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最後のロータリーロケットなのか!? マツダ「FD3S型 RX-7」を振り返る

くるまのニュース / 2020年5月5日 16時10分

マツダ「RX-7」の最終形であるFD3S型は、ロータリーターボエンジンと他のクルマない唯一無二のスタイルを持った本格ピュアスポーツカーです。2002年に生産終了するまでさまざまな改良が施され、パワーも280馬力に到達。いまも高い人気を誇っています。

■スポーツカーとして原点回帰をおこなった3代目RX-7

 マツダ「RX-7」はロータリーエンジンを搭載した本格スポーツカーとして1978年に誕生。

 パワフルなロータリーエンジンはマツダのさまざまな車種に搭載されていましたが、燃費の悪さから徐々に敬遠され、小型、軽量、高出力なロータリーエンジン存続の道として選ばれたのが、本格的なスポーツカーでした。

 そして、1985年には2代目、1991年には3代目となる「FD3S型 RX-7」を発売しました。奇しくも1991年はフランスのル・マン24時間レースでロータリーエンジンを搭載したマツダ「787B」が総合優勝を飾り、世界中から注目されていた年です。

 3代目RX-7のコンセプトは原点回帰で、各部にアルミ素材の採用をおこなった結果、100kg以上の軽量化を実現し、ドライバーが運転を楽しむことを最優先する本格的な「ピュアスポーツカー」として生まれ変わり、海外ではロータリーロケットと評されました。

 ボディサイズは全長4295mm×全幅1760mm×全高1230mmとロー&ワイドで、大きく張り出した前後フェンダーや、室内高を確保しながら空気抵抗を減少させるために中央を凹ませたルーフ、ロータリーエンジンのコンパクトさを活かした低いエンジンフードにより、流麗かつスポーティなフォルムを実現。

 また、シャシ剛性確保のために厚く高くなったサイドシルを跨ぐようにして乗り込む「儀式」が必要であり、不慣れなドライバーを乗車の際に戸惑わせるほどでした。

 内装では、走行中に必要な操作をおこなう際に、ドライバーの動作を最小限にするよう配置されたメータークラスターを採用。まさにコクピットと呼ぶにふさわしいスポーツカーらしさを演出しています。

 一方で、日本仕様は2+2の4名乗車となっていましたが、リアシートはあくまでもエマージェンシー用であり、低い室内高もあって成人男性が長時間乗車するには難があるサイズでした。

■改良を重ね280馬力に到達した最後のハイパワーロータリー

 エンジンはピックアップに優れたシーケンシャルツインターボを搭載した1.3リッター2ローターで、最高出力255馬力発揮。

 1989年に発売された日産「スカイラインGT-R」や、1990年に発売されたトヨタ「スープラ2.5GTツインターボ」の280馬力には数値上では及ばなかったものの、RX-7はパワーとシャシ性能のバランスの良さを武器に運動性能で勝り、コーナーリングマシンと呼ばれていました。

限定車のなかの1台である「RX-7 スピリットR タイプA」限定車のなかの1台である「RX-7 スピリットR タイプA」

 トランスミッションは5速MTと4速ATが設定され、ハードなサスペンションを採用したよりスポーティな「タイプR」は5速MTのみとされていました。

 販売開始後もマツダは改良を続け、1996年のマイナーチェンジでは最高出力は265馬力へアップ。アンフィニRX-7からマツダ「RX-7」へと改名後の1999年のマイナーチェンジでは、ついに280馬力(MT車)に達し、グレードによってはパワーウェイトレシオ4.5kg/psにまで向上。

 サスペンションは、新開発の前後ダブルウィッシュボーン式で、すべてのアームとリンク類をアルミ化したことでバネ下重量を大幅に低減し、高い路面追従性を実現しています。

 また、ブレーキは前後共に大径ベンチレーテッドディスクとされ、対抗ピストン4ポットフロントキャリパーの採用で高い制動力を発揮し、最終型ではABSの制御精度が向上されました。

 そして、2003年に排出ガス規制の対応が困難なことから販売を終了。実質的な後継車は「RX-8」ですが、フル4シーターに自然吸気エンジンとなっており、RX-7とは異なるコンセプトのクルマとなっています。

 現在もRX-7の人気は高く、たとえばBBS製17インチホイールを標準装備した限定車「スピリットR」シリーズの、2シーター仕様「タイプA」は、新車販売時の車両価格を大きく上回る価格で取引がされているほどです。

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