エグいカッコ良さ ダットサン「GO LIVE」 NISMOとは違うスポーティなヤバい奴
くるまのニュース / 2020年5月20日 17時10分
日産が新興国向けに展開するサブブランド「ダットサン」には多数の専用車種があります。そのなかでも新興国向けスポーティモデル「GO LIVE」とは、どんなクルマなのでしょうか。
■GOをアグレッシブに変身させたGO LIVE
かつて日本国内でも展開されていた「ダットサン」ですが、2013年に日産のサブブランドとして再出発し、現在は新興国を中心に専用車種を販売しています。そのなかで、スポーティなモデルとしてインドネシア市場などで販売されているのが「GO LIVE」です。どのようなクルマなのでしょうか。
GO LIVEのベースとなるダットサン「GO」は、日産「マーチ」と共通のプラットフォームを用いて開発されています。
近年は、新興国でも道路の整備状況やモータリゼーションが進んでいることから、一般人の間でもクルマが嗜好品として見られるようになってきました。
そうしたニーズを掴み取るために、スポーティなカスタマイズを施したGO LIVEが販売されています。
GO LIVEは、2018年にインドネシアでおこなわれた国際モーターショー「ガイキンド・インドネシア・インターナショナル・オートショー(GIIAS)」にて初披露されました。
ボディサイズは全長3788mm×全幅1636mm×全高1507mmとなっており、同じ「Vプラットフォーム」で開発されたマーチは全長3825mm×全幅1665mm×全高1515mmと、マーチよりもさらにコンパクトなサイズなのがわかります。
しかし、外観デザインはマーチと比べてスポーティさを増し、ベースとなったGOと比べても全体的に引き締められた印象を与えます。
とくに印象的なのはボディカラーで、シルバー、グレー、ブラック、ホワイトの4色に、ブラックで塗装されたルーフと大胆なイエローのアクセントが随所に施さています。
フロントスポイラー、サイドモールディング、リアルーフスポイラー、リアバンパーディフューザーなどもイエローで塗装され、専用のエアロキットを装着。
日産のスポーツブランドであるNISMOでも、ボディの一部に専用のレッドアクセントが施されていますが、GO LIVEのイエローアクセントはNISMOを彷彿とさせる仕様です。
また、インテリアデザインもユニークで、ブラックを基調としたインテリアのシートには、専用のイエローステッチや、シートベルトやメーター内にもイエローのアクセントが与えられ、欧州スポーツカーのような演出が施されています。
パワートレインはベースとなるGOと同じ、1.2リッターエンジンを搭載。また、5速MTでは67馬力、CVTは77馬力と異なっています。
GO LIVEはクルマの購入を考えている若者をターゲットとており、外観デザインを変更しつつも基本的なエンジンやシャシをGOと共通とすることで価格を抑えています。
インドネシアにおける価格は、5速MTが1億3500万ルピア(約97万円)、CVTが1億5000万ルピア(約108万円)です。
■新興国向けのクルマならではの問題も?
新興国のなかには、ダットサンが登場するまで日産が販売をおこなっている国もありましたが、こうした地域では、2013年に新興国向けのブランドとしてダットサンが展開されるという情報が注目を集めました。
過去にはインドネシアのほかにフィリピンでも展開され、2014年にはGO LIVEのベースとなるダットサン「GO」が販売されました。
新興国向けのブランドとして展開されるダットサン。そのため価格も抑えられている
しかし、フィリピン陸運局が「ダットサン『GO』の安全性には大きな問題がある」と指摘したことで、フィリピンにおけるダットサンの販売戦略は大きく後退します。
フィリピン陸運局の指摘の根拠となったのは、2014年11月14日に実施された、グローバルNCAP(新車アセスメントプログラム)によるGOのクラッシュテストでした。クルマの安全性を確かめるこのテストで、GOはなんと「星ゼロ」という異例の評価を受けてしまったのです。
新興国では、日本では馴染みの薄い中国やマレーシアなどの自動車メーカーが、驚くような価格でクルマを販売していることも少なくありません。
こうしたクルマには安全性に問題を抱えているものも多く、日本の保安基準に照らせば不適合となるモデルもあります。
国によって賛否の分かれるダットサンは、そうした新興国市場の最前線で戦うメーカーといえるでしょう。
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