なぜスズキはホットハッチに力を入れる? 「スイフトスポーツ」を継続する意義とは
くるまのニュース / 2020年6月1日 7時10分
スズキのホットハッチといえば、「スイフトスポーツ」です。ベースの「スイフト」とは異なるエンジンを搭載するなど、走行性能を磨き上げたスイスポを、スズキが17年という長きに渡って継続して販売する理由とはどのようなことなのでしょうか。
■ホットハッチに再注目! 走りが楽しいスズキ「スイフトスポーツ」とは
走行性能に優れたハッチバックスタイルのコンパクトカーとして、ホットハッチと呼ばれるカテゴリが存在します。
トヨタは新型「ヤリス」をベースとしたホットハッチ「GRヤリス」を2020年夏に投入ことを明らかにしており、これを受けていまホットハッチに再び脚光が当たっています。
そうしたなか、日系メーカーで世界市場向けにホットハッチ路線を長年キープしているのがスズキです。代表格は、1.4リッターDOHCターボエンジン搭載の「スイフトスポーツ」です。
商品紹介には「操る楽しみ ~手足の動きと呼吸を合わせるように、人馬一体となって走り抜けていく快感」とあります。
2017年の現行モデル発売開始から約3年。2020年5月25日発売の「スイフト」のマイナーチェンジモデルでは、スイフトおよびスイフトスポーツ全車で後退時ブレーキサポートなどの運転支援システムを搭載し、サポカーSワイドに対応しています。
また、グレード構成を見直し、スイフトはガソリンエンジン2グレード、マイルドハイブリッド2グレード、ハイブリッド1グレードの3系統に集約。ターボモデルの「RSt」が廃止されました。
市場環境に対応してラインナップ変更が続く状況ですが、スズキがホットハッチのスイフトスポーツを作り続ける理由とは、いったい何でしょうか。
スイフト全体の販売状況を見てみましょう。
国別累計販売台数(初代発売の2000年から2019年12月)は、スズキの主力市場インドがトップで423万2890台。次いで日本が61万4636台、中国が35万6431台、イギリスが15万6105台、そしてオーストラリアが15万4159台と続きます。
日本市場での直近1年間の月別では、スイフト・スイフトスポーツ合算で2000台から3000台をコンスタントに売り、2019年度末の3月には4334台と好調でした。
では、スイフトとスイフトスポーツ、ユーザー層はどのように違うのでしょうか。
2019年1月から6月のデータをスズキがまとめたところ、スイフトのボリュームゾーンは50代から60代で、男女比は7:3。
一方、スイフトスポーツはスイフトより10歳以上若く、40代から50代で男女比は9:1という結果でした。
購入動機については、スイフトでは車両価格、全体的な運転のしやすさ、車体色、スタイルが主流である一方、スイフトスポーツは走る(運転する)ことの楽しさ、出足加速の良さ、コーナーリング時の安定感など、当然ながら走行性能中心のコメントが多いそうです。
■スイフトスポーツはスズキのスポーツDNAを象徴するモデル
スズキがスイフトスポーツを作り続ける理由を、スズキ本社に聞きました。
――2003年の初代導入以来、17年間もスズキがスイフトスポーツをラインナップし続ける意義とはなんですか。
性別や年代に関わらず、クルマが好きで、運転自体を楽しむ人や、走りにこだわりがあり、クルマを趣味のひとつとするような人にお乗り頂きたい考え、スイフトスポーツを継続しております。
スズキ「スイフトスポーツ」
――スイフトスポーツとは、スズキにとってどのような存在ですか。
スズキのスポーツDNAを象徴するモデルとしてスズキのブランドイメージをけん引する存在です。
3代目スイフトスポーツは、「Ultimate Driving Excitement」をコンセプトに、ドライバーに操る楽しさと感動を与えるクルマとして開発しました。
走行性能が飛躍的に向上し、五感に響く刺激的なドライビングが楽しめるホットハッチバックモデルです。
――国産車、輸入車問わず、競合車は何でしょうか。
欧州のBセグメントホットハッチをベンチマーク車としました。3代目開発時において、国内ではベンチマーク車はありません。強いてあげるとすれば、プジョー「208GTi」やフォード「フィエスタST」などです。
――今回のマイナーチェンジで、高度な運転支援システム搭載により、どの程度の重量増になっているのですか。
高度な運転支援システムの単体での重量については公表しておりません。今回の装備変更により重量に変更はありますが、国内での重量表示は10kg単位となっており、その数値内での変更のため、重量諸元に変更はありません。
――そのほか、カタログに載らないもので、エンジン、ミッション、サスペンション、ボディなどで細かな改良点はありますか。
多くの人から好評をいただいているステアリング性能をさらに向上させるため、電動パワーステアリング(EPS)の制御を変更し、これまで以上に滑らかな操舵フィーリングを実現しています。
※ ※ ※
スズキらしい、二輪車譲りの直感的な走りの良さが楽しい、スイフトスポーツ。いまや希少な国産ホットハッチのひとつとして、さらなる進化に期待がかかります。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【スズキ スイフト MT車 新型試乗】あの「スイスポ」で味わった走行感覚が忘れられない…中村孝仁
レスポンス / 2024年7月13日 12時0分
-
全長2.7m! 49万円のスズキ「めちゃ小さいクルマ」が凄い! 軽量ボディに「5速MT」も搭載! 一番スズキらしい「挑戦的モデル」に熱視線
くるまのニュース / 2024年7月8日 8時25分
-
フォルクスワーゲン「ゴルフ」の改良型が登場! 低予算で狙うなら?
マイナビニュース / 2024年7月5日 8時0分
-
ホンダ、進化版の「ヴェゼル」が持つ2つの魅力 より静かに、価格アップも抑えた優等生SUVに
東洋経済オンライン / 2024年6月24日 10時0分
-
スズキ「新型スイフトスポーツ」か!? 専用“精悍ブラック顔”×鮮烈「マットイエロー」がカッコいい! 登場期待の「スポーティモデル」とは
くるまのニュース / 2024年6月19日 6時40分
ランキング
-
1ドラマ「西園寺さん」ヒットの予感しかない3理由 「逃げ恥」「家政夫ナギサさん」に続く良作となるか
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 20時0分
-
2なぜ?「N-BOX」新型登場でも10%以上の販売減 好敵「スペーシア」と異なる商品力の改め方
東洋経済オンライン / 2024年7月17日 9時30分
-
3丁寧な言葉遣いで一見おとなしい人ほど陰湿攻撃がエグい…「目に見えない攻撃」を繰り出す人「6パターン」
プレジデントオンライン / 2024年7月16日 15時15分
-
4月々のスマホ代を「高いと感じる」…「2000円もすることに驚いた」「安いプランなのに高い」格安プランに乗り換える?
まいどなニュース / 2024年7月16日 19時45分
-
5「これは奇跡...」破格の1人前"550円"寿司ランチ。もうこれ毎日通いたい美味しさ...。《編集部レポ》
東京バーゲンマニア / 2024年7月16日 7時2分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)