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カクカクボディで癒やされる!? 名作と言われるコンパクトカー3選

くるまのニュース / 2020年6月3日 16時10分

現在、販売されているクルマの外観は、曲面を巧みに組み合わせたデザインが多い印象です。一方で、かつては直線基調のモデルが流行していたころもありました。そこで、カクカクボディながら秀逸なデザインのコンパクトカーを3車種ピックアップして紹介します。

■直線基調で秀逸なデザインのコンパクトカーを振り返る

 スペース効率が重要視される軽自動車を除くと、近年のクルマは曲面を組み合わせた流麗なフォルムのモデルが多い印象です。

 一方、昔は直線基調で平面を組み合わせたようなモデルが多く、なかには優れたデザインのクルマも存在。

 そこで、カクカクボディながら秀逸なデザインのコンパクトカーを3車種ピックアップして紹介します。

●日産「マーチ」

日産を代表するベーシックカー「マーチ」はシンプルかつスタイリッシュ日産を代表するベーシックカー「マーチ」はシンプルかつスタイリッシュ

 日産初代「マーチ」は1982年に発売された新世代のコンパクトカーで、世界戦略車として国内のみならず欧州でも大ヒットを記録しました。

 発売前年の1981年に東京モーターショーにコンセプトカー「NX-018」として出展。車名を一般公募するキャンペーンがおこなわれた結果、マーチに決まりました。

 ボディタイプは3ドアと5ドアハッチバックが設定され、飽きのこないシンプルな外観が高く評価され、とくに女性を中心に人気を獲得。

 当初、搭載されたエンジンは52馬力を発揮する1リッター直列4気筒SOHCのみで、トランスミッションは5速MTと4速MT、3速ATが組み合わされました。

 内装もシンプルなデザインで、装備も必要最小限にとどめることで安価な価格設定と700kg台の車重を実現し、その恩恵でアンダーパワーながらもキビキビとした走りが可能でした。

 1985年には高性能化を図るためにターボエンジンを搭載した「マーチ ターボ」を追加。さらに1988年にモータースポーツベース車としてターボとスーパーチャージャーを搭載する「マーチR」と、1989年にマーチRのストリート仕様「マーチ スーパーターボ」が登場します。

 ほかにもルーフをキャンバストップとした「マーチ キャンバストップ」や、女性ユーザーに向けた仕様の「マーチ コレット」など、バリエーションを拡大。

 初代マーチは1992年まで販売されましたが、これは当時としては異例のロングセラーで、それほどまで人気を保っていたということです。

 ちなみに、CMや広告のキャラクターにはマッチこと近藤真彦さんが起用され、女性ユーザー獲得に貢献したといいます。

●フィアット「パンダ」

秀逸なデザインによって安っぽさを感じさせない「パンダ」秀逸なデザインによって安っぽさを感じさせない「パンダ」

 優れた経済性と積載性を目的として開発された大衆車のフィアット初代「パンダ」は、1980年に登場。

 当時、フィアットの経営状態は芳しくない状況で、パンダは起死回生を狙う1台であり、開発費や製造原価を極力抑えることが要求されました。

 そのための手法として、外装ではウインドウとボディ外板は可能な限り平面とすることでコストを削減。この施策によって、逆に特徴的な外観を作り出すことに成功しています。

 また、内装も極限までシンプルにデザインされており、シートは文字どおりハンモックをモチーフとした「ハンモックシート」と呼ばれ、安価に作られていながらも絶妙なデザインによって、安っぽく見えない工夫が施されました。

 エンジンは当初650cc空冷直列2気筒と900cc水冷直列4気筒を搭載。日本には1982年から900ccモデルのみが輸入されます。

 その後、1983年にはオーストリアの軍用車メーカーであるシュタイヤープフが開発した4WDモデル「パンダ 4×4」を追加。ほかにも1.1リッターエンジンに換装され、富士重工製のCVTを採用したモデルが登場し、最終型ではキャブからインジェクション化されるなど進化を続けました。

 初代パンダは2003年までの23年間と、長きにわたって大きなモデルチェンジを受けることなく生産されたことで、いかにデザインやパッケージングが優れていたかを証明しています。

■コンパクトカーのベンチマークに君臨し続けるクルマとは!?

●フォルクスワーゲン「ゴルフ」

デザインやパッケージングだけでなく走りも高く評価された「ゴルフ」(画像は「GTI」)デザインやパッケージングだけでなく走りも高く評価された「ゴルフ」(画像は「GTI」)

 1974年に登場したフォルクスワーゲン初代「ゴルフ」は、「タイプ1(ビートル)」の後継車として開発された新世代の大衆車です。

 コンパクトなボディサイズに広い室内と高い経済性を実現するため、タイプ1の丸いボディのリアに空冷水平対向エンジンを搭載するRRレイアウトから、スクエアなボディのフロントに水冷直列4気筒エンジンを搭載するFFレイアウトへ一新。

 ボディタイプは3ドアと5ドアのハッチバックで、当初、エンジンは1.1リッターと1.5リッターを搭載し、後に1.3リッターや1.6リッター、1.6リッターディーゼルなど、バリエーションを拡充。トランスミッションは4速MTと3速ATで1979年には5速MTが追加されます。

 内装はシンプルで飾り気も少なく、空調のスイッチやラジオなどをメータークラスターに集中して配置するなど、ドライバーが最小限の動きで操作できるよう機能的に配置されていました。

 また、派生車として1976年に110馬力を誇る1.6リッターエンジンを搭載する高性能モデル「ゴルフGTI」が登場。同年にはソフトトップのオープンカー「ゴルフ カブリオレ」も加わりました。

 そして、1983年に2代目にバトンタッチして、初代は生産を終えます。なお、カブリオレは1992年まで生産が続けられました。

 初代ゴルフはFFコンパクトカーのベンチマークとなり、世界中のメーカーに影響を与えた存在です。

 なお、すでに最新モデルである8代目ゴルフが欧州でデビューしていますが、太いCピラーをはじめ、ルーフラインやリアハッチの傾斜角度など、初代から継承されています。

※ ※ ※

 すでに気付いている人も多いと思いますが、今回紹介した3台はすべてジョルジェット・ジウジアーロ氏によりデザインされたモデルです。

 3台とも直線基調なだけでなく、どことなくスタイルに共通項があることがわかります。

 デザインに正解は無いといわれますが、誕生から約40年を経ても色褪せない魅力があるのは、さすがジウジアーロといったところです。

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