美しすぎる高性能ステーションワゴンがあった!? 往年のハイパワーワゴン3選
くるまのニュース / 2020年5月26日 16時10分
現在、日本の自動車市場では数が少なくなってしまったステーションワゴンですが、1990年代にはちょっとしたブームもあって街中では珍しい存在ではなく、高性能なモデルも存在。そこで、往年の高性能ステーションワゴンを3車種ピックアップして紹介します。
■特別につくられた驚速ステーションワゴンを振り返る
近年、日本の自動車市場では、ステーションワゴンの人気が低迷してしまい、各国産メーカーのライナップも減少してしまいました。
しかし、1990年代にはステーションワゴンがちょっとしたブームになり、国内外のステーションワゴンが数多く販売されており、なかには高性能なモデルも多数存在。
そこで、往年の高性能ステーションワゴンを3車種ピックアップして紹介します。
●アウディ「RS2アバント」
ポルシェ謹製のスペシャルなステーションワゴン「RS2アバント」
現在、フォルクスワーゲングループの傘下となっているアウディとポルシェは、古くから緊密な関係にあり、技術的な交流がありました。
そして、1994年にポルシェとコラボレートしたステーションワゴン「RS2アバント」を発売。
開発の多くをポルシェが担当し、生産もポルシェの工場でおこなわれ、RSシリーズは現在もアウディのラインナップのなかで、高性能なモデルとして展開されていますが、第1弾がこのRS2アバントです。
ベースになったのは「A4アバント」の前身にあたる「80アバント」で、最高出力315馬力を誇る2.2リッター直列5気筒ターボエンジンを搭載し、トランスミッションは6速MTのみでフルタイム4WDシステムが組み合わされ、0-100km/h加速4.8秒と俊足を誇りました。
外観は派手なエアロパーツなどは装着されていませんが、当時のポルシェ「911」と同じデザインのドアミラーやホイールと、フロントバンパーにあるターンシグナルとフォグランプが装着され、「PORSCHE」の文字が刻まれたブレンボ製ブレーキキャリパーを装備するなど、一見して只者ではないオーラを放っています。
なお、RS2アバンは日本に正規輸入されませんでしたが、わずかな台数が並行輸入で上陸しているので、稀に中古車が市場に出ることがあります。
●三菱「ランサーエボリューションワゴン」
短期間でしか販売されなかったレアモデルの「ランサーエボリューションワゴン」
1992年に登場した三菱「ランサーエボリューション」は、モータースポーツで勝つことを目的に開発された高性能セダンです。
ライバルのスバル「インプレッサ WRX」で世界ラリー選手権を共に戦い、双方とも短期間のうちに性能向上を繰り返すという、いまでは考えられないほどハイペースな性能向上が繰り返されました。
一方、販売で優位に立ったのはインプレッサで、セダンだけでなくステーションワゴンがラインナップされており、スバルは高性能ステーションワゴンのポジションを独占していました。
そこで三菱は2005年に、第3世代の「ランサーエボリューションIX」のシャシと「ランサーワゴン」のボディパネルを融合させた「ランサーエボリューションワゴン」を発売し、インプレッサに対抗します。
搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒ターボで、最高出力は280馬力(MT車)を発揮。駆動方式もセダンと同様にフルタイム4WDを採用し、セダンに比べ若干の重量増があったものの、高い走行性能を誇りました。
トランスミッションは6速MT(GT)と5速AT(GT-A)が設定され、イージードライブも可能な高性能ステーションワゴンとして高い評価を得ます。
次世代の「ランサーエボリューションX」ではワゴンは廃止されたため、ランサーエボリューションワゴンの生産期間はわずか2年ほどだったことから、いまでは希少なモデルです。
■バブルを背景にベストセラーとなった欧州ワゴンとは!?
●ボルボ「850エステート T-5R/850R」
美しいスタイルでも人気となった「850エステート T-5R」
1980年代から1990年代に起こったステーションワゴン人気の頃は、海外からも数多くのステーションワゴンが上陸しました。
なかでも1991年に発売されたボルボ「850エステート」は、直線基調のボディラインながら流麗なフォルムの洗練されたデザインで、日本で大ヒットします。
搭載されたエンジンは2.3リッターから2.5リッターの直列5気筒で、これを横置きに搭載したFFと4WDがラインナップされました。
そして、ターボモデルをチューニングした240馬力のハイパワーな限定車「850 T-5R」と「850R」が発売されると、どちらもあっという間に完売するほどでした。
外観には専用のフロントスポイラーに小ぶりなループスポイラー、専用デザインのホイールが装着され、さり気なくスポーティさを演出。
また、850は英国ツーリングカー選手権にステーションワゴンで参戦し、高性能なモデルであることをアピールしました。
なお、850エステートは、1994年度には輸入車で唯一の「グッドデザイン大賞」を受賞。現在も850エステートの美しいスタイルに魅了されるファンが多く、ボルボはこれに応えるように「ボルボ・クラシック・ガレージ」でレストアサービスを展開して、850シリーズもサポートの対象となっています。
※ ※ ※
現在も欧州では高性能なステーションワゴンが数多く販売されていますが、高額なクルマばかりなのが現状です。
また、日本では2020年内にスバル新型「レヴォーグ」の発売が控えていますが、現行型のような高性能モデルは当初ラインナップされない予定となっています。
かつてのような手頃な価格の高性能ステーションワゴンの復活は、ハードルが高そうです。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
走りはRS3譲り!大幅進化した2025年モデルのアウディ『S3セダン』
レスポンス / 2024年9月15日 9時0分
-
日産「スカイライン“エステート”」復活!? かつては“爆速”「“GT-R”ワゴン」も! 次期「ステージア」登場はあり得るのか
くるまのニュース / 2024年9月12日 10時10分
-
ランボルギーニから心臓移植! これがアウディ RS6 改め『RS7』新型だ
レスポンス / 2024年9月12日 8時0分
-
日産「“5ドアワゴン”GT-R!?」 展示に反響多数!? 「興奮する」「あこがれる」 5速MTに強力「ツインターボ」搭載! 「フル武装」仕様のスゴいモデルが米で登場
くるまのニュース / 2024年9月9日 7時10分
-
トヨタ「新型“7人乗り”プリウス!?」に反響多数! ながーーい「3列ステーションワゴン」に「やっぱ欲しい」の声も! 「“新”プリウスα」復活CGに「期待」集まる
くるまのニュース / 2024年8月28日 14時10分
ランキング
-
1「SHOGUN」エミー賞受賞を喜ぶ人と抵抗ある人 日本人がアメリカで最多受賞した本当の理由
東洋経済オンライン / 2024年9月20日 13時0分
-
2「高齢者に炭水化物は毒」は大ウソである…長寿国では「パン、そば、うどん」をもりもり食べている事実
プレジデントオンライン / 2024年9月20日 15時15分
-
3「ぜんたーい、止まれ!」その入場行進なんのため? 元体育主任が語る、運動会で廃止すべきこと3つ
オールアバウト / 2024年9月20日 20時35分
-
4朝食前に歯を磨かない人は「糞便の10倍の細菌」を飲み込んでいる…免疫細胞をヨボヨボにする歯周病菌の怖さ
プレジデントオンライン / 2024年9月20日 14時15分
-
5メルカリで「マイナス評価」が1つでもあったら売れなくなる? 購入を敬遠される可能性も……
オールアバウト / 2024年9月20日 20時40分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください