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「六本木のカローラ」と呼ばれながらも憧れだった! 日本でバカ売れしたBMW「3シリーズ」3選

くるまのニュース / 2020年4月20日 18時10分

日本人にとってBMW3シリーズは、輸入車のなかでもっとも身近なモデルのひとつだ。初代が登場してから45年、3シリーズはいまも世界中で人気となっている。そんな3シリーズの、日本においてヒットした歴代モデルを3車種紹介する。

■初代登場から45年。日本に根づいた輸入車の代表格

 2019年1月にフルモデルチェンジをおこない、7代目となったBMW「3シリーズ」。1975年の初代登場以来、世界累計で1500万台以上が販売されたBMWのベストセラーモデルだ。

 3シリーズは登場から40年と長い歴史を重ねてきたこともあり、初代は「E21」2代目は「E30」のように、BMW内の開発コードで呼ばれることが多い。

歴代BMW3シリーズ。7代目の現行型は入っていない歴代BMW3シリーズ。7代目の現行型は入っていない

 初代3シリーズ(E21)は、1975年のフランクフルト国際モーターショーでワールドプレミアされた。日本では「マルニ」という愛称で親しまれた「02シリーズ」の後継モデルで、1980年に日本法人として設立されたBMWジャパンにより輸入・販売された。

 それ以来、3シリーズは長年日本で人気があり、1980年代からはフォルクスワーゲン「ゴルフ」に次ぐ2番手の地位を続けてきた。近年は「BMWミニ」の台頭やライバルにメルセデス・ベンツ「Cクラス」の人気により、輸入車の勢力図は変わりつつあるが、それでも3シリーズは常に輸入車ランキングでベスト5以内をキープしている。

 現行3シリーズの日本上陸時には、日本の道路事情などを考慮してヨーロッパをはじめ初期生産には設定のない、日本専用にチューンしたエンジンを搭載する(320i)など、BMW側も日本市場の重要性を理解し、さまざまに配慮している。

 そういったこともあり、2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーの「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞している。

 では、日本において人気となったBMW3シリーズの歴代3モデルを見ていこう。

●E30型 2代目3シリーズ(1982-1990)

2代目E30型3シリーズ(320iS・2ドアセダン)の走り2代目E30型3シリーズ(320iS・2ドアセダン)の走り

 初代3シリーズのヒットを受けて、1982年に本国でフルモデルチェンジして登場したのが2代目となるE30型3シリーズだ。

 日本においては1983年からBMWジャパンによって正規輸入されている。当初は2ドアセダンの「318i」とオープンモデル「318iAカブリオーレ」が導入され、4ドアセダンは翌年1984年から登場した。

 1980年代中ごろは、プラザ合意をきっかけにしたバブル景気の始まりのころ。急激な円高も重なり、輸入車が身近な存在になったのもこのころだ。そんな時代背景もあり、E30型3シリーズは日本において大ヒットを記録する。

 ちょうど同時期に登場したいまのメルセデス・ベンツ「Cクラス」の前身でとなる「190E」とともに輸入車の代名詞とされたが、あまりの販売台数の多さに、190Eは「小ベンツ」、3シリーズは「六本木のカローラ」などと呼ばれていた。

 1989年にはステーションワゴンの「3シリーズツーリング」が登場している。

E30型3シリーズ(318i)

・全長×全幅×全高:4325mm×1645mm×1385mm
・ホイールベース:2570mm
・車両重量:1040kg
・エンジン:直4SOHC・1766cc
・最高出力・最大トルク:100ps・139Nm
・トランスミッション:3速AT
・当時の車両価格:418万円(1983年)

■バブル崩壊後も人気だった輸入車

●E36型 3代目3シリーズ(1990-1998)

3代目E36型3シリーズ(323iセダン)の走り3代目E36型3シリーズ(323iセダン)の走り

 1990年にドイツ本国でフルモデルチェンジされた3シリーズ。3代目はE36型と呼ばれるモデルで、日本では1991年夏に登場している。

 先代となる2代目E30型3シリーズよりもボディサイズを拡大。全長は4435mmとなったが、セダンは全幅が1695mmと5ナンバーサイズに適合していたこともあり、日本での人気も高かった。

 1989年に消費税(当初、自動車の消費税率は6%)が導入されたと同時に、贅沢税といわれていた「物品税」を廃止。当時の物品税は普通乗用車(3ナンバーサイズ)が23%、小型乗用車(5ナンバーサイズ)が18.5%という課税比率だったため、バブル景気も手伝って自動車の販売が伸びていた。ちょうどその時期に登場したために、E36型は先代以上の販売を記録した。

 その直後、1992年初頭にバブル景気が弾けるが、輸入車市場は拡大を続け、1996年には39万3392台(輸入乗用車。貨物やバスを合わせると42万7595台)と、史上最高の新規登録台数を記録している。この記録はいまも破られてない。

 日本に上陸当初は1.8リッター直4エンジンの「318i」2リッター直6の「320i」「325i」のグレードがあった。のちにツーリングやカブリオーレ、3ドアハッチバックの「3シリーズtiコンパクト」も登場した。

E36型3シリーズ(318i)

・全長×全幅×全高:4435mm×1695mm×1395mm
・ホイールベース:2700mm
・車両重量:1220kg
・エンジン:直4SOHC・1794cc
・最高出力・最大トルク:113ps・161Nm
・トランスミッション:4速AT
・当時の車両価格:360万円(登場当時)

●E90型 5代目3シリーズ(2005-2012)

5代目E90型3シリーズ(320i)の走り5代目E90型3シリーズ(320i)の走り

 全世界150カ国以上で300万台以上が販売された大ヒットモデルとなった4代目E46型3シリーズの後を受け、2005年にフルモデルチェンジし、5代目となったE90型3シリーズ。BMWの日本人デザイナー永島譲二氏がエクステリアデザインを手がけたのは有名だ。

 全長はさらに拡大されたことにともない、後輪駆動ながらリアの居住性が高められている。

 シャープなデザインとも相まって、日本での販売は好調で、2006年には2万2789台で外国メーカー車登録台数ランキングで1位に肉薄する2位(1位は2万3621台のVWゴルフ)、2007年も2位の2万3330台(1位は2万5392台のVWゴルフ)を記録している。

 E90型では全グレードに6速AT(一部6速MTを設定)を装備。またバルブトロニックを全車に採用している。ランフラットタイヤが標準になったのもE90型からだ。

「325i」「330i」には量産車世界初となる軽量マグネシウム・アルミニウム合金の直6エンジンを採用している。

 ボディラインナップは4ドアセダンだけでなく2ドアクーペ・カブリオレ、ツーリングと多彩。後継モデルのF30型6代目3シリーズからはクーペ・カブリオレが「2シリーズ」と名称変更されたこともあり、3シリーズクーペ・カブリオレの名前はこの代が最後になる。

E90型3シリーズ(320i)

・全長×全幅×全高:4525mm×1815mm×1425mm
・ホイールベース:2760mm
・車両重量:1460g
・エンジン:直4DOHC・1995cc
・最高出力・最大トルク:150ps・200Nm
・トランスミッション:6速AT
・当時の車両価格:388万5000円(登場当時)

※ ※ ※

 FRならではのハンドリングの良さと50:50の前後重量配分による安定した走り。3シリーズはDセグメントモデルのなかでベンチマークとして存在している。

 BMWがプレミアムブランドだということではなく、3シリーズは「駆けぬける歓び」を体現するからこそ、長い間日本人に愛されるモデルとして根付いているのだろう。

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