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初代プリウスよりも進んでいたハイブリッド車とは!? 実はスゴかった車5選

くるまのニュース / 2020年5月1日 6時10分

日本の自動車史に足跡を残したクルマは数少ないですが、もっと評価されても不思議じゃないクルマも存在。そこで、振り返ってみると実はスゴかったクルマを5車種ピックアップして紹介します。

■もっと評価されるべきクルマがある!?

 これまで販売されてきた国産車のなかには、日本の自動車史に足跡を残すほど偉大なクルマがあります。

 しかし、それほど偉大ではなくとも、もっと評価されてもおかしくないクルマが存在。

 そこで、振り返ってみると実はスゴかったクルマを5車種ピックアップして紹介します。

●三菱「ギャラン/レグナム」

量産車初の直噴エンジンを搭載した「ギャラン」量産車初の直噴エンジンを搭載した「ギャラン」

 欧州を中心に普及した「ダウンサイジングターボ」のほとんどは、直噴ガソリンエンジンを採用しています。

 ガソリンエンジンの場合、燃料と空気が混ざった混合気をエンジンが吸い込み、プラグで点火して燃焼させるのが一般的ですが、直噴ガソリンエンジンは空気だけを吸い込んだエンジン内(シリンダー内)に、直接燃料を噴射して、内部で空気と燃料が混ざったところで点火するというものです。

 直噴は決して新しい理論でありませんでしたが、量産化することが困難で、1996年に三菱がセダンの「ギャラン」とステーションワゴンの「レグナム」に「GDI」という名で量産世界初となる直噴ガソリンエンジンを搭載しました。

 当初、GDIは1.8リッター直列4気筒の「4G93型」に採用され、最高出力は150馬力を発揮しながら燃料消費を35%低減し、同時に排出ガスのクリーン化にも成功。

 その後、三菱のGDIエンジンはさまざまな車種に展開しましたが、実際の燃費はカタログ値から乖離し、そのうえ不具合が発生する事態になります。

 そして、三菱は2007年にGDIエンジンの生産は終了しますが、他のメーカーは研究開発を続け、前述のダウンサイジングターボの登場で直噴ガソリンエンジンは復活を遂げることになりました。

●ダイハツ「シャレード」

世界最小排気量のディーゼルという偉業を成し遂げた「シャレード」世界最小排気量のディーゼルという偉業を成し遂げた「シャレード」

 ダイハツは1977年に、トヨタ「パブリカ」のOEM車として販売されていた「コンソルテ」の後継車として、新世代のFFコンパクトカー「シャレード」を発売します。

 搭載されたエンジンは、現在の1リッタークラスで定番の3気筒をいち早く採用し、当時はオイルショックによる省エネブームという背景があり、経済性に優れるシャレードは一躍人気車となります。

 そして、1983年にモデルチェンジした2代目では、乗用車用としては世界最小排気量の1リッター3気筒OHCディーゼルエンジンを搭載した「シャレードディーゼル」を追加ラインナップ。後によりパワフルなディーゼルターボエンジンも登場しました。

 そもそもディーゼルエンジンは小排気量化には向いていないにもかかわらず、果敢にチャレンジしたダイハツでしたが、ディーゼルエンジン固有の振動や騒音、排気ガスの黒煙の克服が難しいこととガソリンエンジンの高出力化が進んだことで、1993年に4代目にモデルチェンジした際に、ディーゼル車は消滅します。

 なお、現在は排出ガス規制が強化され、小排気量ディーゼルはコスト的にコンパクトカーへ搭載するのは困難な状況なため、マツダの1.5リッターディーゼルエンジンが最小です。

●日産「ティーノ ハイブリッド」

完成度は非常に高かった「ティーノ ハイブリッド」完成度は非常に高かった「ティーノ ハイブリッド」

 トヨタ初代「プリウス」の発売から3年後の2000年に、日産は初の市販ハイブリッド車「ティーノハイブリッド」を発売。

 ティーノハイブリッドは1998年に発売されたハイトワゴン「ティーノ」をベースに開発され、燃費を同クラスのガソリン車の2倍以上とする目標が設定されていました。

 パワーユニットは101馬力の1.8リッター直列4気筒エンジンと、23馬力のモーターを組み合わせ、バッテリーは当時のプリウスでも採用していなかったリチウムイオンを搭載。

 加速時はモーターがエンジンをアシストし、減速時にはモーター発電をおこなってバッテリーを充電するなど、基本的なシステムは現在と変わりなく、発進時や低速走行時はモーターの動力のみで走行するEV走行が可能だったことから、機能的には初代プリウスを凌駕していたことになります。

 ティーノハイブリッドは高い完成度を誇っていましたが、燃費は23km/Lとプリウスの28km/Lを下まわっており、価格も330万7500円(消費税5%込)とプリウスよりも約100万円高と、勝負にはなりませんでした。

 ただし、ティーノハイブリッドは100台の限定販売だったため、技術的なスタディモデルだったようです。

■ブームを先取りしたミニバンとは!?

●マツダ「ボンゴフレンディ」

優れたキャンプ仕様をラインナップした「ボンゴフレンディ」優れたキャンプ仕様をラインナップした「ボンゴフレンディ」

 1966年、初代マツダ「ボンゴ」は、キャブオーバースタイルの外観に4輪独立懸架を採用したトラック、商用バン、乗用ワゴンの「コーチ」をラインナップして発売されました。

 そして、1995年には「ボンゴワゴン」の後継車として、セミキャブオーバースタイルのミニバン「ボンゴフレンディ」を発売。

 ボンゴフレンディ最大の特徴は、キャンピングカーのようにルーフ部分を電動で持ち上げることで展開される「オートフリートップ」搭載車をラインナップしていたことです。

 1列目と2列目シート間の天井にあるアクセスホールからルーフ上へアクセスでき、その広さは大人2人が就寝するのにも十分なスペースで、アウトドア派のユーザーからは高い人気を得ます。

 しかし、他メーカーのミニバンがFF化するなか、エンジンを前席下に搭載する旧来のFRだったため、床面が高く室内はライバルよりも狭くなっていました。

 ボンゴフレンディは現在の車中泊ブーム、キャンプブームを先取りしていましたが、次第に販売は低迷し、2005年に生産を終了。後のマツダ製ミニバンはすべてFF化されました。

●ホンダ「レジェンド」

高いコーナリング性能を誇った高級セダン「レジェンド」高いコーナリング性能を誇った高級セダン「レジェンド」

 1985年に登場したホンダ初代「レジェンド」は、スポーティな高級セダンとして開発されました。

 ホンダのフラッグシップとして代を重ね、2004年に発売された4代目では、それまでの280馬力自主規制値を日本車のなかで初めて超えた最高出力300馬力を発揮する、新開発の3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載。

 そして、ドライブトレインには、世界初となる4輪の駆動力を制御することで、高いコーナリング性能を発揮する「SH-AWD(スーパーハンドリングAWD)」を採用しています。

 SH-AWDの機能は、カーブの内側と外側それぞれのタイヤの駆動力だけでなく、前後の駆動力を最適に制御し、タイヤのグリップ力を最大限に保つことで、カーブのターンインから脱出までをスムーズかつスピーディにおこなえるというものです。

 4代目レジェンドのハイパワーなエンジンとSH-AWDは高く評価され、現行モデルのレジェンドや「NSX」にも受け継がれています。

 しかし、押し出し感の弱いデザインを採用したことや、高級セダンにスポーツカー並のコーナリング性能は求められておらず、かつてほどの人気モデルにはなりませんでした。

※ ※ ※

 これまで誕生しては消えていった技術は数多く存在しますが、すべてが無駄になったわけではありません。

 たとえば、トヨタによるハイブリッド車の開発は1965年から始まったとされ、当初はガスタービンエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムで、これは1980年代まで開発が続けられましたが、実用化はされませんでした。

 しかし、そこで培った技術があったからこそ、プリウスの誕生に至ったということです。

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