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なぜ逮捕? 犬を膝に乗せて運転は交通違反!? 正しいペットの乗車方法とは

くるまのニュース / 2020年5月13日 9時10分

ペット愛好家のなかには、愛犬や愛猫をクルマに乗せてドライブを楽しむ人も多いでしょう。しかし、一歩その乗車方法を間違えると道交法違反で捕まるケースがあります。せっかくのドライブを台無しにしてしまわないために、今回はペットとのドライブを正しく安全に楽しむための方法について紹介します。

■一歩間違えれば犯罪者? 知っておきたいペットとクルマの法律

 ペットを飼っている人のなかには、クルマに乗せて一緒にドライブを試みる飼い主も多いでしょう。しかし、その方法を間違えると最悪の場合、交通違反になってしまうことがあります。

 実際に、北海道の札幌市では、犬を膝に乗せて運転していた男性が道交法違反で逮捕されました。事件が起こったのは2020年5月2日午後4時頃、警察官が札幌市内をパトロールしていると、運転席側の窓から顔を出す犬を発見し、停車指示を出したものの逃亡しようとしたために逮捕されました。

 また、2012年3月にも同様の事件が起こっています。当時、山口県周南市内にある県道で、小型犬のトイプードルを膝の上に乗せて運転していたことから、運転手の男性を現行犯逮捕。

 付近をパトロールしていた警察官によると、発見時に停止命令を求めるも応じずに逃亡したため、道交法違反で逮捕に至ったようです。

 このように、ペットを膝の上に乗せて運転をする行為は「乗車積載方法違反」となります。道路交通法第五十五条には以下の記載があります。

「車両の運転者は、当該車両の乗車のために設備された場所以外の場所に乗車させ、又は乗車若しくは積載のために設備された場所以外の場所に積載して車両を運転してはならない。」

 運転手の膝にペットを乗せることで視野を遮られてしまうほか、ハンドル操作が妨げられる可能性が大いに考えられます。もし、違反した場合は普通車で6000円、中・大型車で7000円の反則金と、違反点数1点が加算されます。

 また、助手席や後部座席の窓からペットが顔を出す行為も違反です。実際に、道路交通法第七十条には以下の記載があります。

「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。」

 違反とされれば、反則金9000円と違反点数2点が加算されます。なお、反則金を支払わなかった場合は刑事罰の対象となり、3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられます。

※ ※ ※

「うちのペットは大人しいから大丈夫」という気持ちで、膝の上に乗せて運転をしたり、車内で自由に身動きが取れる形でペットを乗車させる人も多いでしょう。しかし、道交法違反はもちろん、ペットの安全面に配慮する上でも避けるべき行為のひとつです。

 動物たちは、自分自身で身を守ることができません。もし、野放しの状態で乗車させて事故を起こしたときには、真っ先に命を落とす可能性も高くなります。愛情を注ぐペットを守るためにも、まずは正しい乗車方法を心がけてください。

■これで完璧!正しく安全にペットを乗車させる方法

 ペットを乗車させるときの正しい方法について、都内のペットショップ店員は以下のように話します。

――ペットの安全に配慮した乗車方法を教えてください。

 第一にキャリーバックやケースなどを利用しましょう。サイズの選び方は、「やや窮屈かな?」と感じるくらいがちょうどいいです。

 車内は、横揺れや縦揺れなど、かなり不安定な状況になります。そのため、身体にフィットするものを選ぶことで安定感が出ます。とくに、プラスチックケースがおすすめでしょう。底が硬いので、足元も安定します。

「狭くてストレスに感じるのでは?」と思う人もいますが、余裕のあるものを選ぶとかえって逆効果です。ぐらぐらしてしまうことで、踏ん張って立とうとするため、疲れてしまうことがあります。揺れを感じやすい不安定な空間は、ペットにとってもストレスになるので注意してください。

――ペットをクルマに乗せる際、注意すべきことはありますか。

 ペットを抱っこしながらクルマに乗せるのは控えたほうがいいでしょう。犬や猫にとって、車内は慣れない環境なのでストレスも大きいです。そこで、膝に抱えたり、抱っこをしてしまうと足元も不安定になるので、負担が大きくなります。

 また、車内でお菓子をはじめとする食べ物を与えるのはやめましょう。車内では、いつ何が起こるかわかりません。もし、急ブレーキを踏んだり、衝突事故が起きたときのなど衝撃を考えると、食べ物を与えるのは危険です。急な衝撃で、ものを喉に詰まらせる可能性もあります。与える際は、いったんクルマから降ろしてあげてください。

――長距離の移動になった場合、ペットの負担を減らすための効果的な配慮はありますか。

 旅行などの長距離移動になれば、こまめに外の空気を吸わせてあげましょう。また、犬の場合はトイレを我慢してしまう子も多いでの、人間同様にトイレ休憩をとってあげてください。

 最近では、高速道路のサービスエリア内にドッグランを設置している場所や、ペットも一緒に同行できる施設なども増えています。

 こうした場所を利用して、息抜きをさせてあげましょう。目安として、3時間から4時間の移動であれば1時間に1回程度がベストでしょう。

 ただ、飼い主側の都合もあるので、うまくバランスを観ながら気晴らしできる時間を作ってあげてください。30分から1時間程度といった短距離の場合は、そのまま目的地まで向かっても問題ありません。

長距離運転の場合は、こまめに車から降ろして散歩を長距離運転の場合は、こまめに車から降ろして散歩を

 動物愛好家のなかには、一緒にドライブを楽しむために車内でペットを野放しにしているケースが発生しています。しかし、場合によっては逮捕される事例もあるので、くれぐれも注意してください。

 かわいいペットの命を守るためにもクルマで移動する際は、ペットより少し小さめのキャリーケースに入れる習慣をつけましょう。

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