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高額値引きでも売れなかったセダンがあった!? 迷車・珍車セダン5選

くるまのニュース / 2020年5月23日 6時10分

現在、人気に陰りがあるセダンですが、かつては各メーカーとも数多くのセダンをラインナップしていました。なかにはユニークなモデルや、デザインが酷評されたモデルも存在。そこで、いま振り返ると迷車・珍車といえるセダンを5車種ピックアップして紹介します。

■玉石混交だったころのセダンを振り返る

 近年、セダン人気が低迷したため、各メーカーともセダンのラインナップは減少傾向で、完全にセダンの生産から撤退してしまったメーカーもあります。

 しかし、かつてはセダンがパーソナルカーやファミリーカーとして活躍していたこともあり、各メーカーとも数多くのセダンを販売していました。

 そのなかには、個性的なモデルや奇抜なモデルも存在。そこで、いま振り返ると迷車・珍車といえるセダンを5車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「アコード CA」

欧州テイストを盛り込んでシックな印象の「アコード CA」欧州テイストを盛り込んでシックな印象の「アコード CA」

 1976年に発売された初代ホンダ「アコード」は「シビック」の上位に位置するモデルとして開発され、当初は3ドアハッチバックのみでしたが、後にセダンが追加され、ステーションワゴンやクーペもラインナップに加わります。

 そして、1985年に登場した3代目では、セダンとステーションワゴンタイプの3ドアモデル「アコードエアロデッキ」が設定され、注目されました。

 フロントフェイスは流行のリトラクタブルヘッドライトを採用したスポーティなフォルムで、2リッターと1.8リッターのDOHCエンジンを搭載。サスペンションを4輪ダブルウイッシュボーンとするなど、見た目以上に優れた走りを実現します。

 すべてが刷新されスポーティに生まれ変わった3代目アコードでしたが、派手な外観を好まない層に向けて、1987年に「アコード CA」を追加。

 アコード CAはリトラクタブルヘッドライトが廃され、欧州仕様で採用されていた固定式の異型2灯ヘッドライトに換えられた、シックな印象のルックスでした。

 シャシはアコードと同様で、当初はSOHCエンジンのみの設定でしたが後にDOHCエンジンが追加されます。

 やや高級感のあるイメージで販売されたアコード CAは、あまり人気とはなりませんでしたが一定の支持を得て、1989年のフルモデルチェンジまで継続して販売されました。

●三菱「エテルナ」

5ドアハッチバックは売れないというジンクスを証明した「エテルナ」5ドアハッチバックは売れないというジンクスを証明した「エテルナ」

 1987年に登場した三菱6代目「ギャラン」は、スタイリッシュなデザインのフォルムと、高性能なフルタイム4WDモデル「VR-4」をラインナップしたことで、たちまち人気車となります。

 この6代目ギャランをベースに販売チャネル違いの姉妹車として、1988年に「エテルナ」が発売されました。

 エテルナ自体は1978年からギャランの姉妹車として販売されており、1988年モデルは4代目にあたります。

 ボディは5ドアハッチバックでしたが、三菱は「トランクゲート付4ドアセダン」と呼称しており、スタイリッシュな新しいセダンのフォルムを実現。

 トップグレードには、ギャラン VR-4と同じ205馬力を誇る2リッター直列4気筒ターボエンジンとフルタイム4WDを組み合わせた「ZR-4」が設定されるなど、スポーティさを強調しています。

 しかし、当時の日本市場では5ドアハッチバックのニーズが無く、販売は低迷。そのため1989年に、よりギャランに近いフォルムの4ドアセダン「エテルナSAVA」が発売されました。

●スバル「インプレッサ SRX」

ハイパワーな「WRX」の存在を超えられなかった「インプレッサ SRX」ハイパワーな「WRX」の存在を超えられなかった「インプレッサ SRX」

 初代「インプレッサ」は1992年に発売され、ハイパワーなエンジンとフルタイム4WDを組み合わせた「WRX」が話題となり、新世代のセダン/ステーションワゴンとして人気を博します。

 また、WRX以外にも1.5リッターから2リッターエンジンを搭載したベーシックなモデルがラインナップされ、幅広いユーザーを獲得。1998年には、それまでに無かった自然吸気エンジンを搭載したスポーティなフルタイム4WD車、「インプレッサ SRX」が追加されました。

 エンジンは155馬力を発揮する2リッター水平対向4気筒DOHCで、可変バルブタイミング機構と可変吸気システムにより低速トルクの増大が図られ、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。

 足まわりには、フロントブレーキに2ポットキャリパーと15インチベンチレーテッドディスクが装備され、前後サスペンションにスタビライザーを採用するなど、高い運動性能を実現しています。

 また、MOMO製本革巻ステアリングやホワイトメーター、専用クロスのスポーツシートが装備されるなど、内装をスポーティに演出。

 なお、SRXの価格はWRXよりも60万円ほど安価に設定されていましたが、人気グレードとはならず、いまでは非常に希少なモデルです。

■ロータリーエンジンを搭載したラグジュアリーセダンとは!?

●日産「レパードJ.フェリー」

デザインのアンバランスさが否めない「レパードJ.フェリー」デザインのアンバランスさが否めない「レパードJ.フェリー」

 1980年に登場した日産初代「レパード」は、斬新なスタイリングの4ドア/2ドアハードトップで、1986年に発売された2代目では、当時大人気だったトヨタ「ソアラ」を意識した2ドアクーペに一新。TVドラマシリーズ「あぶない刑事」の劇中車として使用されたこともあり、若者を中心に人気を博します。

 しかし、1992年に登場した3代目にあたる「レパードJ.フェリー」は、先代の2ドアクーペとは異なりエレガントな高級サルーンに変貌。

 最高出力270馬力を発揮する4.1リッターV型8気筒エンジンを搭載するなど、北米市場を主戦場として開発されたため、アメリカのラグジュアリーカーに多く見られた、トランクが後方に向かって下がる「尻下がり」なデザインが採用されました。

 しかし、国内市場では高額な価格設定と尻下がりのリヤデザインが不評で、一気に不人気車となってしまい、ディーラーではひと声数十万円の値引きが当たり前だったといいます。

 その後も販売は好転しなかったため、1996年に4代目が発売されると車名がレパードに戻され、「セドリック/グロリア」をベースとした比較的オーソドックスなデザインのセダンに一新されました。

●マツダ「ロードペーサー」

ロータリーエンジン搭載車のなかでも最大のボディを誇る「ロードペーサー」ロータリーエンジン搭載車のなかでも最大のボディを誇る「ロードペーサー」

 マツダには1970年代に大衆車から高級車まで、ロータリーエンジン搭載車のフルラインナップを完成させるという目標がありました。

 そこで、1975年にトヨタ「センチュリー」や日産「プレジデント」に匹敵するような高級セダン、「ロードペーサー」を発売します。

 当時のマツダには大型セダンを自社で生産する設備が無かったため、オーストラリアのメーカーであるホールデンにOEM供給を打診。

 ロードペーサーはホールデン「プレミアー」の車体をベースにロータリーエンジンを搭載し、マツダのフラッグシップカーとして販売が開始されました。

 搭載されたエンジンは654cc×2ローターで135馬力を発揮。しかし、もともとは5リッターを超えるV型8気筒エンジンが搭載されることを想定していた車体は重く、ロータリーエンジンの燃費の悪さに拍車がかかったといいます。

 スタイリングは当時のアメ車(ホールデンはGMの傘下)そのもので、スタイリッシュでしたが日本人には馴染めず、さらに高額な車両価格のため販売は低迷。

 一方で、騒音や振動が少ないロータリーエンジンならではの静粛性による、上質な室内空間は高く評価されました。

 そして、1977年に「ルーチェ」の上位モデル「ルーチェ レガート」が発売されたことにより、ロードペーサーは販売を終了。いまでは非常にレアなモデルで、まさにマツダ屈指の迷車といえます。

※ ※ ※

 今回、紹介した5台のセダンを振り返ってみると、各メーカーとも試行錯誤を繰り返していたことがわかります。

 近年は合理的な開発手法や、徹底的なマーケットリサーチがおこなわれているため、極端に販売が低迷するモデルや、奇をてらったようなクルマは少なくなりました。

 一方で、個性が光るクルマも少なくなってしまったので、物足りなさを感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

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