長期間の放置で愛車が動かない!? 春から初夏に気を付けたい車のトラブルとは
くるまのニュース / 2020年5月17日 11時30分
新型コロナ問題もあり移動制限が厳しくなるなかで、他人との接触を避けられる有効な手段として見直されつつある「クルマでの移動」。ですが、春先や初夏にかけての季節特有のトラブルが起きることもあります。それは一体どのようなことなのでしょうか。
■メンテナンス不足によるクルマのトラブルが増える?
現在、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、他者との接触を避けられる移動手段として、クルマが見直されています。
その一方で、春先から初夏にかけてクルマを運転するときに注意すべきことがあるといいます。それは一体どのようなことなのでしょうか。
JAFのHPで公表されている「春先(GW)のロードサービスの出動要請理由(2019年度)」によると、もっとも多いのが「過放電バッテリー」(バッテリー上がり)で2万2685件と、全体の36.43%を占めています。
その次に多いのが「タイヤのパンク、バースト、エアー圧(空気圧)不足」で1万957件。このふたつで54%の過半数を超えています。
さらに「破損/劣化バッテリー」が2982件、「発電機/充電回路」が762件、「スタータモータ(の不具合)」が754件となっています。
バッテリーの「過放電」は1年を通じて起こりうるトラブルですが、やはり春先に起こりやすいトラブルともいえます。
さまざまな原因がありますが、冬場はエアコンの使用率が高い割に長距離を走らないケースが多く、バッテリーの消費が激しいことに加え、長期間乗らないでいることが増えるためです。
クルマは動かしていない間も、さまざまな電子部品で待機電力を消費してバッテリーの電力が減っていきます。
日常的に走行している場合は、エンジンの動力でローターが回転し電気を発生させるオルタネーターが十分な発電量を確保できるのですが、駐車場でエンジンをかけたぐらいでは使用量ほどの発電量がなくバッテリーの電力も減ってしまい(放電)、最終的にはセルモーターも回らないほどバッテリーに電気が残っていない状態(過放電)になってしまうのです。
バッテリーが上がってしまった場合、ジャンプスターターなどでエンジンを始動させて適度な回転数を維持して走行するとある程度は回復します。その場合は単なる過放電なので、バッテリーが比較的新しい場合は専用の充電器で充電すれば問題ありません。
エンジンが始動できたとして、ある程度走ってもまたすぐにバッテリーが上がってしまうのは、バッテリーが劣化している可能性が高いです。
バッテリーの寿命は2年から5年といわれており、車検時に新品に交換していなかった場合は、いつバッテリーの寿命が尽きても仕方ない状態ともいえます。
そうなったら充電を繰り返すより、消耗品と割り切って新品に交換したほうが良いです。
また、新しいバッテリーを搭載したにも関わらず、同じようなバッテリー上がりの症状が出る場合は、オルタネーターの故障が考えられます。
クルマのバッテリーの容量は思っているほど多くはなく、エンジンの始動やエアコン、オーディオやナビなど走行で使用している電力をまかなうには、走行中に発電した電力で蓄電を繰り返すことが必要です。
バッテリーを交換してもすぐに上がってしまう場合は、販売店などに相談して修理または交換してもらう必要があります。
■春先の運転では眠気や不慣れなドライバーにも注意!
春先でのドライブで注意したいポイントは、「眠気」です。
花粉や新型コロナウイルス問題もあり、春先でも窓を閉め切りエアコンを使用しながらドライブする機会も多いと思います。
長距離ドライブでは眠気に注意
エアコンを使用するとき、外から風を取り入れる「外気導入」モードにしておけば問題ありませんが、空調の風を車内に循環させる「内気循環」モードでは、車内の二酸化炭素濃度が上がって眠気が誘発されることがあります。
さらに高速道路などでは同じような景色が続くことで注意力が低下し、脳が活性化しないため眠気が襲ってきます。
その証拠に、高速道路の居眠りがもっとも発生しやすいのが「直線区間」だとわれています。道が空いていたり渋滞していたりといった道路状況や、同乗者が寝ているなど車内状況の要因が加わると、さらに眠気が増すといわれていますす。
この眠気にもっとも有効だといわれているのが、サービスエリアやパーキングエリアでの休憩やリフレッシュです。
同じ姿勢で同じ速度で走り続けていると眠気が出てくるのですから、あえて運転を一時中断する行動をして、仮眠を取るなり、逆に降りて休憩を取るなどメリハリをつけることで、眠気をかなり解消できます。
もうひとつの注意点は、この時期に増える免許取り立ての初心者ドライバーや、地元以外の地域から来たドライバーへの配慮です。
道路状況に不慣れなことから、道の途中でいきなり曲がったり、途中で停まってしまうこともあります。
そのようなクルマが走行している場合は、いつもより多めに車間距離を取り、教習所で教わった「かもしれない運転」がいいかもしれません。
※ ※ ※
春先は子どもの飛び出しに注意もが必要です。陽気が良いと外で遊ぶ子供が増え、公園の出入り口や見えづらいカーブ、大人が歩かない場所などから飛び出してくることがあります。
突然の飛び出しに備え、事故を未然に防ぐ運転を心がけましょう。
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