運転の楽しさが再発見できるクルマとは!? 若者にこそ乗って欲しい車5選
くるまのニュース / 2020年5月22日 6時10分
近年「若者のクルマ離れ」という言葉を耳にする機会が増えましたが、実際のところ若い人は決してクルマが嫌いというわけではないようです。そこで、若者にこそぜひ乗って欲しい運転が楽しいクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
■運転の楽しさを知るのに最適なクルマがある!?
2000年代に入ったころから「若者のクルマ離れ」というフレーズを耳にするようになりました。若年層がクルマ以外の事にお金を使わざるを得ない状況になったため、というのが理由のようです。
確かにクルマを買うためのお金以外にも維持費がかかるということもあり、現代の若者にとっては手が出しづらいのは理解できます。
一方で、クルマの運転が楽しいと感じるには、若いうちにクルマに接することが重要なのも確かです。
そこで、若者にこそぜひ乗って欲しい運転が楽しいクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
●トヨタ「カローラスポーツ」
実際に若者向けに開発された「カローラスポーツ」
トヨタ「オーリス」に代わり、12代目となる「カローラスポーツ」が2018年には発売されると、5ドアハッチバックの復活が大いに話題となりました。
カローラスポーツは全長4375mm×全幅1790mm×全高1460mmのワイド&ローなボディで、パワーユニットは1.2リッター直列4気筒ターボエンジンもしくは1.8リッター直列4気筒ハイブリッドを搭載。
なかでも116馬力を誇る1.2リッターターボエンジン車では、エンジン回転数を自動的に制御して発進やシフトダウンをサポートする6速MT「iMT」が選択可能です。
サスペンションはフロントにストラット、リアにダブルウイッシュボーンの4輪独立懸架を採用し、高いコーナリング性能を実現。さらに路面や走行状況に応じ減衰力を切り替える「AVS」(Adaptive Variable Suspension System)をグレードによってメーカーオプション設定するなど、高い運動性能と乗り心地の良さを両立しています。
ベーシックグレードのG“X”(6速MT)の車両本体価格は216万9200円。世界各国の道を約100万km走って鍛えたサスペンションを、ぜひマニュアルトランスミッションで楽しんでほしいです。
●スバル「BRZ」
いまでは絶滅危惧種となっている小型FRクーペの「BRZ」(画像は「R カスタマイズパッケージ」)
2012年にデビューしたスバル「BRZ」はトヨタと共同開発された、いまではかなり貴重な小型FRクーペです。
スバルが培った水平対向エンジン技術を用いて「超低重心FRパッケージ」を実現し、優れたコーナーリングパフォーマンスを持つライトウェイトスポーツカーで、発売以来スポーツドライブ好きたちから人気を博しています。
搭載されているエンジンは2リッター水平対向4気筒DOHC自然吸気で、スバルが開発した「FB20型」をベースに、トヨタの直噴技術「D-4S」を組み合わせたもので、最高出力は207馬力(AT車は200馬力)を発揮。
自然吸気らしくレスポンスに優れ、高回転まで気持ちよく吹け上がるフィーリングが好印象です。
サスペンションはフロントにストラット、リアはダブルウイッシュボーンとし、高剛性なシャシと相まって高いロードホールディング性能を誇ります。
なお、サスペンションセッティングはスバル独自のもので、兄弟車のトヨタ「86」とは乗り味が異なるなど、両メーカーのこだわりが反映されています。
価格はカスタマイズを前提としたモデル「R カスタマイズパッケージ」(6速MTのみ)であれば、247万5000円ですが、STI(スバルテクニカインターナショナル)謹製のチューニングが施された最上級グレードの「STIスポーツ」(359万7000円から)も大いに魅力的です。
なお、一部地域のディーラーでは、BRZの受注が2020年7月20日で終了とアナウンスされています。新車で手に入れたいという人は、ディーラーに問合せしてみてください。
●スズキ「スイフトスポーツ」
軽量コンパクトなボディで遅かろうはずがない「スイフトスポーツ」
初代スズキ「スイフト」は、2000年に「カルタス」の後継車として発売されたクロスオーバーSUV風のコンパクトカーです。
2003年のマイナーチェンジで、高圧縮化やアルミ鍛造ピストンなどのチューニングで、115馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載した「スイフト スポーツ」が誕生し、安価なスポーツモデルとして人気となります。
そして、2017年に発売された現行モデルの4代目スイフトスポーツは、プレミアムガソリン仕様の1.4リッター直列4気筒ターボエンジンを搭載。点火時期制御とターボの過給圧制御のスイフトスポーツ専用チューニングが施され、最高出力140馬力を誇ります。
通常のスイフトに比べ30mmワイド化されたトレッドや20mm拡幅したフェンダーにより、シリーズ初の3ナンバー登録となりますが、ボディ剛性の向上と軽量化を高い次元で両立したことで、全グレードで車重1トン未満を実現しています。
また、モンロー製ストラット&ショックアブソーバーで締め上げられた足回りと、クロスレシオ化された6速MTを駆使してドライブすれば、たとえ街中でもドライビングプレジャーを味わえるでしょう。
スイフトスポーツの価格(消費税込、以下同様)は、187万7000円からです。このクルマの楽しさを考えると、かなりのお買い得なプライスではないでしょうか。
■デートには不評かも!? ヤング向けのオープンカー2台
●ダイハツ「コペン GRスポーツ」
トヨタとタッグを組んで開発された「コペン GRスポーツ」
2002年に初代が発売された2ドアオープンカーのダイハツ「コペン」は、軽自動車ならではの維持費の安さで、セカンドカーとして高い人気を誇りました。
2014年に発売された2代目では、エンジンは64馬力を発揮する660cc直列3気筒DOHCターボを搭載し、7速スーパーアクティブシフト付CVTと5速MTを選ぶことができ、スポーティな走りを継承しています。
2代目コペンには「ローブ」「セロ」「エクスプレイ」というコンセプトの異なる3タイプが設定されていましたが、2019年に第4のモデル「GRスポーツ」が追加ラインナップ。
トヨタGAZOO Racingの協力により登場したGRスポーツは、走りの性能を最大限に発揮させるために車体剛性をアップさせ、しなやかさを追求したKYB製ショックアブソーバーを採用しています。
その結果、フラットな乗り心地と優れた操舵応答性を実現するなど、スポーツカーと呼べる仕上がりとなっています。
価格はCVT車が238万円、5速MT車が243万5000円と、軽自動車としては安くありませんが、装備や走りのポテンシャルを考えると納得の価格ではないでしょうか。
●マツダ「ロードスター」
日本が世界に誇るピュアスポーツカーの「ロードスター」
1989年に誕生したユーノス「ロードスター」は、消えかかっていたオープン・ライトウェイトスポーツカー市場を復活させた偉大な足跡を残した名車といえます。
その初代ロードスターへの原点回帰を目指したのが、2015年に発売された4代目ロードスターです。
搭載されたエンジンは、最高出力132馬力を発揮する1.5リッター直列4気筒DOHCで、決してパワフルではありませんが、50:50の理想的な前後重量配分を実現していることや、高剛性かつ軽量なシャシによって、マツダが目指した「人馬一体」を実現。
国産モデル屈指のドライビングプレジャーが味わえるFRスポーツカーとなっています。
また、手動のソフトトップによって手軽にオープンエアモータリングが楽しめるのも、ロードスターの大きな魅力のひとつです。
価格はベーシックグレードの「S」が260万1500円。サスペンションチーニングや車体剛性のアップ、LSDが標準装備されたトップグレードの「RS」が333万4100円です。
※ ※ ※
今回紹介したモデル以外にも、スズキ「アルトワークス」や、マツダ「マツダ2」など、比較的安価で乗って楽しいクルマがまだまだあります。
しかし、数が少なくなっているのは確かで、かつてのホンダ「シビックSi」やトヨタ「カローラレビン」、三菱「ミラージュ」といった、ベーシックなスポーツモデルはほとんど残っていないのが現状です。
先進安全技術の装備や衝突安全性の向上などで、安価で軽量なモデルを開発するのは難しい状況ですが、まだ新車で手に入るいまは幸せなのかもしれません。
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