのでしょうか。

■スタイリッシュ系からワイルド系にSUVのトレンドが変わった!?

 これまでSUVの主流だったのは、トヨタ「C-HR」やホンダ「ヴェゼル」に代表されるクロスオーバータイプです。

 2013年に発売されたヴェゼルは、2014年から3年連続でSUV年間販売ランキング(1月から12月)のナンバー1に輝きました。

 2016年12月にデビューしたC-HRは、2017年から2年連続でSUV年間ランキングのトップになりましたが、2019年は僅差でヴェゼルが1位を奪還するなど、ここ数年はヴェゼルとC-HRの争いが続いていました。

 しかし、2019年度(2019年4月から2020年3月)の販売ランキングでは、様子が一変し、ヴェゼルやC-HRを抜いて、SUVトップになったのはトヨタ「RAV4」でした。

 RAV4がフルモデルチェンジしたのは2019年4月で、1月から12月までの集計期間のうち最初の3か月は販売されておらず、2019年度の集計では新型RAV4の1年分の販売台数が含まれるため、SUVのランキングが変動しました。

 新型RAV4は、それまで人気だったヴェゼルやC-HRとは異なり、タフでワイルドなデザインが好評で販売を大きく伸ばしました。

 しかし、RAV4以上に人気を得たSUVが存在しています。それは2019年11月に発売されたトヨタ「ライズ」です。

 ライズの2019年度の販売台数は4万8809台で、SUVランキングでは、RAV4(7万1539台)、C-HR(4万8940台)に次ぐ3位です。

 2位のC-HRとの差はわずか131台ですが、特筆すべきは、C-HRと同等の販売台数をライズは約5か月で達成していることです。

 1か月あたりの平均販売台数を見ると、ライズは9761台、RAV4は5961台、C-HRは4078台となり、ライズが圧倒的に人気なのがわかります。

 2019年11月にデビューしたライズは、全長3995mm×全幅1695mm×全高1620mmと5ナンバーサイズの小型SUVです。4mを切るコンパクトなボディは扱いやすく、動力性能に優れた1リッターターボエンジンを搭載しました。

 ライズはダイハツが企画・開発したモデルで、ダイハツでは「ロッキー」として販売されています。

 17インチの大径タイヤの採用や、張り出したフェンダーによる堂々とした力強いスタイル、角ばったバンパーコーナー形状や大径のロアグリルなど、ライズはRAV4と共通したデザインを取り入れてダイナミックな印象としました。

 また、薄型のLEDヘッドランプは、内側から外側へ流れるように点滅するLEDシーケンシャルターンランプを内蔵し、先進性を演出しています。

 都内のトヨタの販売店スタッフは、次のようにいいます。

「これまで、C-HRはトヨタのSUVをけん引するモデルとして存在していましが、東京地区では2019年4月から全店舗で全車種が扱えることになり、同時期に新型RAV4が登場したことで、RAV4に販売が注力されました。

 そして、11月に扱いやすいサイズ感とウケの良いデザインで登場したライズが出てきたことで、販売現場ではこの2車種を押す形となりました」

■定額サービス「KINTO」でもライズが一番人気

 ライズの強みはワイルドな外観だけでなく、SUVのユーザーが不満に思っていた点を解消したことにもあります。

 ライズ・ロッキーの開発者は、「SUVを購入したユーザーに話を聞くと、不満点として『荷室が狭い』『車両価格が高い』『もう少し小回りが利くとよい』などの意見が多く寄せられた」といいます。

トヨタ「ライズ」とダイハツ「ロッキー」トヨタ「ライズ」とダイハツ「ロッキー」

 そのためライズはコンパクトモデルながら、広い荷室を確保するとともに収納スペースも多数用意し、荷室が狭いという点を克服。小型車づくりのノウハウを持つダイハツならではの工夫が取り入れられています。

 価格についても、ライズは167万9000円から228万2200円と、200万円を切るグレードもラインナップしています。

 昨今では軽自動車でも200万円に迫るモデルがあるなか、ライズはお買い得な価格設定を実現しているといえるのではないでしょうか。

 これまでになかったコンパクトSUVが登場したことで、ライズはミニバンやSUVなどに乗っていた人がダウンサイジングする需要と、軽自動車やコンパクトカーからアップサイジングする需要を取り込み、一躍人気SUVに躍り出たのです。

 実用性や価格といった点が支持を得たことが、昨今のライズ人気につながったといえます。

 また、トヨタが展開するクルマのサブスクリプションサービス「KINTO(キント)」においても、ライズはもっとも人気があるといいます。

 車両本体価格のみならず、諸費用や任意保険、税金、メンテナンス費用などが含まれるKINTOでは、ライズに月額3万9820円から乗ることができます。

 クルマを初めて所有する人や若い人にとって、任意保険が高いという点がネックになっていましたが、KINTOでは保険料も含んで月4万円を切る費用でライズに乗れることから、コストパフォーマンスの良さという点において若者から支持を得ているようです。

※ ※ ※

 トヨタには複数のSUVがあり、ユーザーのさまざまなニーズに応えるラインナップを用意しています。そのなかでライズは、コンパクトながら迫力のあるデザインを低価格で実現したことから人気を博しました。

 ライズ人気はしばらく続くものと思われますが、2020年6月にはトヨタのミドルサイズSUVの「ハリアー」がフルモデルチェンジします。

 ライズとハリアーは車格もデザインも別ですが、好調なライズの販売に影響が出る可能性があるかもしれません。トヨタのSUVの販売動向に変化があるのか注目されます。

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