2000万円以下で入手可能!? ランボルギーニのフラッグシップ「ディアブロ」に要注目!!
くるまのニュース / 2020年5月19日 11時50分
1990年代のランボルギーニを、たった1台で乗り切った「ディアブロ」。カスタムのベースとして一時は人気が集まっていたが、登場から30年を経たこともあり、オリジナルコンディションのディアブロに注目が集まりつつある。手に入れるなら、今がチャンスだ。
■個人コレクションを一挙放出!! なかには掘り出し物も!
毎年春に、ドイツのエッセンで開催されるアウト・メカニカは、クラッシック・カーのファンには欠かすことのできない重要なショーだ。
このショーの観客を目当てに世界各国のオークショネアは、ここで大規模なオークションを開催することが、最近の定番となっているが、今年はやはり話は簡単には進まなかった。
RMサザビーズが開催を計画していた「マーセル・プティジャン」オークションは、新型コロナウイルスの影響により安全を優先して中止。現在オンラインのみでの入札がおこなわれている。
マーセル・プティジャンという個人の名前が掲げられていることからも想像できるように、これは個人のコレクションを一気に放出するオークションである。
かつてレーシング・ドライバーとして活躍した彼は、カー・コレクターとしても有名な存在で、しかも年代や国籍を問わずに、さまざまなモデルを収集していることで知られていた。
彼にはレースを引退した後に、いつかレースやクルマのファンが訪れて一日を楽しめるようなミュージアムを建設したいという夢があったという。だが残念ながらその夢は叶うことはなく、今回そのコレクションの売却が、RMサザビーズに委ねられることになったのだ。
それにしても驚きのコレクションである。実際にそのオークション・カタログを見れば、年代は1950年代から1990年代に及び、メーカーも幅広い範囲に及んでいる。
オートモービリアの品揃えも豊富だったから、仮にエッセンの会場でこのオークションが開催されれば、お土産に何か趣味のアイテムを購入して帰宅することもできただろう。オークションの敷居はさほど高くはない。
■創設当初のランボルギーニらしさが残る最後のフラッグシップ、それがディアブロだ!
とりたてて強い興味を示すブランドはなかったかのようにも思えるプティジャン氏だが、ランボルギーニのコレクションは、それなりのラインナップだ。
「イスレロ」、「エスパーダ」、「ミウラS」、「カウンタックLP400S」、「ハラマ」、「ディアブロ」、「ジャルパ」と、まさにクラッシック・ランボルギーニの歴史がここに揃う。
ガンディーニのデザインしたディアブロのフォルムは、エレガントだ(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
そのなかでも注目されるのは、予想落札価格が12万ユーロから15万ユーロ(約1392万円から1740万円)と提示された、1991年モデルのディアブロだ。
これはディアブロとしてはもっとも初期型にあたるものだが、さらに初期のステアリングホイールの後方に切り立つかのようなメーターパネルは、ややコンパクトな改良型に変更されており、前方の視認性は改善されているのが分かる。
また1991年モデル以降ではテールのリバースランプとバックフォグの位置関係が左右逆になっているが、このモデルはデビュー当時そのままに左にバックフォグを備えるデザイン。デビュー時のさまざまな混乱が目に浮かぶようだ。
それまでのミウラ、そしてカウンタックと同様に、マルチェロ・ガンディーニのデザインによるボディは、当時の親会社であったクライスラーによってかなりの手直しを受けた。とはいえその流麗さ、スーパースポーツとしての戦闘的な雰囲気は、さすがはランボルギーニのエンブレムを掲げるモデルならではのものだ。
スペックシートに掲げられた最高速の325km/hという数字には、誰もが興奮を隠し得なかったはずである。
ディアブロのリアミッドに、まず搭載されたエンジンは、5.7リッターのV型12気筒自然吸気だった。最高出力492psは、当時としては圧倒的であり、それはまさに「ディアブロ=悪魔」の叫びとも例えられるサウンドとともに、ディアブロのパフォーマンスを演出した。
参考までにディアブロの生産は、最終的に2000年まで続き、後継車のムルシエラゴにその地位を譲る。1990年に登場し、1990年代を独りで生き抜いたディアブロ。
ランボルギーニへの貢献度が非常に高いモデルといっていいだろう。はたして今回のオークションでは、その初期型ディアブロに、どれほどの評価が下されるのだろうか。
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