ライトの黄ばみが酷いと車検NG? 自分でも出来る! 効果的な解決方法
くるまのニュース / 2020年5月18日 10時10分
どんなに最新のクルマであっても、ヘッドライトの経年劣化による黄ばみは避けられない問題です。しかし、この黄ばみがあまりにも酷い場合、車検に通らないケースがあります。なぜ車検を通せなくなるのでしょうか。
■ヘットライトの黄ばみや曇りが目立つ理由とは?
クルマのヘッドライトの黄ばみが酷くなると、光量が落ちるため車検に通らないことがあります。さらに、2015年9月以降、ヘッドライトの検査基準が改正されたことで、その判断基準はより厳しくなりました。
経年劣化によって黄ばんでいるヘッドライト
以前までは、ハイビーム(走行用前照灯)の検査をおこなって不合格になった場合のみ、ロービーム(前照灯)に切り替えるものでした。
しかし、現在はロービームでの検査をおこなった後、カットオフラインやエルボー点がはっきり測定できない場合にハイビーム測定へと切り替わっています。
そのため、以前は問題なく通過できたヘッドライトも、新基準によるロービームの照射範囲によってクリアできないケースも増えているようです。
ヘッドライトの黄ばみが目立つ大きな要因は、経年劣化によるものが大半です。ヘッドライトは樹脂製の素材で出来ているため、ある程度の長い年数が経過すれば自然と黄ばみが目立ってくるため、徐々に曇りも酷くなっていきます。
また、劣化の度合いはクルマの保管方法でも大きく変わります。屋外駐車場など、直射日光のあたりやすい場所では樹脂素材が焼けてしまうため、劣化の進みも早くなるほか、雨風や走行中に石が当たったりすれば、コーティングも徐々に剥がれることも要因のひとつです。
では、実際どの程度の黄ばみだと車検をクリアできなくなるのでしょうか。都内の自動車整備工場に勤務する職員は、以下のように話します。
「黄ばみの度合いについては、実際に確認してみないと判断できません。ただ、なかの電球が変色するとライトが暗くなってしまうので、車検に通過するのは難しいでしょう。これは、持ち込みの場合でも同じことがいえます。
よほど酷い場合は、レンズだけ交換することができないのでヘッドライトごと取り替える必要もありますが、なかなかこういったケースは見かけません。
また、10年以上乗っているクルマであれば、ほとんどのヘッドライトは曇ります。最近の車種であれば、玉の性質が変わっているので変色する可能性は低いでしょう。
気になるようであれば、ホームセンターなどで取り扱っているコンパウンドを使用するのもおすすめです。多少の曇りは軽減できるので、車検前に試してみるのもいいかもしれません。
とはいえ、実際に見ないと判断できないことが大前提なので、まずは整備工場で一度チェックしてもらってください」
※ ※ ※
このように、あまりにも酷いケースになると車検に通りません。しかし、普段からメンテナンスを心がけることにより、回避することもできます。
■黄ばみが酷いと車検に通らない? その効果的な解決方法とは?
実際に、黄ばみを改善するための効果的な方法について、株式会社オートバックスセブンの担当者は以下のように話します。
――ヘッドライトの黄ばみや曇りを改善する方法はありますか。
表側の黄ばみであれば、市販のヘッドクリーナーで落とすことができます。クリーナーをしたあとは、必ずコーティング剤を使ってください。こうすることで、綺麗な状態を維持することができます。
ただ、一度自分でコーティングをおこなった場合、その後もこまめなメンテナンスが必要です。使用するコーティング剤にもよりますが、簡易的なものになると2ヶ月から3ヶ月程度の持ちになります。
コーティングの目安は、洗車をおこなったタイミングがおすすめです。また、繰り返しのコーティングは徐々にムラが出てくるので、年に1回はクリーナーもおこなってください。
内側に黄ばみが発生していると、自分でメンテナンスするのは非常に難しいです。ヘッドライト周辺をすべて分解する必要があり、かなり手間のかかる作業になります。
そのため、お店に相談するのが無難でしょう。全取替になるので少し値段はかかりますが、自分でメンテナンスするリスクを考えると、業者に頼んだほうが無難です。
もし、内側・外側の黄ばみを判断するのが難しいときは、洗車後のヘッドライトを触ってみましょう。綺麗にしたにも関わらず、表面がザラザラしているときは外側の問題です。反対に、表面は特に問題ないものの、なぜか黄ばんでいる場合は内側が原因でしょう。
色々なヘッドライト。経年劣化で黄ばみやすくなる
また、ヘッドライトクリーナーの種類として、クリーナーとコーティング剤のセット売りと単品の2種類があります。
セット売りのなかでも、それぞれ液体が別れている本格的なものや、クリーナーとコーティングが一体型になっているタイプなどがあり、値段帯は1000円から1万円と幅広いです。
値段によって作業性や保護力に違いがあります。高いものを買えば、その分綺麗な状態を持続できる期間も長い傾向にあります。
自分で施工する場合には、スタッフなどに各商品の特徴などを聞いてから購入するのが良いかもしれません。
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