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進化の途中に存在したクルマとは!? まだ過渡期だった車5選

くるまのニュース / 2020年5月2日 6時10分

クルマは日々進化を続けていますが、その過程で大きな転換期を迎えることがあります。一方で、その転換期の過渡期といえるモデルも存在。そこで、進化の途中に出現したクルマを5車種ピックアップして紹介します。

■次のモデルまで辛抱させられたクルマたち

 新型車が発売されると、モデルチェンジを繰り返して機能や性能が進化していくのが一般的です。

 そうした進化の過程において、なかには大きな転換期を迎えるクルマがあります。一方で、その転換期で一気に変わらず過渡期といえるクルマが存在。

 そこで、進化の途中に出現したクルマを5車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「ジムニー55」

フルモデルチェンジまでの場繋ぎ的存在だった「ジムニー55」フルモデルチェンジまでの場繋ぎ的存在だった「ジムニー55」

 軽自動車ならではの小型軽量ボディに耐久性の高いラダーフレーム、パートタイム4WDによる高い悪路走破性で、1970年のデビューから本格オフロード車として高く評価され続けているスズキ「ジムニー」。

 初期のモデルは軽商用車の「キャリィ」に搭載されていた360cc空冷直列2気筒2サイクルエンジンを搭載し、2サイクルエンジン特有の低回転時の粘り強さで、高い機動性を発揮しました。

 そして、1976年に軽自動車規格が変更されると、550cc水冷直列3気筒2サイクルエンジンを搭載した、「ジムニー55(ゴーゴー)」が登場。

 このジムニー55は、全幅1295mmの360cc規格サイズ内のボディはそのままに、スペアタイヤを後方に背負って全長を延長するに留まり、新規格のフルサイズではありませんでした。

 翌1977年には全長3200mm×全幅1400mm×全高2000mmの新規格に合わせて、バンパーを張り出させ、ワイドトレッド化に対応するオーバーフェンダーを備えるマイナーチェンジをおこないますが、シャシとボディは旧規格のままです。

 さらに4年後の1981年に初めてフルモデルチェンジをおこない、550ccのエンジンはそのまま引き継ぎながら、やっと新規格のフルサイズとなる2代目へ生まれ変わりました。

●ホンダ「ライフ」

短命なのはわかっていながらも発売された「ライフ」短命なのはわかっていながらも発売された「ライフ」

 ホンダ「ライフ」は「N360」の後継車としてデビューした360cc時代の軽自動車が始まりでした。その後、ホンダは一旦軽自動車製造から撤退しますが、1985年に550ccの初代「トゥデイ」を発売して軽自動車製造を復活。

 そして、1997年に2代目となる「ライフ」を発売します。ライフは2代目トゥデイとシャシやエンジンなどを共有したトールワゴンタイプのモデルです。

 この2代目ライフは、わずか1年半ほどで生産を終了するという、異常なほど短命でした。理由としては1998年に軽自動車規格が変わり、ボディサイズが大きくなったためです。

 1998年にはキープコンセプトでフルモデルチェンジした3代目ライフが発売されたので、販売が途切れることはなかったのですが、この1年半のわずかな期間のために、多くの部品を新規で開発したことに驚きます。

●日産「ブルーバード」

中身を一新したが見た目に新鮮味がなかった「ブルーバード」中身を一新したが見た目に新鮮味がなかった「ブルーバード」

 日産のミドルクラスセダン「ブルーバード」は1959年に誕生し、以来、同社の中核を担う重要なモデルとして、代を重ねました。

 なかでも1979年に登場した6代目ブルーバードは、直線基調のボディデザインと、優れた操縦性が高く評価され、シリーズ最高の大ヒットとなります。

 そして、1983年に発売された7代目ブルーバードでは、初代から続いた後輪駆動から前輪駆動に変更するという転換期を迎えました。

 しかし、中身は大きく変わりながらも、外観は6代目ブルーバードから継承された直線基調のままで、代わり映えのしないものとなりとなっていました。

 デビュー後に、角を丸くしたデザインが流行となっていくなか、7代目のデザインは時代遅れとなり、洗練されたデザインに生まれ変わるのは1987年の8代目登場まで待つことになりました。

■時代の流れに追従するも中途半端だったモデルとは!?

●マツダ「ファミリア」

流行の2BOXにはなったもののFRのままだった「ファミリア」流行の2BOXにはなったもののFRのままだった「ファミリア」

 かつて、マツダの主力車種だった「ファミリア」は、1977年のモデルチェンジでリアオーバーハングを切り詰めたボディにリアハッチを持つ2BOXスタイルになるという転換期を迎えました。

 外観は丸みを帯びたデザインで、1975年に発売された2代目「コスモ」に似た縦格子デザインのフロントグリルを採用し、上級車種をイメージさせる戦略が成功し、販売も好調でした。

 しかし、先代から引き継いだシャシの基本設計は古く、後輪駆動のままとなっており、ライバル車たちが続々と前輪駆動を採用して広い室内空間を実現していたことに比べると不利な状況が続きました。

 そして、ファミリアは1980年に「赤いファミリア」として有名な5代目へとモデルチェンジ。

 前輪駆動による広い室内と、直線基調のシャープなボディデザインが好評となり、4代目を超える大ヒットとなりました。

●ホンダ「インサイト」

機能的にまだ未熟な部分があった「インサイト」機能的にまだ未熟な部分があった「インサイト」

 ホンダ初代「インサイト」はトヨタ「プリウス」の燃費を超えるべく開発され、1999年に発売。徹底的な軽量化と空力性能を向上した結果、当時、量産ガソリン車で世界最高の35km/L(10・15モード)を達成しました。

 しかし、軽量化のために2シーターとしたことでヒットすることなく、2006年に販売を終了します。

 そして、2009年に登場した2代目インサイトは5人乗りの5ドアハッチバックとなり、使い勝手の良いコンパクトカーへと大きく舵を切りました。

 3代目プリウスの対抗馬としても期待され、プリウスよりも1か月早く発売されると、2009年4月度のハイブリッド車月間販売台数第1位を獲得します。

 しかし、インサイトのハイブリッドシステム「Honda IMA」は、基本的にエンジンのアシストに徹するもので、わずかな距離の低速走行時のみでしかモーターによるEV走行ができません。

 プリウスは2代目からEV走行を可能としており、同じハイブリッドながらシステムの違いから燃費だけでなく販売台数においても大差をつけられてしまいました。

 その後、2代目インサイトは2014年に販売を終了。2018年に発売された3代目インサイトは、発進を含めてほとんどの走行を電気モーターとする「SPORT HYBRID i-MMD(現在は「e:HEV」)」を採用し、ハイブリッド車として大幅に進化しました。

※ ※ ※

 長い期間に代を重ねつつ販売されている、ロングセラーなクルマの歴史を振り返ってみると、意外と面白い事実が見えてきます。

 たとえば、トヨタ「クラウン」は初代が1955年に発売され、現行モデルは15代目です。

 その間で、1971年に登場した4代目は、「クラウン最大の失敗」といわれるほど販売が低迷し、実際に日産「セドリック/グロリア」の販売台数よりも下まわってしまいます。

 一方、1987年に登場した8代目は空前の大ヒットを記録し、コンスタントに月販2万台を記録しました。

 時代背景やユーザーニーズの変化など、さまざまな理由が考えられますが、同じ車種でも代が変わればどうなるかわかりません。

 まさにロングセラーなクルマならではの現象ではないでしょうか。

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