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運転中に事故った! 初期対応から法的責任まで事故の加害者がすべきこととは

くるまのニュース / 2020年4月25日 16時10分

クルマを運転する以上、誰もが事故を起こす可能性があります。万が一の事故の際、気が動転してしまって冷静に対応できないこともあるでしょう。事故を起こしたときにどのように対処したらいいのか、自動車保険会社に聞いてみました。

■人身事故は救護処置が最優先、物損も報告する義務がある

 クルマを運転するうえで、誰もが避けたいのが交通事故です。しかし、どんなに気を付けていても、事故が起きてしまうことがあります。

 万が一、事故を起こしてしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

 加害者となった場合の事故対応の仕方とそのポイントを、セゾン自動車火災保険株式会社の担当者に聞きました。

「人身事故を起こしてしまった場合、直ちに運転を停止し、負傷者の救護処置を最優先におこないます。そして警察に通報した後は、事故車両を安全な場所に移動させて二次損害の発生を防ぎます。

 この救護処置と警察への連絡については、必ずおこなってください。これらを怠ると、道路交通法上の「救護義務違反」や「報告義務違反」にあたるとして、ひき逃げと同様の重い罪が科せられ、保険が適用されない場合があります。

 物損事故の場合には救護義務はないものの報告する義務はあるので、警察へ必ず連絡してください。

 事故直後は、ケガ人の救護や警察への届け出を優先いただき、これらがひと通り落ち着いたタイミングで、保険会社に連絡するのがよいかと思います」

 今回取材したセゾン自動車火災保険の事故対応の受付は、24時間365日夜間休日に関わらず対応可能。ほかの自動車保険の会社も、ほぼ同様と考えていいでしょう。

 また、同社では「不安と心細さを感じられているお客さまに対し、その時々の状況に応じて『お客さまに寄り添う』ことを心がけた会話やお声かけをおこなっている」とのことです。

 事故を起こしたときはどんな人でもパニックに陥ってしまうことから、少しでも高ぶった気持ちを和らげるような声掛けは行き届いた配慮といえます。

 さらに、同社ではALSOK駆け付けサービスも用意されており、希望すると警備会社の隊員が事故現場に急行し、二次災害防止のための安全確保などもおこなってくれるそうです。

■人身事故では行政・民事・刑事の責任を負う可能性も

 事故を起こした直後は、けが人の救護や救急・警察への連絡、保険会社とのやりとりなどが必要ということですが、事故後に責任が生じる、行政・民事・刑事処分の内容や流れは、どのようなものなのでしょうか。

事故処理にあたるパトカー事故処理にあたるパトカー

 前出のセゾン自動車火災保険株式会社の担当者は、次のように説明します。

「人身事故を起こすと、行政処分、民事処分、刑事処分の3つの責任を負う義務が生じます。

 行政処分とは、事故の原因が交通違反にあれば、免許の違反点数が加算され、免許停止や取り消しなどの処分、そして反則金や罰金も科せられます。交通違反がなくても、相手の負傷の程度や過失の程度に応じて違反点数が加算されます。

 民事処分は、過失割合に応じて、相手方にその損害を賠償する義務です。自賠責保険や任意保険から治療費や慰謝料が支払われます。

 刑事処分は、過失で事故を起こした場合は、過失運転致死傷罪が成立し、刑事責任を負う可能性があります。原因が交通違反にあるときは、道路交通法違反などの罪が成立する可能性があります。

 物損事故の場合は、行政処分、刑事処分の責は負いませんので、違反点数は加算されませんが、民事処分として壊したものに対する損害賠償金が発生します。自賠責保険は適用されず、任意保険から賠償されます」

 また、「保険会社としてお客さまのお力になれることは、民事上の責任の部分です。行政処分、刑事処分については、お客さまご自身で対応いただく必要があります」といいますが、行政や刑事処分に関しても、専任の事故担当者が対応方法などの相談に乗るサービスもあるそうです。

 保険を使うことで、等級への影響を気にするドライバーも多いですが、「事故受付だけで等級には影響しません。保険金のお支払いの有無によって等級の変動が決定しますので、お支払い保険金額が分かってから、金額と等級への影響を見比べて保険を使用されるか否かをご検討いただけます」ということです。

 適切に事故対応をおこなうためにも、物損事故のときにもまずは保険会社に相談するのが良さそうです。

※ ※ ※

 クルマを運転する以上、交通事故の加害者になってしまう可能性はゼロではありません。そんなとき、冷静沈着に対応できる人はほとんどいないでしょう。

 しかし、予備知識として事故後の流れを知っておけば、多少は冷静に対応できるのではないでしょうか。

 また、現在契約している自動車保険の補償内容やロードサービスなどの内容を確認しておくことや、事故を起こしたときにすぐに連絡できるように、連絡先などを控えておくことをおすすめします。

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