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ホンダ「オデッセイ」が火付け役!? 今や当たり前の存在 ホンダのミニバン今昔

くるまのニュース / 2020年4月29日 11時10分

国内では多くのメーカーから、さまざまなミニバンが販売されています。なかでも、ホンダはミニバンブームをけん引したメーカーのひとつとされることもあります。今回は、そんなホンダのミニバンの歴史を紹介します。

■今と昔ではホンダのミニバンはこんなに変わった

 国内では多くの自動車メーカーから、多種多様なミニバンが販売。なかでも、ホンダ「オデッセイ」は、ミニバンブームをけん引したモデルといえます。今回は、ホンダのミニバンの今昔を紹介していきます。

 ミニバンというカテゴリーが確立されたのは、1990年に発売されたトヨタ初代「エスティマ」や1994年に発売された、ホンダ初代「オデッセイ」だといわれています。

 現在ではミニバンの常識となった、「3列シート」「多人数乗車」「乗用車のような乗り心地」という要素を持つモデルは、この2台が登場するまでそれほど多くありませんでした。

 当時は、トヨタ「ハイエース」や、日産「キャラバン」など、いわゆる「バンタイプ」のクルマを乗用車のように改造する車種が主流でした。

 初代オデッセイが、それまでのバンタイプのミニバンと異なっていたのは、バンとは異なる乗用車のようなスタイリングにあったとされています。

 バンをベースとしたミニバンの多くが、極端に短いボンネットだったのに対して、初代オデッセイでは乗用車のように長いボンネットを備えていました。

 当時のホンダには、セダンやスポーティカーに比べ、RV車やミニバンのような背の高いクルマが少なかったため、初代オデッセイは、同社「アコード」のプラットフォームをベースに開発。ボディサイズは、全長4750mm×全幅1770mm×全高1630mm-1675mm、排気量2.2リッターの3ナンバー車でした。

 当時は、低重心のスタイルで乗降しやすく、スライドドアを持たないヒンジ式だったことでセダンユーザーなどから支持された結果、翌1995年には12万5560台を販売し、登録車販売台数ランキングで4位になるほどの人気を博したのです。

 その後、1996年には同じホンダのミニバンとして、「ステップワゴン」が登場。ボディサイズは、全長4605mm×全幅1695mm×全高1830mm、排気量2リッターの5ナンバー車として登場しました。

 ステップワゴンが出てきたことで、主に税金や車検などの費用がオデッセイよりも低くなり、ファミリー層から支持された結果、発売開始翌年の1997年3月には、国内累計販売台数10万台を記録する人気車種となっています。

 1999年には、2代目オデッセイが登場。初代よりも低く、ステーションワゴンのようなスタイルが人気を集め、「ミニバンは高いルーフを備える」という常識を覆るモデルとして話題となりました。

 後年には、走行性能やスポーティな外観を備えたグレードとして、「アブソルート」が設定され、過去にホンダのスポーツモデルに乗っていたユーザーや、若年層からも絶大な人気を集めたとされています。

 また、同じ1999年には、北米とカナダで2代目「オデッセイ」として販売されていたミニバンを、オデッセイの高級ミニバンと位置づけ逆輸入し、「ラグレイト」として発売。オデッセイより大きなボディは、全長5105mm×全幅1935mm×全高1740mmと、日本ではかなり大型の部類となりました。

 5ナンバー車のステップワゴン、3ナンバー車のオデッセイ、さらにその上をいくラグレイトと、サイズごとに異なるミニバンをラインナップさせたホンダでしたが、依然として人気の車種はオデッセイでした。

 2000年の販売台数では、1位トヨタ「カローラ」、2位トヨタ「ヴィッツ」、3位トヨタ「エスティマ」に続く4位で、12万391台を記録。

 しかし、オデッセイは「大きい」という評価を受けることも少なくなかったため、オデッセイを一回り小さくした外観を持つ新型ミニバン「ストリーム」が、2000年に発売されました。

 ストリームは、「5ナンバーサイズ」「3列シート」「多人数乗車」という特徴を持ち、空力にも配慮したデザインと、取り回しが容易なボディサイズから人気を集めたのです。

 2001年の販売台数では、1位カローラ、2位ヴィッツに続く、3位となり11万9877台を記録するヒット車種となりました。

 2000年以降になると、多くのメーカーでもミニバンの多様化が進むようになります。トヨタでは、2000年に2代目「エスティマ」、2001年に初代「ノア/ヴォクシー(2014年にエスクァイア)」、2002年に初代「アルファード(2008年にヴェルファイア)」が登場し、日産でも1999年に2代目「セレナ」、2002年に2代目「エルグランド」が販売されます。

■今は無きエリシオンとストリーム

 ミニバンカテゴリーでは、「エントリー/コンパクト」「ミドル/中級層」「ラージ/高級層クラス」というような差別化が進み、ホンダからも2004年に高級ミニバンとして「エリシオン」が登場しました。

 ラグレイトの後継車として登場したエリシオンですが、ボディサイズはラグレイトよりも小さく、全長4845mm×全幅1830mm-1845mm、全高1790mm-1810mmとなっています。

 エリシオンはクルーザーのラウンジをモチーフにデザインされたともいわれる豪華な内装が特徴的で、外観のデザイン、居住性、快適性、走行性能が評価されました。

 しかし、ライバル車種ともいえるアルファード/ヴェルファイアが共に人気を博していったのに対し、エリシオンは販売台数を大きく伸ばすことなく、2013年に国内販売を終了しました。

 一方で、2008年にはホンダからコンパクトミニバンの初代「フリード」が登場。5人/7人/8人乗り(現行は5人/6人/7人)を選ぶことができるミニバンです。

 当時のTVCMでも「ちょうどいい」というコピーが大々的にクローズアップされ、全長4215mm×全幅1695mm×全高1715mm-1745mm、排気量1.5リッターという5ナンバー車でした。ホンダによれば、2008年下半期(7月から12月)の販売台数が3万5758台となり、ミニバン登録車台数No1を獲得しています。

2019年10月のマイナーチェンジでSUV風グレード「クロスター」を追加した「フリード」2019年10月のマイナーチェンジでSUV風グレード「クロスター」を追加した「フリード」

 しかし、結果的としてフリードは、同社ミニバン/ワゴンの顧客層まで取り込むことにもなりました。そのひとつが、「ストリーム」だとされています。

 ストリームは、2006年に2代目に刷新されました。しかし、2013年に姿を消したエリシオンに続くように、2014年6月に生産を終了、2015年に登場した後継車種「ジェイド」へとバトンタッチします。

 ジェイドは、6人乗り・3列シートを備える、ストリームと同様のステーションワゴンとして登場しました。しかし販売は振るわず、月間販売目標台数を一度もクリアできていません。

 その理由については諸説ありますが、「1列目から3列目まで2人掛けである6人乗車」であることなどが挙げられています。

 そのためか、ホンダは2018年にジェイドのマイナーチェンジをおこない、2列目を3人掛けのベンチシートとし3列目を廃止した仕様を追加し、高い居住性を実現させました。

 2008年には国内累計販売台数100万台を達成したステップワゴンや、2020年1月以降も国内販売台数において常に10位以内を記録し続けるフリードに比べると、「背の低いワゴン」自体が時代のニーズに合わなくなってきたといえるのかもしれません。

※ ※ ※

 1994年の初代オデッセイからはじまり、ホンダは数多くのミニバンを登場させてきました。

 オデッセイ、ステップワゴン、フリード、のように長寿となった車種もあれば、エリシオンやストリームのように、姿を消していった車種もあるのです。

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