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セルフGS給油時に目安の停止枠に停車だと「アレ?」 スムーズに給油する方法とは

くるまのニュース / 2020年4月22日 17時10分

クルマを走らせていて必要になるのが給油です。そして最近は、セルフ式スタンドが増えましたが、初心者ドライバーや運転に不慣れなドライバーにとって、自分でスムーズに給油できるか心配になるものです。セルフ式スタンドで給油する際に気をつけるポイントとは何でしょうか。

■セルフ式スタンドが増加した? その理由とは

 クルマを運転するうえで、避けては通れないのが給油です。教習所では給油方法などは教えてくれないので、運転初心者やペーパードライバーにとって、給油のためにガソリンスタンドへ行くのは、少しドキドキすることです。

 さらに、そのドキドキに拍車をかけるのが、最近増えてきた自分で給油するタイプのセルフ式スタンドです。なぜ、セルフ式スタンドは増加してきたのでしょうか。また、給油する際の注意点は、どのようなものなのでしょうか。

 まずは、全国のガソリンスタンド事情を見ていきます。じつは、セルフ式スタンドが増えている理由も、この問題と密接に関係しているようです。

 2018年度(平成30年度)末の時点で、日本全国にある給油所(ガソリンスタンド)は3万70箇所。その前年より677箇所減っています。1996年度(平成8年度)に「特定石油製品輸入暫定措置法」という法律が廃止されたことでガソリン輸入が解禁され、1994年度(平成6年度)のピーク時には約6万箇所あったガソリンスタンドが、近年では約半分にまでガソリンスタンドが減っています。「ガソリンスタンドが少なくなった印象がある」という声も聞かれますが、それは事実なのです。

 さらに2009年(平成21年)に改正された「危険物の規制に関する規則」で、燃料を備蓄する地下タンクの補修ができずに消防法に基づいて許可の取り消し処分を受けたスタンドが多数廃業したことも関係しているとされています。

 かつ、1998年(平成10年)に改正された消防法で「顧客に自ら給油などをさせる給油取扱所」(セルフ式スタンド)の運用が認められ、クルマ自体の低燃費化が進むにつれ、スタンドの収益が悪化。それを受けて人件費を抑制できるセルフ式スタンドへと鞍替えした、というのが現状のようです。

 一方で徐々に増えつつあるEVの充電スポットは、EVを販売するディーラーやコンビニ、スーパーマーケット、サービスエリア、道の駅などに設置が進み、全国で1万8000箇所以上になっています。しかしながら、場所の数こそ増えてはいても、急速充電器が1台や2台程度の施設が多く、ガソリンスタンドほど普及しているイメージがありません。

 ガソリンスタンドは耐震性・耐火性などの基準が極めて厳しいといわれており、災害時などは復旧のためのインフラをサポートする拠点になったこともあるほど安全性が高いといわれています。

 そんな安全性の高い拠点が自分の街から減っていく、また地域によっては燃料を補給するためにわざわざ遠くまで行かねばならない現状は少し心配です。

 セルフ式スタンドの場合は、法令で入口付近に「セルフサービス」や「セルフ式」などを表示する義務がありますが、フルサービス式との見極め方がもうひとつあります。それは給油機の形状です。セルフ式スタンドは地上固定式のみと定められていますので、ホースが上から吊り下げられているのはフルサービス(従業員が誘導・給油)式のスタンドということになります。

 では、セルフ式スタンドは「基準を満たした設備さえあれば、ガソリンスタンドの店員がいなくても自分たちだけで給油していいのか」という疑問を持つ人もいるでしょう。

 そこで都内を中心に複数の店舗を展開しているガソリンスタンドの店長に、セルフ式スタンドについて聞いてみました。

「ガソリンや灯油は、引火性の強い第4種危険物なので、本当は危険物取扱者乙4類の国家資格者がおこなうものです。しかし消防法の改正で、条件を満たせばドライバー自らが給油することが可能になりました。ただし、現在でも日本の法律では無人でのガソリンスタンド営業は禁じられており、姿が見えなくても有資格のスタッフが常駐しています。

 セルフ式スタンドでは、常駐する有資格者が遠隔監視しながら制御卓と呼ばれるもので給油バルブの開閉をコントロールしています。利用者の皆さんには給油量をコントロールする役割を担っていただいている、ということですね」

 じつはセルフ式スタンドには、有資格のスタッフが常駐しているということです。またセルフ式スタンドの基準として一度に給油できる量が決まっていて、ガソリン(ハイオク含む)は100リッターまで、軽油(ディーゼル)は200リッターまで、時間は4分以内となっています。

「給油速度も基準がありまして、ガソリンは毎分30リッターから35リッター程度、軽油は毎分35リッターから70リッターの高速型まで、という基準があります。それでもどんな大型車でも4分以内に給油は完了するようになっています」(前出のガソリンスタンド店長)

 また、「レギュラーガソリン=赤、ハイオクガソリン=黄、軽油=緑」とノズルの色が法令で定められています。自分のクルマに適合する燃料を間違えないように注意が必要です。

■セルフ式スタンドでスムーズに給油するための注意点とは?

 では、セルフ式スタンドでの注意点はどんなところでしょうか。

「まずは、ガソリンや軽油は気化しやすく爆発性の高い危険物なので、当たり前ですが火気厳禁となっています。なので、スタンドに入る前にタバコなどは控えていただきたいですね。

 また、給油前に必ずエンジンだけでなくイグニッションはOFFにしてください。小さなお子さまなども、事故防止のためにも給油中は窓を閉めて車内にいていただくように説明させていただいております」(前出のガソリンスタンド店長)

 ここでうっかりしがちなのが、給油中の携帯電話の使用です。給油前に「静電気除去シート」に触れて静電気を防ぐ仕様になっているほど、些細なことでも発火する恐れがあります。給油中は携帯電話の操作自体を控えましょう。

セルフ式スタンドでスムーズに給油するためのポイントとはセルフ式スタンドでスムーズに給油するためのポイントとは

 それでは、セルフ式スタンドでスムーズに給油するために気をつけたいポイントは何でしょうか。

「まずは、自分のクルマの給油口が左右どちら側になるのかを給油前にチェックしておくことです。ただし、たとえ並んだ列が給油口と反対側だとしても慌てないことです。多くのセルフ式スタンドは、給油機の反対側にある給油口にも届くようにホースの長さを調節してあります。無理に列に並び直したり割り込みしたりする必要はありません」

 スムーズに給油するためのポイントとしては、給油機にギリギリまで寄せる必要はありませんが、目安となっている停止線(停止枠)より少し前めに停車するのがスマート。多くのクルマの給油口はCピラー付近にあるので、それだけ給油ホースの距離が近くなり、給油作業がしやすくなります。

「あとは、給油前に車内で支払い方法の準備をすることです。カードなのか現金なのか、あるいは専用の決済方法(各社によって非接触型の支払い方法があります)なのか、事前に用意しておけば支払いもスムーズですし、後続車への迷惑を少し減らすことができます。

 また、さすがに減ってはいますが、それでも給油口のキャップをちゃんと締めきらないままの方もいらっしゃいます。先ほども申しあげたたように燃料は揮発性が高いので、給油口が開いたままでは非常に危険です。給油後は燃料キャップをしっかり締めてからエンジンを始動していただければと思います」(前出のガソリンスタンド店長)

※ ※ ※

 慣れているドライバーはともかく、運転初心者は少し緊張することもありますが、セルフ式スタンドで慌てる必要はありません。火気厳禁、エンジンはOFF、静電気に気をつければ、自分で給油することができます。

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